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こども家庭領域のソーシャルワーカーをこれから目指すために~東京福祉専門学校の新学科「こどもソーシャルワーカー科」~

こども領域をカバーするソーシャルワーカーの必要性

2023年は、こども基本法の施行、こども家庭庁の創設、そして2024年4月の改正児童福祉士法施行に向けた準備等、施策や制度の転換期にあります。また社会的養護に関する現場では、児童相談所の新規設置、乳児院・児童養護施設の高機能化や多機能化、里親制度の普及促進などを担う専門性を備えた人材の確保や育成が急務です。すなわち、こどもたちの権利を守り、こどもに関するさまざまな課題を地域社会に働きかけ解決することができる、こども領域を広くカバーできるソーシャルワーク専門職の必要性が高まっています。

「こども家庭ソーシャルワーカー」は当面実務経験者対象

一方、「子ども家庭福祉の実務者の専門性の向上」を図るため、新たな認定資格「こども家庭ソーシャルワーカー」の養成がスタートします。しかしこの認定資格は、あくまで実務経験者、すなわち社会福祉士や精神保健福祉士・保育士等の現任者に限られ、社会福祉士や精神保健福祉士を目指して今学んでいる人やこれから専門職を目指す人については、当面はその養成の対象から外れているのが現状です。そのため、これからこども家庭福祉領域の専門職を目指すためには、資格創設や養成課程の開設を待って学びをスタートするだけではなく、まずは社会福祉士や精神保健福祉士の養成課程でソーシャルワーカーとしての基盤を学び、来たる資格創設に備えることも選択肢のひとつと言えるかもしれません

これからこども家庭領域のソーシャルワーカーを目指すための提案

しかし、ソーシャルワーク人材を養成する社会福祉士養成課程、精神保健福祉士養成課程の指定カリキュラムにおいて、幅広い対象について理解する必要があるゆえに、こどもや家庭支援を主に学ぶ科目は一部にとどまる(社会福祉士養成課程の「児童・家庭福祉」の標準時間は30時間)ところです。一方、保育士養成課程においては「子育て支援」の学びは近年強化されている一方、小中高生を対象にした支援スキルの学び、ソーシャルワークの視点の学びは限られるところです。

そのようななか、東京福祉専門学校は、社会的養護の分野をはじめとして、これからこども家庭支援の専門職を目指す、福祉以外分野出身の大学生や社会人の方が、目の前支援が必要なこどもに対し、即戦力として関わることができる支援スキルとともに、家庭支援や地域への働きかけも含めたソーシャルワークの基盤をしっかり身につけることができる、1年制の学科「こどもソーシャルワーカー科」を創設します

こどもソーシャルワーカー科のカリキュラム

「こども家庭ソーシャルワーカー養成のカリキュラム(100時間)」を大幅に超える810時間のカリキュラムで、基礎から今日的課題の学びを幅広くカバーします。

こどもソーシャルワーカー科のカリキュラム

また、保育士については国家試験受験、社会福祉士については社会福祉士一般養成通信課程を併修して取得を目指すことができるため、専門職としてのキャリア構築にも開かれています。

保育士試験・通信課程併修した資格取得フロー

これからさらにニーズが高まるこども領域をカバーする専門人材の確保には、現職のソーシャルワーカーや保育士だけでなく、他分野や他業種から目指す方がしっかり知識やスキルを身につけ、現場に出ていくための人材養成が重要です。
東京福祉専門学校では、福祉人材の養成を通して、こどもをとりまく社会の課題解決に取り組んでいきます。


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