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値上げが許されるお店、許されないお店

大手回転寿司チェーンのスシローが、1皿の最低価格をこれまでの110円から120円に値上げしたことで、客離れが起きているそうです。

値上げを開始したのは今年の10月から。売り上げは前年同月比で19%減。客単価は2%上がったものの、客数はなんと20%も減ったといいます。


一方で、以前このマガジンでも書いたとおり、うちの店は過去に増税や原材料の高騰などによりたびたび値上げを敢行してきましたが、いずれのタイミングでも売上には大して影響がありませんでした(むしろメリットの方が大きかったです。詳しくは下記記事をご参照ください)。

ぐるなびが今年行ったアンケート調査によると、飲食店の値上げには7割の人が理解を示しているそうです。理解するのと実際に以前と変わらない頻度で飲食店に足を運ぶのかはまた別問題ですが、少なくともみんながみんな値上げに難色を示しているわけではなさそうですよね。


昨今の円安と原材料高の高騰によって、飲食店はその規模に関わらず値上げをしなければどうしようもない状況に立たされています。とはいえそれによって客離れが起きてしまっては商売が立ち行かなくなることも必至です。

では、値上げしても許されるお店と許されないお店の違いとは一体なんなのでしょうか。値上げが許容されるお店になるためにはどうすればいいのでしょうか。今日はこのことについて考えてみたいと思います。


ファンがどれだけいるか

値上げが許されるかどうかを左右するのは、まずはなんといっても「ファンがどれだけいるか」です。

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