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蚤の市、穴のある皿

「蚤の市」(古物市)の何が好きかと言うと、来ている人の狩りをするかのような眼差し、購買意欲の高さ。

あった、私に刺さるもの…!という瞬間をみんな待っていて、探してる。あの雰囲気が好き。
よおおし私も私のお宝探そう、という意欲が湧いてくる。
ウィンドウショッピングも楽しいけど、それとはまた熱量が違う気がするのだ。


すこし前の週末、蚤の市に行ってきた。去年の冬からこの沼にハマってる。


何度か行くうちに、慣れてる人は開始前から会場入りしていることを知った。熱意の高い人だと、開始30分前から並んで待っていたりする。
その人たちが会場をぐるっと1、2周し終わる頃には、目ぼしいものはあまり残っていない。
なので早めに会場入りすること、良いと思ったものは即購入することだ。売れてしまう前に。


今回の蚤の市は、とくに豊作だった。
ほんとは私も30分前に行こうと思ってたけどその日着いたのは開始と同時くらい、それでも結構いいものが残っていた。

欲しいと思っていた大きめのオーバルプレートがあった。これはタサン志麻さんがフランスの蚤の市で見つけてから愛用しているというのを何かで見て(志麻さんの配偶者はフランス人)私も同じステンレスのものが欲しいと思っていた。
軽くて使いやすいから、毎日大皿代わりにしてるって志麻さんは言っていた。

韓国の飲食店で出てくる謎のマーブル柄の皿もあった。これもいつか欲しいと思ってた。
フラワーベースも色々あったし、迷う。
迷ってしまう…!
迷ってはいけないのに。

そうなんだ、迷っている時間はない。

だけど、いつも現金を持ち歩かない私はうっかりしていて、所持金が全然足りないことに気がついた。蚤の市はたいていキャッシュレスが使えない。
こんなとき、なんで数千円しかお財布に入ってないんだ。


今回の蚤の市戦利品。
これは金魚鉢ということで売り出していたけど、花瓶にしようと思って買ってみた。
水を入れたところかなりサマになってくれて、大満足。枝ものなんかもいいかもしれない。

結局、狙っていたステンレスのオーバル、マーブルのお皿は、買えなかった。
候補を絞ろうと、ぐるぐる会場を何周かしているうちに売れてしまっていた。惜しい。

次回の蚤の市に参加するときは、早めに行くこと、欲しいものは即断即決すること、現金を持っていくこと。



そして蚤の市のすこし前、気になっていたセレクトショップに行ったときの話。
一目惚れした、銅ホーローのプレート。

表面にしわが入っていて、フチに気泡のような小さな穴があいている。重そうに見えるけど、軽くて、割れそうだけど銅板だから、そんなに心配しなくても大丈夫。
だけど、酸と塩に弱いみたいで、さらに穴があるから汁気のあるものはだめ。
普段使いには向いてない。

このシワ感といい、なんとも言えない凹凸に目が離せなくなってしまった。

いいお値段で、すごく迷う。
一緒に行った夫に「どうかな?」なんて聞いたら「穴があいてる皿?なんで?」と言うに決まっているから聞かないでおく。

ややど真ん中に穴のあいているものは勇気が出なくて、決めたのは、穴もシワも控えめなもの。このあたり、私もまだまだ。

お店を出て、何買ったの?と聞いてきた夫に「凸凹してて、ちょっと穴のあいてる皿」と伝えると、「皿に穴?どうゆうこと?」と返ってきた。やっぱり。


買ってからしばらく経つけど、あちゃー失敗した、とは思ってない。使い道も決まってないけど、そのうち見つかるでしょう。それも楽しみだ。

買って良かった!みんなにもおすすめ!ではないけど、私はこういうのが好みなんだ。と家に帰って夫に披露したら
「皿とかよく分からないけど。え、なんかボロボロじゃない?」

やっぱり。
でもこれ、ボロボロではないからね。



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