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代表コラム9. 懐かしさと衰退

こんばんは。

今日はひょんなことから感じた、"懐かしさ"と"衰退"について。

先日、しくじり先生のバックナンバーを見ていてチョコレートプラネットによる「クレヨンしんちゃん」の人気の理由について特集されていた回を見た。

回のテーマは、

「子どもから大人まで愛されるヒット作品の秘訣を学ぶ授業」

「クレヨンしんちゃん」といえば、今では国民的アニメになったが、昔は「子どもに見せたくない番組」に18年連続上位にランクインするなどして、いわゆる親世代から妬み嫌われる番組でした。

私も子どもの頃、19:00〜ドラえもん、19:30〜クレヨンしんちゃんという連続番組を見るのが(確か金曜日)定番で、よく見ていました。後ろから親が「こんな番組、ウンタラカンタラ〜」と言っていたのをしくじり先生を見て思い出しました。笑

子どもの頃ダメ出しを食らっていた番組トップ2が「クレヨンしんちゃん」と「バカ殿」だったと記憶しています。

どちらも共通しているのは、お尻や股間部を躊躇なくさらけ出す"お下品"なシーンが子どもの教育にはよくないのではないか?

といった声が多数上がっていたそうです。ただ元を辿るとクレヨンしんちゃんは青年誌掲載で、そう言ったシーンがある種"あたりお前"だったそうです。

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そんな逆風の中、見方を変わるきっかけは一つの映画でした。

9作目の映画となる、「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!大人帝国の逆襲」です。

これまでのアニメと異なり、"泣ける"クレヨンしんちゃんを制作すると、手がけた原恵一監督は言います。

https://www.netflix.com/title/80242860

この映画、先日Netflixで見たんですが初めて見た感想は、メッセージ性が込められていました。コメディーの中にも、伝えたいメッセージは熱くこもっていて、昔の映画ですがなんだか今の日本を生きる人間としても刺さる内容が詰まっていました。

"未来を生きたいなら、今行動する"

ネタバレになっちゃうので詳細は書きませんが、映画はとある万博がテーマで、「20世紀博」に言った大人は昭和の懐かしい遊びや食事などに触れ、"懐かしさ"を欲しさに万博に居座るようになります。

万博の好評を見て、ビジネスは昭和に流行った旧車や古い電化製品やファッションが再流行し出す。そんな中大人たちはこの万博を仕掛けている人間に取り憑かれたように動き、軽トラックの荷台に載せられ(自ら乗り)連れ去られてしまう。

昭和に取り憑かれ、心地の良さに子育てや仕事を放棄する大人。

違和感を持ちながら結集する春日部防衛隊の5人。

そんな中、首謀者のケンと出会い、「20世紀の匂い」によって大人たちを夢中にさせ、幼児退行させることで21世紀になることを止め、古き良き日本に戻そうというのだ。

その陰謀を止めるべく、しんちゃんが奔走する話である。

この話で感じたのは、誰しも過去に栄光や輝いていた時代があり、誰しもその時代の思い出に戻りたくなる時がある。

それでも僕らが生きているのは、"今"である。

どれだけ過去が美しくても、どれだけその時代に戻りたくても、時代の流れは戻らない。そんな中僕らにできることは、「今を生きること」である。

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過去に戻るのは、前に進むことを止めること。時間は前にしか進まない以上、人間は止まったら衰退する。

「止まる」の定義は色々想定できるが、間違いなくあるのは「過去に執着し、過去を生きる」ことは止まることである。そして止まった以上は時間は過ぎ去り、それは今を生きていないことになる。

今を生きる大切さをこの映画から感じました。そして何より、今を生きる大切さは僕ら個人個人だけでなく、次世代を生きる若い世代、子どもたちに作っていくこと。バトンを出来るだけいい状態で渡すことが今を生きる僕らにできることなのかな、と。

昔の良さを知り、今できることを見つめ、今を全力で愉しんで生きる。

こんなに良質な映画が身近にあることに感謝をしつつ、今この瞬間を愉しむことを忘れずに。

では。


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