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ウルトラマンの「スペシウム光線」に関する科学

Koji Fukuoka

ついに、アマゾンPrimeでシン・ウルトラマン(下記は映画の公式サイト)の配信が始まりました。

映画館で見た記憶を頼りに、そこで出た「プランクブレーン」について以前に紹介しました。

今回は、オンデマンドで視聴しなおして、ウルトラマンと言えばおなじみの「スペシウム光線」について気になったので、深堀してみたいと思います。
※勿論今回も内容のネタバレはまったくありません。

まず、気になったきっかけの対話を引用します。(誰かまでは念のため触れません。やや略式)

「ウルトラマンのエネルギー源は何か?」
「133番の元素、スペシウム133」

今までのウルトラマンでは、スペシウムはバルタン星人などを最終的にやっつける光線の名前でしたが、動力源でかつ元素としています。
※タイトル画像はWiki「ウルトラマン」内より引用

地球に自然に存在する最大の元素は「ウラン」で原子番号92です。原子番号というのは原子核にある陽子の数だと思ってください。念のため元素記号表を引用しておきます。

出所:Wiki「元素」内の図番

「あれ、ウランより大きいものがある?」と気づいた方もいると思います。
実は、自然に存在する最大はウランですが、人工的にはもっと大きい原子番号を持つ元素も発見されています。

投稿時点では、元素は118種類の存在が確認されており、いずれも国際純正・応用化学連合(IUPAC)により正式名称が与えられています。
しかも、理論的には173番(名前も付けておりウンセプトトリウム)まで存在可能という仮説も唱えられています。

ということは、133番のスペシウムは理論上は存在します。これはワクワクしますね☺

まず初めに、元素を人工的に作るという錬金術的な誤解を避けるために補足しておくと、複数の元素を高速衝突させることでくっつけるイメージです。
一番よく知られているのは、水素原子が2つぶつかって(陽子が2つの核となる)ヘリウム原子になります。実はこれは太陽エネルギーの源です。

簡単にいいましたが、人工的に93以上の元素を作るのは極めて難しいです。

以前に原子核を中心とした仁科研究所について触れました。

今では理化学研究所内にありますが、この研究グループが93以上の人工元素の作成に成功しました。公募の結果「ニホニウム」と名付けられています。

さらに日本の別の研究グループが、未発見の119番目の元素探索で期待が高まる成果を発表しています。

上記記事の中に、「安定の島」と書かれている気になる表現があります。該当図を引用しておきます。

出所:上記ニュース内図

まず、難しいのはぶつかって融合しても一瞬で崩壊してしまうからです。実際に前述の「ニホニウム」も1000分の2秒しか存在できません。
となると・・・133番目のスペシウムも地球で存在し続けるには非現実的な雰囲気です。

ところが、科学的な予想によると、上図内の赤丸でくくった陽子・中性子数であれば安定的に存在することが出来ます。
それを「安定の島」と呼び、その魔法のような元素の数を「魔法数」と呼びます。(但し、なぜこの値だと原子核を安定させることが出来るのかは勉強不足で未キャッチアップ・・・)

つまり、超好意的に解釈すると、まだ未開の119以上の元素においても、新たな「安定の島」が存在する可能性もあるわけです。

SF作品が現実化する時代において、ぜひウルトラマンのスペシウム光線も(平和的に)実現できる日がくるのを心待ちにしています。

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