「藝大卒の建築家」が「ITベンチャーのPLAID」にJOINします
この記事について
建築デザイン事務所を退職し、2020年10月にPLAIDに転職しました。
これが、ぼくにとって転機になっているのと、ぼく自信これから何に挑戦しようと思っているのかを、整理してまとめておきたいなと思い、この記事を書いてます。突拍子もないキャリアの大幅チャンジっぽいけど、実はキャリアとして連続的である。ってことが伝わるといいかなと思ってます。
簡単に今までのお話
タイトルの通り、キャリアのスタートも軸も建築家です。
東京藝術大学建築科で大学院まで6年間、建築のデザインをゴリゴリに学び、そのまま建築デザイン事務所に入社しました。
住宅〜商業〜公共と幅広くデザインを手掛けている会社で、3年とちょっと複数の建築のデザインを担当。バリバリにクリエイティブ畑の人間です。
キャリアが広がり始めたきっかけ
デザインは楽しいし好きなんだけど、時々葛藤を感じることがありました。
施主の本質的な想いを実現できるデザインやプロジェクトが面白くなりそうなアイデアは思いついたのに、設計が頼まれた時には決まっていた与件や、デザイン以外に対する知識不足で、それらが実現できないことがある、、、
これがその悩みです。
ここから、建築デザインと並行して、その他の領域を学ぶことを始めます。
様々なジャンルの活動に参加してきましたが、影響として大きかったのは、ビジネスモデル2.0図鑑の執筆、ぼく倫、辺りかなと思います。
見ている世界が広がって
視野を広げて学んだ結果、以下のようなことを感じ始めます。
1.ビジネスやマーケ領域など、デザイン外について学ぶことは、最終的にアウトプットされるクリエイティブに確実に活きてくる。
2.時間を確保して本格的にトライしないと中途半端に終わる。
こう確信し始めたのと同時期に、長く関わってきたプロジェクトの竣工が近づいてきたので、転職を考え始めました。
いざ転職活動
いざ!と始めたものの、いわゆる普通の就活もしたことなく、さらには業種も職種も違う業界を受ける転職活動に、最初の頃は苦労しました、、、
今まで学んできたことを、建築の言語を使わずに説明するのは何よりも難しかった。最終的には文章だけで説明することを諦め、コンサルにもポートフォリオを勝手に送りつけてました。
それが功を奏した?のかは分かりませんが、幸運にも沢山の企業さんと面接する機会に恵まれ、面接では半ばディスカッションのような話ができ、学びのある楽しい経験がたくさんできました。
PLAIDとの出会い
数社の企業さんから内定をいただけ、最終判断を考えていたタイミングで、とある求人を目にします。それがこちら。
PLAIDの「issue採用」です。平たく言うと、
具体的に決まってることはないけど、ビジョンがあるから、一緒にチャレンジしてくれる人を探しています!っていう募集。
めちゃクリエイティブな募集じゃん!と心を打たれました。
内定をいただいていた企業さんも素敵だったし、PLAIDに入れるかどうかわからない。すごく迷いましたが、最終的に内定を辞退しPLAIDの
「issue採用04|OMOのベストプラクティス開発に挑戦する」
にエントリーしました。
ちなみに、辞退することにした企業さんには、理由をお話ししたのですが、多くの企業さんがチャレンジを応援して下さり、今でも感謝しています。
実際に触れてみて
ワクワク!!
その一言に尽きます。
頭の回転が早く、未来への感度が高く、行動を起こせる人がゴロゴロいる。
200人規模なのに、フラットな関係のティールに近い組織が実現している。
何十年かかるんだ?!というビジョンに向けて本気で全員が走っている。
実は、冒頭の通り10月〜入社なのですが、春頃からお互いにチャレンジすることの方向性やビジョンを擦り合わせる期間をとっていて、上記は、実際にいくつかのプロジェクトに取り組んでいる中で感じたことです。
面接でも、「自由度の高さ」や「個人個人が意思決定をしている」ということは聞いていたけれど、実際に働くと想像を超えて実現されていることに驚きます。ここでなら全力でチャレンジできそうだと心から思えました。
Issue採用の第1号としての挑戦
こんな流れで10月に「issue採用」の第1号として入社しました。
さて、前置きが長くなりましたがPLAIDでぼくが何をするか?について。
まずPLAIDについて、ぼくなりの説明をすると、データを活用してCX(=生活者のあらゆる体験)をハッピーのすること取り組んでいる会社です。
その中でぼくが取り組むのが、OMO領域の体験の設計です。
体験設計と聞くと、UXデザイナーを想像すると思いますが、UXデザイナーの多くはUIデザインの領域から出てきていることもあり、現状では、デジタルベースの思考に偏っていると、個人的に感じています。
その為、リアルでの体験を考える上で、デジタルとは異なる特有のポイントに踏み込み切れていないことが、まだ多くあります。
デジタルとリアルの差分についての「例えば」を書き出してみます。
・「画面:人」のようにサービスとユーザーが「1:1」とは限らない。
・偶然の発見こそが楽しい体験に繋がることがある。
・ユーザーは体験を五感で感じとる。
・情報量が多く人によって状況やサービスの解釈のバラ付きが大きい。
・身長や視力や運動能力などフィジカルなバラ付きが大きい。
・目的が不明瞭な人がいる
など
これはほんの一部で、違いはまだまだ沢山存在します。
このようなリアル特有のポイントは、建築家にとって空間をデザインする上で必ず意識しなければならない項目です。この項目を一つ一つ検討しつつ、空間の中で暮らす人や、過ごす人のことを考えて、形をデザインしてきたのが建築家という職能です。
これを表現すると、下記のようになると個人的に思っています。
建築家=オフライン体験についてのスペシャリスト
これこそが、ぼくがPLAIDでチャレンジする中で発揮したいValueです!
PLAIDが今まで取り組んできた「デジタルでのCX」の蓄積と、ぼくが今まで学んできた「リアルでのCX」のスキルを掛け合わせて
・データを活用したリアルでの体験設計はどんなことが可能か?
・デジタルの体験を新たな視点で更新することができないか?
・リアルとデジタルの体験をどのように連続した体験に昇華させるか?
・リアルとデジタルそれぞれの価値はこれからどう変わるか?
といった思考を重ね、リアルとデジタルを越境したCXを実現していきます。
さらに言えば。
建築家には空間の形自体をいじる能力があります。今ある空間の形にとらわれず、新しい体験にベストな空間を新たに設計することも可能なわけです。
単純に考えて、リアルとデジタルが溶けた体験は、リアルに詳しい人材とデジタルに詳しい人材が溶けた環境から生まれる!とも思っています。
「データを活用し、リアルでの体験と空間と都市の在り方を変える」
これが、ぼくがPLAIDで挑戦するチャレンジです。
終わりに
PLAIDでは、現在発表されている三菱地所さんとの取り組みも含め、データを通して、商業空間や都市空間の体験をアップデートをする取り組みが、既にいくつも動いています。
今のPLAIDには、沢山のチャレンジを仕掛けて、実現していくことのできるパワーと勢いがあります。このnoteを読んで下さった皆さんとも一緒にチャレンジできることを楽しみにしています!
それと最後に
「issue採用」は今も続いてるので、ぼくと同様、心打たれた方は是非!
読んでいただきありがとうございます。サポートいただけたら、デザインの勉強に使わせていただきます。