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トラウマケアの基礎理論② 代表的なトラウマ反応


今回も、さまざまな方の生きづらさを考える上で、前回にひきつづき「トラウマ」という視点から光を当てて、考えてみたいと思います。

「私は特に大きなトラウマはないけど…?」という方にも、見ていただきたい内容です。
例えばですが、以下のスライドをご覧ください。

代表的なものの例


普段生活していて、上記のようなしんどさに心当たりはありませんか?
これらは、トラウマが背景にある方によく現れやすいものの、代表例です。
少し詳しく説明しますと、

1、疲れやすい
ちょっと外に出たり、人に会うだけでも気が張ってしまい、緊張感いっぱいで、帰って来た時にはぐったりしてしまう…。もはやベッドがお友達…、そんな状態のことです。


2、悪い考え、記憶が頭から離れない
自分のことを責める考え(私は価値がない、私は人に迷惑をかけている…等)や、いつかあの時の嫌な体験の思い出が、芋づる式に出てきては、それが頭から離れなくて苦しい…といったこと

3、気分の波がある
やけに体力がみなぎっていて、今ならたくさん予定詰めれそう!というテンションがやや上がる時期と、反対に気分が下がって、何にもやる気力が出なく、身体が重い、なんなら全く動かない、電池が切れたようにぼーっとしてしまう、という状態


4、集団、人混みが苦手
「1」と通じています。人の目線が気になって外に出るのがしんどかったり、集団に入るとスイッチONになってしまって、頑張りすぎてしまう、敏感すぎて人の些細な言動に一つ一つ傷ついてしまう、そのために集団をいつしか避けがち…等々、な状態のこと


5、特定の話題を想起させるものを嫌がる
イラストでは学校になっていますが、職場のことや仕事に関連すること、そのほかのことも当てはまります。何か似た刺激が入ってくると、ネガティブなものを思い出してしまったり、身体が勝手に反応して震えたり、フラッシュバックが起きてしまうため、それを想起させるものを無意識に避けてしまう

また、一部重なりますが、そのほかのものもスライドにあげておきます。

本当に多くのケースでヒットする


大体こんな感じです。いかがでしょうか?

自分自身や、あるいは親御さんであれば自分のお子さんのこと、で思い当たる節はないでしょうか。

多くのケースでヒットすることが多い、と書きましたが、大体1つ思いあたれば、2つ3つは同時にヒットしているものです。

疾患、障害を問わず、また健康・不健康を問わず、こころの傷つきは生きていれば誰でも遭遇するものなので、誰にでもこれは生じ得ます。

これらの反応には、本当は名前がついており、これを読まれているあなただけではなく、実は多くの方が共通して同じ体験の仕方で現れています。
そのことを今回は特にお伝えしたいです。

したがって前回の記事で書いたように、これらは「脳が自分を守るために出している反応」なので、これがもとであなたが自分を責める必要は本当はない、ということです。

じゃあそのついている名前とはなんなのか?対処法はあるのか?
それについて次回の記事でお話ししたいと思います。


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