旅は道連れ・寄り道に花【グラスと美容ローションとの出会い】
83歳の友人がいます。
友人と言っていいものか、母の友人であり引き続きわたしとも仲良くしてくださっています。
仮に「マダム」とします。(笑)
ものすごくお元気で、ユーモアたっぷり。すぐ「明日死んだらいけませんから」などと冗談でおっしゃいます。上品でお優しく、いつもオシャレ。お料理も裁縫も染め物も、カリグラフィも、絵も、何でもござれ。
折々のお話の中で「戦後は大阪の○○の辺りは焼け野原だったんですよ」など、私のような小娘が知る機会の少ないことも教えてくださいます。
少し視力が衰えられ、それが心に影を落としておられるようですが、とはいえ、わたしが80歳まで生きたとしてここまで元気でいられるかな。
以前、まだ自由にウロウロできる時、お話が盛り上がり、大阪市内へお出かけしようということになりました。私は行きたい個展があり、マダムはその辺りは庭だというとで。初めての2人でのお出かけ、ちょっと緊張しましたね。
わたしより電車の乗り継ぎ、エレベーターの場所などお詳しかったです。(笑)
その日は雨で、
行きたいギャラリーが駅から遠く、2人で地図を見ながら歩いていたらふと、気になる感じの建物が…
キュートグラス ギャラリー。
道を尋ねるためにお邪魔したわたし達ですが、なんとも素敵な、古民家を改築されたガラスのギャラリーでした。
この写真の畳のお部屋の下は防空壕だったそうです。見ると辛い気持ちになる方もいるからとのことで、キレイなガラスを敷き詰めておられました。
とても丁寧に店主さんが、ギャラリー内を案内しながら、ガラスの歴史をお話して下さって、子ども時代の社会見学にきた気持ちでした。すごく大きな昔のビール瓶や、小さな香水瓶。昔は目薬もガラス瓶だったそうです!!
19世紀ガラス作家のルネ・ラリックの作品もありました。(上記)美しい。
明治28年創業の日本精工硝子さんが運営なされていて、見たことがない形のガラス瓶なども販売しておられました。数百円で。
マダムはジャムなど、よくお作りになるのでとても喜んで、色々購入されていました。博識でいらっしゃるのでルネ・ラリックについても店主さんと盛り上がっていました。尊敬の眼差し。
わたしもマダムとお揃いでこちらの瓶を買いました。すごくかわいい雪だるま。
なんと!!そのあと、目的地までの手描きの地図までいただいて、こちらのガラス瓶を使用されている化粧品のサンプルまでいただいて、寄り道のはずがなんだかとても、心温まる時間を過ごさせて頂いたのでした。ありがたや〜。
あ、重要な追記。
2秒くらい時が止まるような美人のスタッフさんがおられます。(笑)
サンプルをウキウキと使ってみて(好きなんですコスメ)ローションはとろみがあり、しっかり保湿してくれる感じ。乳液は半透明で伸びがよく、重くないです。軽やかにしっとりする使用感なので季節を問わない良い感じでした。
美人百花などの雑誌にも掲載されたようで、酵母系の化粧品が好きなので、気になります。(笑)
ギャラリーを後にしてマダムと2人、相合傘をしながら「立ち寄ってみてよかったですねぇ、楽しかったですねぇ」と言いながら目的地を目指し、
ガラス瓶のお荷物が重そうなので「持ちましょうか?」と伺うと「いえ!そのまま盗られたらいけませんから!」とまた冗談をおっしゃってこちらを気遣ってくださいます。(笑)
先ほどの会話などを思い出し「やっぱりなんでもご存知なんですねえ」とお伝えするとニッコリなさって
「あら、そりゃあ私の方が長生きですから。」
はい…おっしゃる通りです。
こんな素敵なマダムとまた早くお出かけしたい今日この頃です。
皆さまも大阪は中央区、駅だと北浜ですかね、6/1から再開だそうなので、一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか。ステキなギャラリーです。
最後までありがとうございました。
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