長谷川康一『現場が主役の日本型DX RPA×AIをスマホのように使いこなそう』
こんにちは、koko です。ビジネスオートメーションプラットフォームを提供している UiPath という外資系IT企業で約5年弱勤務してます。
UiPath 日本法人の社長、長谷川さんの2冊目の著作「現場が主役の日本型DX RPA×AIをスマホのように使いこなそう」が最近販売開始されました。
日本法人創立1年未満で入社してから、長谷川さんのビジョンと共に一緒に働いてきた身として、長谷川さんが日本の皆さんへ届けるメッセージについて、感想文という形でお届けします。
UiPath とはどんな会社?
UiPath (ユーアイパスと呼びます)は、東欧ルーマニア発のITスタートアップ企業です。現在のグローバル本社は、米国ニューヨークにあります。
ロボティック・プロセス・オートメーション (RPA) というパソコン上で人間が行う操作を自動化するソフトウェア提供からはじまり、現在は、自動化対象業務の分析ツール、AIと連携した高度な自動化、ローコード・ノーコードでの自動化、API連携による自動化、自動化によるビジネス成果の分析測定ツールなど、ビジネスオートメーションプラットフォームを提供するテクノロジーカンパニーです。
UiPath日本法人は、2017年2月に創立され、かれこれ5年間、日本企業に自動化ソリューションの提供を行ってきています。
UiPath 日本法人社長の長谷川さんとは?
長谷川さんは、とても人間味が深く、人を大切にする方だと、社員として感じています。
グローバル規模の金融機関で CIO やCOO などを歴任されてきた方ではありますが、私が UiPath へ入社した当時は、コーワーキングスペースの一角で、他の数少ない社員たちと一緒に日本のお客様向けの提案資料を翻訳していたりするような一面もあり、現場を大切にする方だなと感じています。
過去に私が長谷川さんについて書いた記事もご参考にしてください。
RPA x AI をスマホのように使いこなそう
本書のタイトルにもなっている、「RPA x AI をスマホのように使いこなそう」というメッセージは、かなりインパクトがあります。
RPA x AI って一体どういうこと?と思われることが、世の中ではまだ多いかもしれませんが、デジタルが進んでいく日々で気が付かないうちにふれているテクノロジーかもしれません。
「スマホのように」という例えがかなり現実的だなと思います。
iPhone が初めて米国で販売開始されたとき、私はちょうど米国 Los Angeles で働いていて、販売開始日に Apple ストアに長蛇の列ができていたのは今でも覚えています。クリエイティブな人が多いカリフォルニアでは iPhone はどんどん広がっていました。私は機種変更をしたばかりだったので、iPhone 使ってみたいなあーと思いつつ、周りのユーザーからの良い評判を聞いていました。
その後、日本に帰国後、新規で携帯契約する際には、迷わず iPhone を選びました。iPhone を使い始めた当初、周りの友達からは、使いにくそうとか、何がいいの?というような、どちらかというとネガティブなコメントをもらうことが多かったです。
しかし、それから数年もしないうちに、スマホを持つ人がぐーんと増え、一気にスマホが主流になったのは記憶に新しいです。多分、スマホを実際に触ってみて、使ってみて、こっちの方がいい!と思った人が多かったから主流になったわけですよね。
RPA が流行り出して、早5年、RPA も AI もより身近なテクノロジーになりつつあるものの、ビジネスの現場では、自分は ITに強くないしとか、それはシステム部門の仕事だと割り切っていて、実際に触ってみて、使ってみて、RPA や AI っていいね!となっていない状況なんだなと、長谷川さんの本を読んでいて、再度感じました。
本書内でも紹介されているように、 UiPath は気軽に実際に触ってみて、使ってみて、勉強してみて、ということができます。
オンライントレーニングとして、 UiPath Academy があります。
正直言って、5年前に UiPath の RPA 開発ツールは、プログラミングがわからないとかなり難易度が高いツールでした。
その後、世界中のユーザーからのフィードバックを受け、プログラミングがわからなくても、ローコードやノーコードで開発できるようになっています。スマホも5年もすればどんどん使いやすくなっていますよね。
そんな感じで、RPA もどんどん使いやすくなっています。
使いやすいとはいえ、困ったときに世界中のユーザーに質問ができる、 UiPath コミュニティーフォーラムもあります。
日本語カテゴリもあります。
そして、ユーザーが情報交換したりできるユーザーコミュニティ UiPath Friends もあります。本書第3章で「最も UiPath らしい」活動と紹介されています。
本書で気になったキーワード
製品としての UiPath や会社としての UiPath、社長の長谷川さんへ思い入れが強すぎて、感想文がまとまらず、延々と書き続けそうな気がしてきましたので、本書から気になったキーワードをピックアップしようと思います。
そのキーワードに紐づく答えや発見は、ぜひ本書の中から探し出してみてください。
社員の化石化
2021年時点で約3割の企業で RPA 導入中。他3割が導入検討中
ハイパーオートメーション RPA x AI
経路依存の意思決定ースピード遅い
粘土層管理職をどう動かすか
目的意識弱い
ODDA (Observe, Orient, Decide, Action )サイクル
システム再構築に3年=DX におけるゲームオーバー
IT 投資から DX 投資にシフト。
DX投資ではデジタル人財投資に注力してほしい
Efficiency → Effectiveness (効率化から効果出すへ目的シフト)
現場のエンパシー(おもてなし)をデジタルに取り込む
現場に神宿る
フェールファースト(失敗してもいいからまずは行動から)
スマート AI
RPA x AI で強い個が生まれ、それを会社レベルの DX へ還元
現場で IT (デジタル)を自分ゴトとして向き合う
今までの否定ではなく前向きにDX
日本人従業員のエンゲージメント(働く意欲)は5%
どんな方におすすめ?
今までの日本経済を作り上げてきた方
会社を変えるポジションにいる方
DX推進の秘訣を知りたい方
RPA x AI という進化した RPA の最新情報を知りたい方
UiPath 導入検討している方
RPA の導入事例を知りたい方
経路依存性から抜け出せない管理職の方
粘土層管理職だと自覚している方
粘土層管理職から脱却したい方
日本を元気にしたいと思っている方
デジタルとの付き合い方を模索している方
業務効率化を進めたい方
デジタルによる価値とは何かを知りたい方
これから社会人になる方
これから会社を支えている若い世代の方
RPA を勉強しようと思っている方
何か新しいことを学んで世の中に貢献したいと思っている方
最後に
本書には、DXに対し先見の明を持つ方々と長谷川さんとの対談が7つも盛り込まれています。その対談の一つ一つがとても面白いのですが、対談者との写真に写る長谷川さんの服装もぜひチェックしてみてください。
UiPath の歴代パーカーが垣間見れます。
UiPath は本当にたくさんの可能性を秘めたツールですが、そのツールの可能性を引き出すのは使い手になります。ユーザーが思い描いたデジタル変革の実現をサポートしてくれます。本書にもあるよう、やってみないとわからないという気持ちで、小さなチャレンジを積み重ねていくことで、自分自身の人生も豊かになりますし、周りもハッピーになると思います。
UiPath の製品も一歩、二歩先を見据えて、どんどん進化してきています。
これからも使い手のユーザーの皆さまがいる限り、UiPath にこうなってほしいという思いを伝えてくださる限り、進化し続けていくことでしょう。
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