黄色のGoogle!?営業利益率40%越えの超優良企業FANUCに迫る
皆さんは、FANUCという会社をご存知ですか?黄色いロボットが印象的な会社ですが、実は詳細を知ると非常に優良な会社ということがわかります。
ロボットなどを理解する上でも、避けては通れない大企業ですね。
利益率40%越えの超優良企業 どんな会社?
ファナックと言ったら皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?
おそらく多くの皆様が抱くイメージが、「黄色いロボットの会社」だと思います。
こちらの動画にもあるように、製造工程や物流工程におけるロボットを展開している会社です。
FANUCは4大ロボットメーカーの1角でもあり、世界的に有名な企業です。
●ABB
●FANUC
●YASKAWA
●KUKA
4メーカー中2社が日本のメーカーというのは嬉しいことですね。
3つの事業領域 リソースを集中投下
そんなFANUCでは主に3つの領域で事業展開をしています。
<NC装置>
NCとは、Numerical Controlの略で数値制御のことを指します。
PCがここまで普及した今は、「コンピュータ数値制御」(CNC:Computer Numerical Control)という概念を[NC]として指していることが多いと思います。
FANUCの名前の由来にある通り、
FANUC:Fuji Automation NUmerical Control
というところもあり元々富士通の中で数値制御を創業者が研磨した技術が発端でした。このNCにおいて世界シェア50%をとっています。
<産業ロボット>
こちらは以前の記事でも取り上げた産業ロボットですね。FANUCは全世界のシェア20%を占めています。
<ロボドリル>
我々の「当たり前」となったiphoneの製造工程において、「筐体」と呼ばれるiphoneの外板を作るロボドリルなどを展開しています。なんとこちらは世界シェアの80%ということでほぼ独壇場というわけです。
この3領域を事業領域としているわけですが、どの領域でも世界シェアを大きく獲得している企業になります。
結果として利益率が40%越え
さらにはこの会社がすごいのは利益率です。
日4本全産業の平均利益率が3.7%なのに対し、ファナックは40.8%(2015年3月期)と全体としても、また製造業としても異様な利益率を誇っています。
同競合相手の安川電機と比べても、安川が10.9%に止まっていることからも事業領域として高利益を弾き出している企業ということが言えます。
近年はコロナの影響やAIによるロボット動作の最適化が進んでいるここ数年位おいては利益率がやや低下していますが、新規事業にやたら手を出すというよりかは今ある事業をより深掘りしていく、というところにこの会社の真髄があるのかもしれません。
さらには給与もかなり良く、平均収入は1347万、部長などでは2500 - 3000万の給与体制になるそうで1億円以上の役員報酬をもらっている人数は日本企業の中でもトップクラスに多い。エンジニアとしても非常に高待遇な環境といえるでしょう。
倉庫内作業もロボットを湯水のように導入しているそうで、投資先としてもかなり有望な株かもしれませんね。
一風変わった富士通発の会社
山梨県忍野村というところに本社を構え、通称「ファナック村」というくらい村自体に黄色いユニフォームを見かけるそうです。
名刺にはアドレスはなく、基本的には電話かfaxにて対外へ商談する、ということで時代の流れに沿っている、というわけではなさそうです。
エンジニアとして技術を研磨し続ける集団は、「黄色のGoogle」と言われることもあるそうで、これからも黄色の技術家集団には目が離せなさそうです。
エンジニアとして、また投資先としてもFANUCに注目していきましょう。