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大人になって学ぶ物理学が面白い

こんにちはこぐまです。

最近好きなYoutube番組があります。
「ビジネスパーソンのための物理学入門」シン物理学#1~#4

カリフォルニア大学バークレー校教授で、バークレー理論物理学センター所長である「野村 泰紀」さんという方が、物理を知らないビジネスパーソンに向けてとても分かりやすく物理学のお話を展開されていく番組です。
全4回あって、1回あたりのボリュームが90分と大学のゼミレベルの濃い講義ですが、これがもう・・本当に面白いです!今2週目です(笑)

「ReHacQ」という番組は、政治、人間、学問の「なぜ?」に結構踏みこんでいく番組で、その中の1シリーズとして、世界で活躍する有名な研究者たちに最先端の研究の内容をお話ししてもらうというものがあり、個人的にかなり好きでした。ファシリテータを務める高橋弘樹さんという方の話の引き出し方や反応が素敵で、自分も高橋さんと本当に同じタイミングで「めちゃくちゃ面白い」と言ってしまうことがあります(笑)
まじめな感じで対談する番組が多い中、お酒でも飲みながらゆるく学べる番組の雰囲気がとても好きです。

話は全4回で構成されていて、
古典物理学相対性理論量子力学、そして宇宙論になります。

ビジネスパーソンになぜ物理学の知識(というか考え方)が必要なのは、2点あるのかなと思いました。

1.現在利用されている技術のほとんどに、物理学(特に古典~量子力学)の考えが使われているから。

2.「前提と新発見」が一見矛盾するような結果になった時、今まで当たり前すぎて考えもしなかった(前提にすらならなかったものが)重要な要素となってくることがあるから。

1.は知識としての必要性ですね。自転車をこいで光るライトや水力発電(電磁誘導)、GPS機能(相対性理論)、スマホ(量子力学)など、物理学はいろんな部分で当たり前に使われているので、もう日常になくてはならない学問であるから、その概要だけは押さえておいたほうがよいというお話ですね。

2.は考え方についての必要性ですね。例えば電磁気学の式(マクスウェル方程式)から光の速度は30万km/sという結果が出てきました。それまで速度というのは、「何かに対して○○km」というように相手が必ず必要であるべきものでした。しかしどんなものにとっても、それが動いていようが止まっていようが、誰に対しても光の速度は必ず30万km/sとなるという不思議な結果が出てきてしまいました。その事実を受け入れるとすると、今まで暗黙的に「絶対的」だと思っていた「時間や空間」が実はそうではない(主体によって変化する)という考えから相対性理論が発展していきました。このように、もともとあった前提(速度は相手が必要)と、新発見(光は絶対的に30万km/s)という一見相反する結果を統一的にまとめるときに、そもそも問題とすらしていなかった時間や空間を相対的と考えればうまくいくという考えを導くセンスが素晴らしいと話していました。またそれを受け入れることで、他の多くのことがシンプルに説明できる可能性があるという利点もあります。ビジネスの世界でも日々の会議やお客様アンケート、もちろん製品の検証などいろいろあるかと思いますが、そういう部分でも活用できるのではないかということですね。

私は高校生の時、大学受験のために「物理」を選択して、大変苦しんだ記憶があります(笑) とくに「波動」は最初全くわからなかった。。
ここでいう「わからない」とは、いわゆるテストの問題が解けないということであり、野村先生の言葉を借りれば、それは「筋トレ」みたいなものだと(笑)その先には素晴らしい楽しい世界が待っているとのことでした。
今学生の皆さんはこの言葉を励みに頑張ってください!

とりあえず第一回目で出てきたニュートンの運動の3法則を自分なりにまとめてみました。

運動の3法則
1.慣性の法則
原理:物体は他から力を受けない限り、静止しているモノはいつまでも静止し、等速運動をしているものはいつまでも等速運動を続ける。

メモ:止まっているモノと、等速直線運動をしているモノは、お互い「等価」とみなせる。「等価」とは、同じ計算式で状態を推測できるということ。つまり2者間において、「俺が止まっているからお前が動いているんだろ?とか、いやいや俺が動いているんだからお前が止まっているんだろ?」という議論にはそもそも意味がない(区別・議論できない)。等速運動をしているモノを静止しているモノとして考えても問題ないということ。
これは日常ではなかなか理解しにくいですが、窓も音も一切ない真っ暗闇の電車の中にいるとき、駅で止まっているのか、時速100kmで動き続けているのかは区別できないということですね。いやいやわかるでしょ?というときは、必ず「ウッ!」という力を感じているということです。それは等速運動ではないですね。「力を受けない限り」というのがこの法則の大前提です。
この法則が成り立たないとき、物体には「力」というものが働いていて、その力によって物体の速度が変化する。

2.運動の法則
原理:物体に力をかけると加速する。その加速のしやすさは、力に比例し、質量に反比例する。

メモ:慣性の法則が成り立たないとき、つまり等価とみなされない状態の時、物体には「力」というものが働いていて、その力によって物体の速度が変化する。速度が変化する具合を示したものを「加速度」という。
ma=F」という式は有名ですね。「リンゴは落ちるのになぜ月は落ちないのか」ではなく、「リンゴ」も「月」も落ちている。「力が働く」ことを「落ちる」と表現している。その落ち方(力の働き方)は、リンゴも月も全く同じ。

3.作用反作用の法則
原理:物体Aから物体Bへ力を加えたとき、物体Aは同じ反対方向の力を物体Bから受ける。

メモ:大人が子供を10の力で押したとき、大人も子供から10の力を受けている。子供から受ける力が小さいのではなく、力の大きさ自体は全く同じ。それなのに大人が吹っ飛ばない(加速しにくい)のは子供に比べて質量が大きいから。「質量」とは、加速のしにくさを表す値である。質量が大きいというと、何となく大きくて重いものを想像しますが、実体のあるものではないのですね。加速のしにくさを表す指標として利用すると、いろんな現象をうまく説明できるということですね。

野村先生の話がとても面白くわかりやすく、特に特殊相対性理論の説明とかは、本当に小学生でも理解できるんじゃないかと思いました。

興味のある方はぜひ見てみてくださいね!

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