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ロボットは人の仕事を増やす!?意外と勘違いされがちなロボットと人の関係

人とロボットは共存できるのか?

こんばんは。今日は以前から質問や疑問をいただいていた、「ロボットに仕事を取られるかどうか」について話していきたいと思います。

自動化は雇用を奪うのか

これまでロボットにおいて、上記の説明はこれまで信じ続けられてきた概念でした。

これまでAIやロボットの導入がされて生きている中で、果たして実際に人の仕事は減っているのか?という問いを掘り下げた研究結果が社会技術研究開発センター(RISTEX)から発表されました。

RISTEX(Research Institute of Science and Technology for Societyとは、科学技術の研究成果を社会に適用し、社会問題を解決するために役立つ研究開発を行う組織です。

RISTEXでは、研究者・関与者の連携による分野横断的な研究、また自然科学だけでなく人文・社会科学双方に渡る広い分野の知見あるいは方法に立脚した地域における実践を、方法論の構築とともに強力に進める研究開発を重視しています。

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そのRISTEXにおいて、「組織間のネットワークダイナミクスと企業のライフサイクル」プロジェクトというものが2020年に発表されています。

1台ロボットが増えると雇用が2.2%増加

RISTEXによると、ロボットの価格の1%の低下は雇用を0.44%増加させたことを明らかにした。

さらには、ロボット導入が雇用に与えた影響を推定した結果、1%のロボット導入増加が雇用を0.28%増加させたことも明らかになった。

この二つを掛け合わせると、価格が低下してロボット導入がさらに進み、そしてさらに雇用は増える。

といったところだろうか。価格が低下せずにロボットを導入するファーストペンギンもいるが、基本的には価格下落に伴い導入企業は増える傾向にある。

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さらには観察単位を産業別から通勤帯という見方を変えた分析も行ったところ1台ロボットが増えると雇用が2.2%増加したことも示されたそうです。

ここでの疑問は、「何故ロボットを導入したら雇用が増えるのか?」といったところだろうか。

実際にアメリカでは、産業ロボットを導入したことによる自動化が雇用を減らした、といった論文もあります。

増えた理由の仮説は「ロボット普及によって産業全体が成長するか」というところにあります。

つまり、業界として伸びている、ところが雇用が増えた、という結論として書かれています。

日本では「ドラえもん」や「鉄腕アトム」のように「ロボットは人を救う」イメージ自体に親しみがあり、「補完」が主として自動化はこれまで考えられてきました。

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一方アメリカでは論文にもあるように、「人の作業はロボットに置き換わる」という主張がやや強いそうです。

結論を決定づける論文は未だない

作業自体を補完するロボットと、作業自体を自動化してしまうロボットでは雇用が増えることも減ることも理論的にはありうる、というところに未だ結論づくそうです。

従って、未だ渦中の中の人間としては、自動化を進めながらロボットに取られない仕事の仕方をしていくことが安全かつ大切なことかもしれませんね。



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