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【神戸新開地〜福原】シンカイチの人と思い出

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『定年後』(中公新書/2017)で25万部超えの大ベストセラーをかっとばし、『定年準備』『定年後のお金』『転身力』とヒット連打で、最新刊『75歳からの生き方ノート』(小学館)を出… もっと読む
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第11回 神戸・新開地「『御堂筋いくよ・くるよ』作戦」

第11回 神戸・新開地「『御堂筋いくよ・くるよ』作戦」

不思議な偶然のチカラ

前回に紹介した2本の連載を続けながら会社員から転身した人たちをテーマに書籍化を考えたが、編集者と出会える機会がなかった。
一番フィットするのは、日本経済新聞の読者層だと想定していた。日々ビジネス中心の仕事をしているものの、実際は自らの生活を充実させたい会社員に私の発信はより届くと考えたからだ。

ある日、紀伊国屋書店梅田本店で書籍を購入した際に、たまたまカウンターにあった「

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第10回 神戸・新開地「著述家『楠木新の誕生」となった2本の連載」

第10回 神戸・新開地「著述家『楠木新の誕生」となった2本の連載」

「こころの定年」の連載に没頭

2007年3月に朝日新聞で「こころの定年」の連載が始まり、土曜日ごとに自ら書いた文章を紙面で読むことはこの上ない喜びだった。同時に毎週一本ずつ貯めた原稿が減っていくのは、プレッシャーでもあった。

そのため原稿案をできるだけストックすることを心掛けた。余裕をもって執筆したかったことと、会社の仕事とバッティングするのを避けたかったのである。
また内心では、連載を長く続

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第8回 神戸・新開地「『楠木新』が生まれるまで②」

第8回 神戸・新開地「『楠木新』が生まれるまで②」

行き詰まりの中で休職

2000年のこと、45歳で大手保険会社の支社長だった私は、保険の内容確認や調査を行う関連会社の人事担当部長に出向になった 。

この会社の役員は主に本社で部長クラスだった人たちが常務や専務で転籍していた。みなさん気のいい人たちで、職場の雰囲気は悪くなかったが、自分の将来を考えた時には納得がいかなかった。
毎日毎日、受け身の仕事をして、新しいことにチャンレンジする雰囲気も感じ

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