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【読書感想文】 『LIFESHIFT』を読みました📚

あなたは『100年時代(100歳生きる時代)』をどう生きたいですか?

はじめに

LIFESHIFT』という作品は題名の通り、人間の生き方(LIFE)の移り変わり(SHIFT)を記した作品となっています。

現代までは、皆さんもよく知るように、『教育→仕事(終身雇用)→引退』という、3ステージの人生が主流でした。

しかし、年金制度の破綻(仕組みが100年時代にはフィットしない)から現代では新しい制度や生き方の変化が求められています。

LIFESHIFTという作品では、これからの時代が「どのように変化するか」を示し「どのように生きるか」をモデルを示して想像させ「どのように生きたいか・なりたいか」を考えるきっかけを与えてくれる作品になっています。


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新しい時代のシナリオ

AIや機械で様々な仕事(Task/単純作業)が失われ始め、100年時代に伴い年金が貰えなくなってくる我々の時代において『生き方のシナリオ』は大きく変化する。

人の学習時間が大幅に増えて、修士や博士に進学し、多くの人の間で教育にかける時間が増えていく。これは必然的で、単純作業の代替は、単純でない作業(複雑な作業・論理力・創造力)の価値が上がる。更には、『経験学習』が重要になり、「覚える座学」から実際に「行動して学ぶ」ことの割合が増えてくる。

これまでは、70歳まで生きていた時代では人が一生に使える時間が「61万1000時間」なのに対し、我々の(100年)時代では「87万3000時間」になる。実に1.4倍もの時間が増える。

時間に対する概念は、社会が決めてることが多い(p293)

これからの時代は、長生きに加え、ロボットによる自動化や経済的繁栄に伴い、1日の労働時間が減り、週末の日数が増え、年間の休日が増える。

昔は、多くの時間を雑務も含め働くことでお金を増やし、余暇の時間で『レクリエーション(娯楽)』を楽しむことが良い人生だったが、この時間的余裕が生まれるにつれて、『リ・クリエーション(再創造)』が肝になる。(p306参照)


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リ・クリエーション(再創造)

100年時代で肝となるのが『リ・クリエーション(再創造)

人はこれまでの生き方と違って1つの仕事ではなく、早い時代の変化に伴って変身することが鍵となる。

リ・クリエーションで鍵となるのは『無形の資産』を充実させることである。無形の資産は大きく『生産性資産』『活力資産』『変身資産』の3つに分類できる。

生産性資産:「スキル」や「知識」の向上により人が仕事で生産性を高める

活力資産:肉体的・精神的な健康と幸福

変身資産:生きる過程で大きな変化を求められた際に必要な資産

以上の3つのうち、鍵となる『変身資産』について詳細を書く。


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変身資産

100年時代では、外的要因によって否応なく変化を求められたり、自発的に変わろうとしたり、多くの変身が求められる。

この変身を成し遂げるための資産を『変身資産』と呼ぶ。変身資産を持つことで、移行の不確実性やコストを減らし、成功の確率をあげることができる。

『変身資産』の獲得でもっとも重要なのが『自分についての知識』を持つことである。現代のアイデンティティは引き受けるものや親から引き継ぐものではなく丹念に作りあげるものになっている(p161-162参照)

自分を知るには、他の人たちの意見を求め、寄せられた意見を内省することが有効であり、自己認識と世界の見方を変更していくことが重要となる。

自分について理解すると、未来のために取るべき行動を取る強力なインセンティブとなり、進むべき道が明確になっていく。人生に意味と一貫性を持たせることができる。また、自分を知っているため、新しいステージにおいても何をするべきか瞬時に答えられるため、成功する確率が高い。

自分を知る上で重要なのは継続性(自分の変わらない要素)と因果関係(どの出来事が原因で変化が起きたか)を知る事である。

自分を知る以外にも「新しい人的ネットワーク」も重要な変身材料となる。思い切って今までとは異なるネットワークに足を踏み入れることは変身する上で重要である。


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まとめ

今の18-30歳(1986〜2000年生まれ)は100年生きる人が増えてくる時代に生きている。

これからの時代は、生きる時間が増え、今までのような3ステージ(教育→仕事→引退)ではない人生の歩み方が増える。

単純作業は代替され、経済が発展していくと、人の余暇の時間が増える。

余暇の時間は、これまでのような『レクリエーション(娯楽)』から『リ・クリエーション(再創造)』に費やすことが求められる。

『リ・クリエーション』は、お金ではなく『無形資産』の増加も重要となり中でも『変身資産(自己分析・人的ネットワーク)』は時代変化に対応する上で重要な要素となってくる。

『LIFESHIFT』では、今回の断片的なまとめ以上にこれからの時代の流れとケーススタディが盛り込まれた内容となっているので、必ず読んでほしい本になっています!!


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