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「しないことリスト」を読んだら、認知の歪みに気が付けて心が軽くなった話

phaさんの著書「しないことリスト」を拝読したら、「自分の認知は歪んでいるな」と気が付けて、心が軽くなった話です。

・きっかけ

読もうと思ったきっかけは、YouTubeで「しないことリスト」の紹介動画をたまたま視聴したためだ。
noteの更新が思うようにいかず、それを打破するために、「文章」「言語化」「語彙力」「読書」などといったワードで検索していたらたまたま見つけたのだ。
これまでにphaさんの著書は何冊か拝読したが、本書はまだ読んだことがなかった。
また、過去にphaさんのブログを読み漁っていた時期があり、拝読した何冊かの著書と併せて考えに共感できる部分が非常に多くあった。
そのため、本書を購入するか否かの迷いは一切無く、動画視聴後、即購入した。

※視聴した動画はこちらです

・本書の簡単なあらすじ

冒頭の「はじめに」にて、phaさんはこのように述べている。

今の世の中には無数の、「しなきゃいけないこと」があふれている。
テレビを見ても、ネットを見ても、本屋に入っても、そこらじゅう、「これをしないとヤバい」というメッセージだらけだ。
〜中略〜
なぜ、こんなにも「しなきゃいけないこと」に追われるのだろうか?

しないことリスト「はじめに」より引用

上記の理由として、
1.情報が多すぎるから
2.その方が儲かるから
の2点を挙げており、それに対し、

「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」

しないことリスト「はじめに」より引用

だと述べている。
そしてその「しなくてもいいこと」を36個挙げ、4章に分けて紹介しているのが本書である。

・読んだ感想と得られた気付き

読んだ感想は、率直に言うと、心が軽くなった。この一言に尽きる。
本書も共感できる部分が多くあり、一文字一句身に染みて、気持ちが楽になり、解放感を感じられた。

・・・本書を読んだ後しばらくして、「なぜ、心が軽くなったのか?」自分自身に問いかけてみた。
問いを掘り下げた結果、「自分の認知の歪みに気がつけたから」ではないかと自答した。

※「認知の歪み」については、以下をご覧ください

認知の歪み(にんちのゆがみ、英: cognitive distortion)とは、誇張的で非合理的な思考パターン(英: irrational thought pattern)を指す言葉。これらは精神病理状態(とりわけ抑うつや不安)を永続化させうるとされている。
〜中略〜
こういった思考パターンは、その個人に現実を不正確に認識させ、ネガティブな思考や感情を再強化させうるとされている[2]。バーンズは、気分や感情は事実ではなく、逆に「歪んだ考え方がマイナスの気分を生み出す」と述べている[3]。

Wikipediaより引用

バーンズは認知の歪みについて、以下の10パターンを挙げている[3]。
全か無かの思考。
行き過ぎた一般化。
心のフィルター。
マイナス思考。
論理の飛躍。
拡大(過小)解釈。
感情の理由づけ。
「~すべき」思考。
レッテル貼り。
誤った自己責任化(個人化)。

Wikipediaより引用

上記の引用文を踏まえつつ、以下、「自分の認知は歪んでいる」ことに気が付けて、かつ、本当に心が軽くなったなと思えた「しなくてもいいこと」を三つ挙げる。

・二択にしない

この項目は

生まれ育った環境や置かれている立場によって、見えるものや考えることが人によって異なる。
そのため、人の発言はすべてポジショントークに過ぎないのではないかと考える。
人間は自分のポジションを基礎にしてしかものを考えられないので、ポジショントークを肯定的に捉えることが大切だ。
「Aが正しくBが間違っている」と二択で決めるのではなく、
「みんなそれぞれ正しいところも間違っているところもある」
「みんなそれぞれの立場と事情がある」
などと想像した方が他人に優しくなれるし自分自分もラクに生きられる。

しないことリスト「二択にしない」を引用しつつまとめました

といった内容が記されている。

この項目が、一番胸に響いた。
なぜなら若い頃の僕は、引用文のような「Aが正しくBが間違っている」といった二択思考が強く、
その二択思考が原因で仕事で大失敗をし、それをいまだに引きずり、後悔しているからだ。
数年間フラッシュバックに苦しむレベルの大きな失敗だった。
だから本当に、この項目は胸に響いた。

・・・では「当時の僕はなぜ、二択思考が強かったのか?」こちらも本書を読んだ後、自分に問いかけてみた。
結果、性格など先天的な要因があるのかもしれないだろうけど、それ以外にも、家庭環境や学校環境といった、外部的な要因もあるのかもしれないなと自答できた。
子供の頃から、自分が気が付かないうちに認知はどんどん歪み、肥大化し、大人になって、それが弾けてしまったのかもしれないと思えた。
カウンセリングを受けたわけではないので、原因はこれだと断定できない。
けれど、「二択思考が強かった原因の一つに認知の歪みがあり、その原因を自分なりに自問自答できた」ため、心が軽くなった。

・自分の実力にしない

この項目は

置かれている環境や運、タイミングなど、人生には自分自身ではどうにもならない部分がある。
だから、成功した時も失敗した時も「自己責任は50%」くらいに考えておいて、「成功したときはたまたまうまくいった」「失敗した時はたまたま運が悪かった」と思った方が良い。

しないことリスト「自分の実力にしない」を引用しつつまとめました

といった内容が記されている。

この項目も、「二択にしない」と同じくらい胸に響いた。

なぜなら、この項目を読んで、「過去の自分は、環境的にどうしようもなかった部分をあたかも自分のせいだと自責していて、その自責思考の度があまりに過ぎていたかもしれないな・・」と思えたからだ。
「二択にしない」の項目でも述べたが、僕は過去に仕事で大失敗をし、数年間その記憶がフラッシュバックし、苦しんだ。
当時はフラッシュバックするたびに、「自分はダメな人間だ」と自分を責め、どんどん苦しみが大きくなっていた。
現在はフラッシュバックは落ち着いているが、時々思い出すことがある。
反省すべき部分はきちんとしなければならない。
しかし、激しい自責思考に駆られるのもよくない。
「激しい自責思考に駆られない程度に反省しつつ、環境的に自分の力ではどうしようもない部分があった。」と自分の中で答えを出せたため、心が軽くなった。

・頭の中だけで考えない

この項目は

頭の中だけで考えてしまうと、認知が歪んでしまう。
認知が歪まないために、紙に書き出したり人に話そう。

しないことリスト「頭の中だけで考えない」を引用しつつまとめました

といった内容が記されている。

この項目には認知の歪みのパターンとその補正方法が記されている。
認知のゆがみの10パターンは「しないことリスト」でも挙げられていて、これを見て、「自分の認知は歪んでいるかもしれない」と思えた。
過去の辛さや苦しみの原因の一つに「認知の歪みがあるかもしれない」と思えたので心が軽くなった。


しないことリスト「頭の中だけで考えない」より引用


・今後どうしたいか

今後は、認知の歪みと向き合いつつ、無理のない範囲で中断している過去の振り返りnoteを再開しようと思う。
認知の歪みに気付き、心が軽くなったことで、過去を苦しまずに振り返ることができそうだと思えたためである。

僕が自分のことを文章にし続ける理由は、自分の人生を前に進めたいからだ。
書くことには、自分に起こった出来事を消化して、昇華して、次の段階に進めるようにするという効果がある。
書くことは、過去の自分の埋葬のようなものだ。

pha 人生の土台となる読書「書くことで人生が前に進む」より引用


僕はこの引用した文章が大好きだ。
なぜなら僕がnoteに過去の経験談や失敗談を書き始め、そして書き続けようと思った理由がまさにこのためで、自分の過去を書くことで人生を前に進めたいと思ったからだ。
思考の文章化は決して得意だとは言えないが、思考を整理し文章としてアウトプットすれば、引きずっている過去から前進できると思ってnoteを書き始めた。
引用文は、僕の背中を押していただいている感覚がするから大好きなのだ。
けれど過去のことを書くと当時の記憶が蘇り辛くなり、筆が止まってしまう。そして、書けない自分を責める。
苦しかった。
けれどその苦しさの原因の一つに認知の歪みがあると気が付けて、繰り返しになってしまうが、本当に心が楽になった。

中断していた過去の振り返りnoteを再開できるかもしれない。そして、人生を前に進められるかもしれない。
認知の歪みと向き合って、人生やっていく。

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