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カメラをとらえなおしてみる

ネットワークカメラが普及して、各家庭で防犯カメラを持つことが難しくなくなりました。
最近Amazonがその最新版をリリースして個人的に気になっています。

「置き配」重視、というのが今風ですね。しかもAmazonがその当事者でもあるのでなかなか面白い構図です。

念のため、2022年に発表したラストワンマイルへの取り組みについて発表したニュースを紹介しておきます。

日本は世界で4番目の取り組みで、この導入が物流業界の人材不足に少しでもプラスになることを願っています。

当たり前のことを言うようですが、カメラはレンズを通じてその場所を正確に伝えることが機能価値です。

視覚障碍者のために、直接脳へその映像を電気信号で送るという野心的な取り組みが以前から行われており、徐々に実現に近づいています。

つい最近、その考え方を根本から覆すユニークなカメラが話題になっています。

ようは、
AIが写真を撮影でなく「生成」するカメラを開発中、
という話です。

レンズ部のカニのようなオブジェが気になると思いますが、これは単なる飾りだそうです。

仕組みは、カメラはネット接続可能で、場所・時間・天候・イベントなどの情報を入手してプロンプトを作り出し、それをもとに生成系AI(Stable Diffusion)が画像を作るという流れです。

つまり、その時間・空間でユニークな画像が撮れるわけです。

個人的には、その発想力に思わず声をあげてしまいました。カメラという概念をゼロから考え直した素晴らしい発想と実行力だと思います。

上記記事では開発者にそのきっかけを尋ねています。
その1つの理由は、動物は我々人間と異なる方法で世界を視覚している、という本を読んだからだそうです。

身近な例でいえば、最も人間と付き合いが長い「犬」は色盲というのは有名な話です。
参考までに、近年の研究では白黒だけではなさそう、ということは分かってきたそうです。

写真とは、「事実」だけでなく「思い出」を記録する役割を持たせる、そう考えるとこの斬新なカメラは極めて自然な役割です。機械的にシャッターを押すだけでなく、つまみでその制御をすることもできるようです。こちらの動画で撮影イメージがわかります。

その場でプリントできる「チェキ」が流行ったのを思い出しました。なんとなく、このカメラ、日本の若い女性の間で話題になりそうな気がします。

これも、スマホがあるのにわざわざ必要はないはずで、そこにはなにがしかの事実を記録する以上の思い出体験が上乗せされているのだろうと思います。

ただ、今は画像加工や生成系AIですらアプリに収まる時代です。

あとは、その「冗長かつ不確かな手続き」への価値をどう受け止めるか、我々自身の価値が問われそうですね。

そしていずれは、「価値」そのものを記録するカメラが登場するかもしれません。

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