生物分類の進化:2024年の新たな発見とその影響
以前に、生命の起源についてエネルギー革命というテーマで書きました。
ようは、
古細菌が細菌と共生することで、高品質なエネルギーを生む真核生物が誕生した、
というはなしです。
その前提としてこんな図を挿入しました。
各枝に、例えば我々人類が属する哺乳類などサブカテゴリがぶら下がり、距離は遺伝配列の近さを表現しています。
ところが、この細菌・古細菌・真核生物という区分が認められたのはつい最近(だじゃれです・・・)のようです。こちらの記事で知りました。
18世紀ごろから、生物学で分類が定義され、現在は大きな順に、
「界」「門」「綱」「目」「科」「属」「種」
と名付けられています。
ただ、これだけではうまく整理がつかなくなり(界も地域ごとで解釈がことなるよう)、界より大きな分類が先ほどの「ドメイン」説です。
真正細菌、古細菌として正式に認められたのは2024年1月で、その際に真正細菌には4つ、古細菌には3つの新たな界も認定されました。真核生物ドメインは、まだ正式な分類とはされていないようです。冒頭の仮説から古細菌に含まれるという意見も残っているようです。確かに。
そして記事後半にあるうとおり、今月(2024/7)に、古細菌に新たに「界」が追加認定されました。提案者は日本の研究グループです。
深海での発見というなかなかロマンあふれる話です。その紹介記事を載せておきます。
そしてこの新たな界は、もしかしたら我々の属する真核生物に最もと近い、という仮説も提唱しています。
ちなみに、この流れがまさに過去に触れた共生説を補強するものなので、この新たな界を研究することで、初の実証ともなりえるかもしれません。
生物の分類方法はなかなか覚えにくい用語が多いですが(今回の新たな界名称も「プロメテアーカエアティ (Promethearchaeati) 」)、余計な枝葉は切り取って楽しいところをだけをうまく咀嚼したいと思います。
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