長い長い通勤時間に思うこと
新幹線通勤に感じたことなど。
通勤3時間
異動を希望してはみたけど、叶わなかったこの春。
変わらない穏やかな日々に、ホッとするような、どこか晴れないような、どっちつかず。
ブルーなのは、新幹線通勤が続くこと。
この4月もみどりの窓口で、新幹線定期券を更新しました。私は子どもが通う保育園から遠く離れたところへ、往復3時間かけて通勤しています。
時短勤務をしているけど、その分は長すぎる通勤に消えてしまうようなもの。
うん十万円する新幹線の定期券を、失くさないように握りしめて、遠距離を行ったり来たりする毎日。
育休明けの遠距離通勤を始めたころは、そんなハードな通勤にぐったりだったけど、もう今では慣れてきて、これが私の日常です。
お世話になっている上司
そんな、社会人8年目。
ホッとしているのは、昨年からペアで仕事を進めている上司も、異動がなかったこと。
「suuさんスパイファミリーって知ってる?」
「最近うちの娘がハマっててね。いっしょに観てると、けっこう面白いよ。」
お互いの子どもの話なんかをしながら、上司と和気あいあい仕事を進めていると、結局のところ仕事というのは、人間関係かなと思ったりもする。
「それで、スパイファミリーのシールがおまけに付いてるお菓子があってね、いま娘がそれを集めてるんだけど。なかなか、良いのが出ないみたい。」
上司の小学4年生の娘さん、推しているキャラのシールが、なかなか当たらないのだそう。
まさか、と思ったけど。
上司、チョコレート食べてる。
たまにね、店なんかで見かけると買ってみるんだけど、やっぱりだめだねー、種類が多くて。
と言って、スパイファミリーの袋から出してきたチョコをかじる上司。
昨年のクリスマスシーズン。
サンタクロースに扮した上司が「大人買い」という魔法で、ちいかわブーム真っ只中だった娘さんのコレクションの穴を埋めたという話は、年明けに聞いたばかり。私はしっかり覚えてる。
絶対たまにじゃないよこれ。
出ないなら、出るまで買おう、チョコレート。その精神でやってるんだろうなと思いつつ。
心の中で、上司の娘さんへ。
お父さん、近いうちにきっと、推しキャラのシールをお土産に、帰ってくるよ。お楽しみに。
コップ1杯
育休から復帰した頃、私は、私の持っている時間がコップ1杯分だとして、1滴でも多く、私の持てる時間を子供に注ぐこと、そればかり考えていました。
慣れない子育てに仕事が加わって、そこへ精神的にも体力的にも負担になる往復3時間の通勤も。
家庭と仕事の両立イメージを作ることができなくて、なんとかマイナス分をゼロにもってゆくような、そんな発想。
だけど、慣れないことだらけで自分のことしか考えられなかった頃を振り返ってみると、私は私の家族と、仕事のことで手一杯です、という状況は、結局のところ私達自身のことでさえ、よく見えていなかったと思います。
周りに助けられて、特にお世話になっている上司からたくさんの気遣いと、仕事上では引き上げてもらって。
ようやく子育てをしながら楽しく働けるようになってきた今、私にも周りを気遣って仕事に励む余裕が出てくると、1滴でも多く、と子どものことばかり考えていた昨年よりも、子どものことがよく見えるようになりました。
家庭と仕事の両立
いま私の中での「家庭と仕事の両立」というのは、コップ1杯を考えていた頃とは違っていて、いろんな色の絵の具をポタポタと垂らした水面を、ぐるぐるとかき混ぜて作る、模様のようなものをイメージしています。
私と、夫と、子ども。家族3人の色が混ざって、色が色を引き立てるから豊かな模様になってゆく。このようなものと思っています。
子どもには同年代と過ごす、保育園という世界がある。
私には仕事もある、新幹線でnoteを書くような時間もある。夫にも夫の世界がある。
お互いが豊かな時間を持っていると、水面に色が混ざって綺麗な模様ができるように、家族で集まって過ごす時間が、より輝くように感じています。
私の仕事の時間が充実しているのは、私の力ではなく、周りの人のおかげ。楽しく仕事ができているから、家族とも良い時間を過ごすことができる。
だから、私も誰かの時間を充実したものにできるように、手の届く範囲の人の幸せも考えられる余裕を持ちながら過ごせると、それは最後に、自分自身に返ってくるような気がしています。
せっかく今期は異動が通らなかったので、お世話になっている上司には、返せるものから少しでも返していきたいと思っているところです。