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お金?人柄?いいお客様の定義って人によってけっこう違うよねという話

本日は全文無料公開です!

お客さま商売をしている人なら誰でも、いいお客さまに恵まれたいと思うものですよね。

でも「いいお客さま」の定義って実は人によってけっこう違ったりします。たくさんお金を使ってくれる人、人柄の良い人etc…皆さんはどんなお客さまをいいお客さまだと感じるでしょうか。


気さくで人柄がいいお客さま

私にとってのいいお客さまは、気さくで人柄のいい方です。

明るくて愛想がよくて良識のある人。プライベートでも友だちになりたいなって思えるような方が「いいお客さま」の定義ですね。

こういう方がお客さまに来られるとすごく気持ちよく仕事ができます。何かサービスしたいな、接客業って楽しいなって思えます。心の底からまたきてくださいと願います。

もちろんお客さまは私のモチベーションを上げるために来店しているわけではないので、無口でも無愛想でもいいんですけど。それぐらいのことで接客態度を大きく変えることはしていないつもりです。

でもやっぱり、楽しく話ができる人でお店が満たされたら理想的だなとは思います。

ただ難しいなと思うのは、これは本当に私の性格だとは思うんですが、お客さまといざ仲良くなってラインを交換し、プライベートで食事をしたりすると、近くなりすぎて疲れてしまうことです。

いくらプライベートでお付き合いをしたとしても、そこは店員×お客さまの延長線上にある関係。相手は友だちだと思ってざっくばらんに接してくれていても、私はどこかで気を使ってしまっている部分があるんですよね。

あぁ…この人とはお店で一定の距離を保ちながら接するから良かったんだなって後悔することもしばしば。こんな感情を抱くなんて相手にも失礼なので、近年は気の合いそうなお客さまともなるべくお店の中だけのお付き合いをするようにしています。


黙って毎日来てくれるお客さま

ちなみにうちの夫はというと、また私とは違います。いちばんいいお客さまは、使う金額にかかわらず黙って毎日来てくださる方だそうです。

この「黙って」というところがひとつポイントで。夫いわく、褒めることもしないけどクレームをつけることなく、ただただ毎日決まった時間に来て決まったものを食べて帰って行く人っていうのが神的存在なんだそう。

前述のとおり私は気さくなお客さまが好きなので、毎日来てくれるとはいえムスッとしていたり、こちらが「いらっしゃいませ」と言っても無言でカウンターに座るとか、目も合わさずにオーダーをして、配膳してもうんともすんとも言ってくれない…っていう人は以前からちょっとだけ苦手でした。

でも夫に言わせると「無愛想だろうとなんだろうと、毎日来てくれることこそがその人の答え」。これだけ世の中に食べ物の選択肢がある中で、あえてうちだけを選んで毎日淡々と通ってくださるのはなんとも尊い行為だといいます。それはたしかにそうです。

常連のお客さまの中には、しょっちゅう来てくれるけど何かとケチをつけたりいらぬアドバイスばかりしてくる人もいます。初めて来て大絶賛してくれたのに、その後いちども来てもらえなかったなんてこともあります。

そう考えると、たしかにぶっきらぼうで笑顔のひとつも見せてくれないあの方たちは、実のところうちの一番のファンだと言えるんですよね。忘れないようにしないといけません。


笑顔はいらないからお金ちょーだい

ちなみに、こんなシビアな話もあります。

以前テレビで見た中国人女性の話です。日本には留学かなにかで来ていて、飲食店のサービススタッフとして働いているといいます。

そんな彼女が仕事をしていて感じたのは、日本人の客はやたらニコニコしているということ。「ありがとう」や「ごちそうさま」と声をかけてくれることも多いと感じたそう。

たしかに店員さんに対してお礼を言う日本人は多いです。中国は違うんでしょうね。なら日本の接客業はさぞかしやりがいを持って取り組めるんじゃないかと思って見ていたら、どうやらそうでもなさそうで。

ここからの発言が私も思わず笑ってしまったのですが、

「そんな偽善はいいからお金ちょうだいって思う」

と。

なるほど。本当に感謝しているなら言葉なんていらないからお金くれよってことですね。わかりやすい。おそらくこの女性が経営者なら、前述の「無言で毎日通ってくれる人」を速攻で大歓迎するタイプなのでしょう。

まぁ私もここまでではありませんが、すごくいい人で、お店のことを気遣ってくれて、人柄は最高なんだけど、長居するだけであまり飲み食いしてくれないお客さまに複雑な気持ちを抱くことはままあります。

一方で高齢でたくさん食べられない方が、スタッフにドリンクをご馳走してくれたり会計時にいくらかチップを置いていってくれたりすることもあります。

お店を愛する気持ち、スタッフへの感謝の気持ちをどう表現するかって、実は同じ日本人でも分かれるところなんですよね。

ちなみに日本人は海外に行ってもあまりチップを払わないことで(残念ながら)有名になってしまってます。これには普段からチップの習慣がないことも関係しているのでしょうけど、まぁなんというか、これも日本人特有の?感謝の気持ちは言葉で伝えよう、お金じゃない!みたいなマインドも関係しているのかもしれません。

世界の人はそれをケチと呼ぶってこと、ちょっと頭に入れておきたいところです。


少し話が脱線しましたが、顧客サービスを職業にしている方はどんなお客さまがいいお客さまだと思われますか?良かったら聞かせてください。

それではまた次回!


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