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月に大規模な地下空洞を発見!

人によってはBig Newsかもしれません。こんなニュースが流れました。

元論文はこちら。

月に大規模な空洞があることがレーダーによる探査で判明しました。

発見された地域は「静かの海」と呼ばれます。

アポロ計画での11号着陸地点に近い場所です。もっといえば、周囲のクレーターは人類で初めて月面着陸を果たした宇宙飛行士「アームストロング」「オルドリン」「コリンズ」の名前がつけられています。
※厳密にはコリンズだけ上空で待機しており、過去にそのエピソードは紹介したので再掲しておきます。

この静かの海にある直径100メートルの縦穴上空からレーダーで観測すると、深さ135~175メートルの縦穴の底から西側に地下空洞が広がっていることが判明しました。奥行きは25~77メートルで、幅は45メートル程度と見積もられるといるそうです。

今後月への長期間滞在を行うためには、今回のような空間は重要な意味を持ちます。

というのも、遮蔽物がない地上にさらされた状態では、宇宙線を直接あびてしまいます。放射線被ばくですね。

今の技術では、宇宙服や建物だけでは防ぐのは難しいため、なにがしかの遮蔽物が必要で、その課題解決を担う宇宙コロニーユニットも東京理科大学に作られています。

コロニーを建設する理想的な場所がまさに今回のような洞窟空間です。

そして期待できるのは、今回のような竪穴がほかにも数百も見つかっています。これは日本のJAXAが開発した「かぐや」という探査衛星による貢献が大きいです。(名称由来は説明不要ですね☺)ハイビジョン映像を人類に初めてとどけてくれました。今でもJAXA公式Youtubeチャンネルで神々しい映像をいくつか視聴することが出来ます。

さらに、今回のような居住候補はすぐにまた発表があるかもしれません。

というのも、今回発見したデータは2010 年に月探査機LRO(ルナー・リコネッサンス・オービター)に搭載された Mini-RF 機器によって取得されたものです。他の過去データでも期待大というところですね。

元論文を細かく読めていませんが、過去の解析を最新の技法でやり直したら結果が違う、ということはちょくちょくあります。

月においても、過去アポロ時代の解析では水の存在はないだろうとされてましたが、今はよくよくみると微量にふくまれていることが分かってきています。
今世界で月面探査に向かっている「アルテミス計画」でも、日本の水探査技術が採用されることが決まりました。

これで徐々に、月での「衣食住」が整ってきていますね。続報をうずうずしながら待ちたいと思います。

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