湖畔の制作室

ZINE制作や(小さな本棚の)図書館運営をしています。心理学 / 認知科学 / モノと…

湖畔の制作室

ZINE制作や(小さな本棚の)図書館運営をしています。心理学 / 認知科学 / モノと場所の研究 / デザインに関心があります。ZINEの購入を希望される方はご連絡ください(kohan.seisakushitsu [a] gmail.com)※[a]を@に変更

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図書館|小さな図書館を開設しました

東大和リビングテラスさんの「貸し本棚オーナー募集」に応募し、湖畔の制作室として小さな図書館を開設しました。 ジャンルは「哲学・思想・心理学」、「エッセイ・小説・絵本」、「湖畔の制作室のZINE」の3つです。40冊程度の本を置いています。 月に1回、数冊程度、新しい本を追加する予定でいます。追加のお知らせは、noteでも発信します。 図書館をつくるに至った思いなどは、以下の記事にも書いていますので、よろしければご覧ください。 皆様のお越しをお待ちしております!

    • soundtracks|ZINE読者との対バン(対談)ツアー

      homeportの山崎翔さんが対バン(対談)ツアーを企画してくれた。対バン(対談)の相手は、私の執筆したZINEを読んでくださった、4名の読者の方々。とても有難く、嬉しいことだ。湖畔の制作室としては、フライヤーデザインも務めさせて頂いた。こちらも有難い。 このツアーはどんなものなのか? 詳細は、山崎さんと私がフライヤーに書いたので、そちらをご覧頂きたい。 このツアーは、どなたでも参加(聴講)可能なので、希望される方は、下記にご連絡いただければと思う(kohan.seisa

      • 読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)⑦

        シェア型書店への出店を考えたことがある。 (シェア型書店とは、1軒の店舗を数人~数十人の棚主で共同運営する書店のこと。棚主は割り当てられた区画を自由に運営できる) 「申し込もうか、どうしようか」と考え、決断できないまま、話はいつも流れてしまっていた。 なぜ私は、出店を決断しないんだろう?と考えながら、日々を過ごしていたら、「手づくりのアジール」にこんな記述を見つけた。 私も似た感覚を持っていたので、とてもしっくりきた。「商才がない」という理由には共感したし、売買とは異なる

        • 読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)⑥

          私にとって「研究」は、対価としてお金を得る労働であり、時間を忘れて打ち込める趣味であり、生活や思考全体を組みかえるきっかけをくれる大切な活動でもある。「研究」は職業だが、より広い意味を持っている。 本書にある、働くことに関する文章を読んでそう考えた。 働くことは、複数の側面を持っている。しかし、うっかりすると「働く=労働」と狭く捉えがちである。本書では、働くことの多義性を再確認するヒント(=商品化の波から自身を守るヒント)としてアーレントの人間の条件における、3つの分類を紹

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        • homeport
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          旅行記|熊本

          homeport 山崎さんに誘われ、熊本ゼミ合宿に行った。合宿の詳細は、以下記事の通り。 合宿の感想を綴った文章は、以下の記事にまとめた。この記事では、旅の写真を紹介したい。 熊本旅行はとても楽しかった。 来年、また熊本に行く。 homeport 第1回個展に出品するために。

          旅行記|熊本

          モノのコミュニティ|はじめに

          昨年の夏(2023年7月)、文学フリマ札幌8へ出品したZINEにこう書いた。 この文章を書いてから「モノ(非人間物)が参加するコミュニティ」という言葉がずっと引っかかっていた。その形をイメージしながら、日々を過ごしていた。 そんな折、homeport 山崎さんから熊本ゼミ合宿に誘われた(詳細は「第2回 homeportゼミ合宿 in 熊本~熱源と水源~【旅のしおり】」)。 合宿には事前課題があった。 それは「homeportを通して表現したいこと」をA4用紙1枚程度にまと

          モノのコミュニティ|はじめに

          読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)④

          homeportの山崎翔さんと「手づくりのアジール」読書会をしている。 有志が集まる読書会というと、事前に割り振られた担当章を読み、資料を作り、責任をもって発表する、というようなイメージがある。 互いに意見を出し合い、熱く議論し、自分の読みが甘いと、なんとなく情けないような、申し訳ないような気持ちになる。 こうした読書会は、自分が元気な時には楽しいものだ。自分の進むべき道が見えていて、新しいことを学びたい、仲間を作りたい時には、自ら進んで参加したくなるものだ。 しかし、

          読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)④

          文学フリマ|文フリ東京38に出店します

          「郁郁として」という店名で、文学フリマ東京38に出品します。 文学フリマ札幌8、文学フリマ広島6に続いて3回目の出店です。 是非、気軽にお立ち寄りください。 出店について店名:郁郁として ブース:第一展示場 O-08(評論・研究 | その他) 私たちは、身のまわりの出来事を「発掘」「碑」「喪」といったことばから考えることを好いています。心理学を背景に持つ著者らが、かつて実践していた心理学に、さまざまな形で出会いなおすことを試みています。 当日出品する本について当日は5冊

          文学フリマ|文フリ東京38に出店します

          読書記録|町の本屋という物語:定有堂書店の43年(奈良敏行 著/三砂慶明 編)

          自分を「オリジン(原点)」へと戻してくれる本はあるだろうか。 忘れていた「記憶」を甦らせてくれる本、読むと「我に返る」ような本はあるだろうか。本書を読みながらそんなことを考えた。 本書にはこんな一節がある。 本棚の前に立って、自分を「オリジン」へと戻してくれる本、「記憶」が蘇る本、「我に返れる」本を探してみる。 ぱっと目についたのは「社会-技術的アレンジメントの再構築としての人工物のデザイン」と「インタラクション」の2冊。確かにこの2冊はオリジンに近い。しかし、本棚の前に

          読書記録|町の本屋という物語:定有堂書店の43年(奈良敏行 著/三砂慶明 編)

          読書記録|本は物(モノ)である:装丁という仕事(桂川潤 著)

          2023年7月。大学院以来の友人に誘われ文学フリマ札幌8へ出品した。1冊も売れないことを覚悟していたので、10冊程度お渡しできてほっとした。 数日後、見覚えのないアドレスからメールが届いた。homeport 山崎翔さんだった。自分の関心と重なるところが多く、一気に読了し、思わず感想を送ってみたい衝動にかられました。と嬉しい言葉が綴られていた。メールを往復する中で意気投合し、札幌で会うことになった。 2023年9月。初めてお会いした山崎さんに、地元である北海道大学やhome

          読書記録|本は物(モノ)である:装丁という仕事(桂川潤 著)

          読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)①

          2023年9月30日「つくる人になるために: 若き建築家と思想家の往復書簡(光嶋裕介・青木真兵 著)」を買うため、西荻窪fallに向かった。 fallでは、青木さんが運営する私設図書館「ルチャ・リブロ(Lucha Libro)」の展示をやっていたため、そこで買えると踏んだのだ。 店に入ると、平積みされた「彼岸の図書館」と「手作りのアジール」が目に入る。しかし「つくる人になるために」は見あたらない。 お店の方に、ありますか? と尋ねる。 「つくる人になるために」だけが無いです

          読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)①

          読書記録|インタラクション(上野直樹・西阪仰 著)

          今からだいたい10年ほど前。 私は心理学の大学院(博士課程)に在籍していた。 ある時、指導教官から尋ねられた。 あなたは今、研究するの楽しい? 自分の研究を面白いと思っている?と。 私は、楽しいです。研究も面白いと思っています。と口では答えたが、 心では、そんなこと、もうよくわからない。と思っていた。 思い返せば学部生のころ、心理学研究のすべてが新鮮で面白かった。 論文を読むこと、実験・調査をしてデータを分析すること、友人と議論すること、そのすべてに発見があった。 しかし

          読書記録|インタラクション(上野直樹・西阪仰 著)