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ChatGPTとのつながりは物理世界にも広がりつつある

生成系AIの中で一気に注目が高まり、Microsoftが出資したことでGoogleとの顧客接点(またはプラットフォーム)バトルが始まっています。

「顧客接点」と書きましたが、「検索」「ブラウザ」だとやや誤解を与えそうです。

そもそも今回のような自然的な対話能力とその豊かさをみると、「検索」という行為自体がなくなるといってもよいと思います。
本質的には個々のユーザが「初めに」アクセスする場所とそこでのデータを管理できるかどうか、が勝負です。(コンピュータ時代からあるプラットフォーム競争と同じ)

今はChatGPT運営のOpenAIに出資したMicrosoftと、元々それを開発していたGoogleが危機感を募らせてBardを先行リリースする、という二大バトルの様相を呈しています。

他のGAFAMも当然指をくわえてみているわけでもなく、下記のような動きが既に起こっています。

ようは、
Amazon→ChatGPT(MSFT)・Bard(Google)の競合を支援して対抗
Meta(旧Facebook)→独自サービスで対抗
Apple→既存のSiri開発を見直して対抗

この辺りのニュースはしばらく激しい動きがあると思いますので、投稿時点の情報と思ってください。

以上の話は基本的には個人でのアクセスが中心ですが、企業システムにも採用が始まっています。
Salesforce(SlackとCRMそれぞれに導入)とMicrosoftのCRMシステムでの導入発表を引用します。

そしてついに、2023/3/1にChatGPTのAPIが公開されたことで、新旧合わせたサービスが生成系AIを使ってこれから新しい競争がはじまると予想されます。1つだけ解説記事を引用しておきます。

上記記事にもある通り、元々ChatGPTのエンジンGPT3からAPIは提供されていますが、学習のさせ方がやや違うので混同しないようにしましょう。

API連携サービスはしばらく雨後の筍と、それによる淘汰が始まると思いますが、個人的に「ついにここまで踏み切ったか!」という記事を紹介します。

特に解説は不要かとおもいますが、びっくりしたのは「物理的実体を備えたロボットとの連携」にふみきったことです。

ChatGPT自体は今でも様々なケースが発信されているとおり、間違った情報を回答することもあります。

ソフトウェア上(ChatGPTを使っていることを認識した状態)では、ある程度リテラシーがあればその怪しさはあたりが付くと思いますが、ロボットになると受けとめ方が変わってきます。

これは受け手になったと想像してほしいですが、コミュニケーションロボットだと、それ自体に人格的なものを感じてしまうので、感情移入して疑う閾値がさがります。(要はChatGPTであることをわすれます)

あとは、指示内容によって物理的動作が入ってくると、実世界への影響も一気に広がります。

上記のようなロボットへの実証はこれから進むことが予想され、もし違和感なく受け入れられると、(過去何度も期待と谷が入り混じった)人間とロボットとの対話レベルが一気に変わるかもしれません。

ということで、今回のChatGPTが引き起こすインパクトは、単なる顧客接点争いだけではないので、しばらく自身も実験しながら観察してみようと思います。

最後に、これは余談ですが、ChatGPTの開発者自身も今回のブームに驚いている、という記事を載せておきます。

要は既に科学技術の視点では凄いものが以前から出ており、あとは社会受容のスイッチを入れたら今回のような社会現象につながる、という1つの例だと思います。


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