ハ月

私にとって綴ることはなぜか大切なことらしい。 ※転載禁止※

ハ月

私にとって綴ることはなぜか大切なことらしい。 ※転載禁止※

マガジン

  • 夜の詩集

    夜が褪めていく

  • 人生、よしなに。

    生活していると、ふと死にたくなることがあるものです。特に私の場合、おそらくあなたも。 でも「本気で死にたい」わけではありません。「本気で死にたいと思っている」のです。 それは、例えばこんなときやあんなことで、思ってしまうのです。

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私にとって綴ることは

なぜか大切なことらしい。 これといった理由は自分でも分からないけれど、書きたくてうずうずする時がある。 そして誰かが私の書いた文章を読んで、一体なにを思うのか。 すこし、いや、だいぶ、いやちょっとだけ、気になる。 気になるんだけれど、恥ずかしいような恥ずかしいような恥ずかしいような…… 実はnoteは以前からアカウントは作ってあった。 創作の物語や、頭に思い浮かぶ言葉を思いつくまま綴った文章などを実はこっそりひっそり投稿していた。 (ほとんどはたいしてスキがつかなかったけれ

    • 伝言をどうぞ

      お月様へ お願い。 私がこんなに悲しくて切なくて 泣いていることを、彼に伝えてほしいの。 彼の窓に忍び込んで、 ちらちら光るだけでいいから。 電話をちょうだい。 そう伝えて。 私、待ってます。

      • カーテンをひくのは

        お月様へ あなたに見られたくない (のぞかれたくない) 夜もあるのよ。 おやすみ。

        • 電気を消さないと分からないこともあるのだ。 例えば月の光が窓から差し込んでいることとか。 密かに月は全て見ている。

        • 固定された記事

        私にとって綴ることは

        マガジン

        • 夜の詩集
          6本
        • 人生、よしなに。
          3本

        記事

          そんな空に、星をつけてみたくて、 私はたくさん泣いたんだ。 涙よ、天の川を描け! 涙よ、星座を描け! 涙よ、あの人の願いを叶える 流れ星になれ!

          深夜2時、 星ひとつない曇り空の夜 深いねずみ色にひと粒の緑と紺を混ぜたような。 黒い画用紙で作った切り絵の杉を、並べたら、 本物の森の夜。

          「ごめんなさい」を精一杯に。

          「ごめんなさい」には何かを言って。 でないと、わたし、とても不安になる。 もっと怒らせてしまったかしら。 呆れられてしまったかしら。 私に幻滅したかしら。 嫌われてしまったかしら。 こんなわたしだもんね。まるでクソ。 きっと間違ったんだ。 謝ったことが間違ったんだ。 「ごめんなさい」じゃなく、「ありがとう」だったかもしれない。 だけど、謝らせてほしい。 こんなわたしでごめんなさい。 こんなわたしで申し訳ないけれど、「ごめんなさい」に何も言葉を返してくれないのは、もっ

          「ごめんなさい」を精一杯に。

          人生、よしなに。

          生活していると、ふと死にたくなることがあるものです。特に私の場合。そしておそらくあなたも。 でも「本気で死にたい」わけではありません。「本気で死にたいと思っている」のです。 それは例えば過去の恥ずかしいことを思い出した時や、過去のやり直したい事を思い出した時、現在の自分じゃどうにもできないと諦めそうな時。死にたいなぁと思ってしまいます。 そうして絶望している時に、ふとしたことでその気持ちと自分が切り離されることがあります。 例えば仕事で思いがけず褒められた時、友達や恋人から

          人生、よしなに。

          からだのこと

          自分の体が嫌いだ。 背骨が真っ直ぐにならない。肩が内巻きになる。胸がちっさい。下腹がぽこっとしてる。 肌の色もところどころが斑になっているような気がする。全体的に眺めると、黄色いところと白いところが薄く斑に。 柔らかくない肉付き。関節が角ばっている。かろうじて、くびれは美しい曲線美。ほんと、くびれだけにしか女らしい曲線がない。お尻はぺたんこ。 胴長短足で、42という体重には少し太いももとふくらはぎ。一見柔らかそうに見えるけれど、ほんと、見えるだけ。たぷたぷしてもたぷた

          からだのこと

          私の厄介な香水

           匂いを纏う男は嫌いだ。  その男は決まってあの匂いを纏っていた。彼に会うといつもその匂いまみれになった。服が、髪が、下着が、私の肌が。私の吸う空気も、鞄の中に入れっぱなしだった文庫本も、その男の所有物になっていく。  私はその匂いが、どちらかというと苦手だった。だから帰り道ではいつも自宅に着くまで深呼吸を繰り返していたし、むせるように香りを浴びた体は朝帰りには不向きで、すれ違うサラリーマンや学生に厳しい視線を投げられた。  それなのに、その男と会う日はいつも、クローゼ

          私の厄介な香水

          「ああ、この瞬間はきっと忘れない」

          毎日を生きている中で、「ああ、この瞬間はきっと忘れない」と思っていても、すっぽり頭から抜け落ちて二度と思い出さない記憶みたいだった。 私はこの小説を読んで確かに「忘れない」と思ったのに、ストーリーを思い返そうとするとなかなか思い出せない。 ぱらぱらめくってやっと思い出す。 この本が手元にあって良かった。 手放したら二度とこの本は思い出さない気がする。

          「ああ、この瞬間はきっと忘れない」

          だから人生に絶望しない。

          私の日常をドラマとして切り取ると、もちろんスポットライトは私に当たり、私に関わらない人達で私と同じ空間にいる人は、恐らくエキストラだ。 例えばホテルのフロントに居合わせた人。 例えば同じ電車に乗っている人。 例えば横断歩道の上ですれ違った人。 私は私のドラマ「日常」をとてもつまらなく思っているけれど、そんな私のドラマのシーンに映り込んだエキストラの、エキストラのドラマ「日常」にスポットライトが当たれば、エキストラの私は案外好い感じに映り込んでいるかもしれない。 例えばこ

          だから人生に絶望しない。

          やっぱり「女」って胃もたれしちゃう。

          素敵な言葉に出会えたし、素敵な感情にも出会えたんだけど、やっぱり「女」って胃もたれしちゃう。まだ全て読み切れてないけれど、一旦お休み。 げっぷでそう。 そんなメモをSNSに残して、この本はその後読むことはなく、売りに出してしまいました。 わたし女だけど、女の世界を生き抜いたとかないし、女世界の何かのトラブルの相関図に載るような女でもなかったから(つまり地味でダサかった!)、現実にこんな女いるのかよ、、っ!って思ったけど、SNS見るとまあまあまあ出てくる出てくる、女の話!

          やっぱり「女」って胃もたれしちゃう。

          東京という異国。

          スパイスの効いた表現が読みたくなって村上春樹を。 村上春樹は香辛料の香りがする表現をするなと、個人的に思います。 香ばしいというか辛いというか、まさにブラックペッパー。 「こしょう」じゃない、「ブラックペッパー」。 山椒も私の感覚に近いかも。 主人公と歳が近いから、なんとなく、言わんとすることが分かった気がした。 20代の真ん中。 あれもしたいしこれもしたくてふらふらしている人がいて。 逆に、なんでもいいから変わらなきゃいけない・変えなきゃいけないんじゃないかと思っている

          東京という異国。

          あの子の香りを、私のものに

          『あの子の香りを、私のものに』 STORY ー羨ましい。あの子が羨ましい 気にするな、私は私。あの子は、あの子。 そう思っても、気付けばあの子を目で追っている。 なぜか比べてしまう。 あの子だけには負けたくない。 あの子みたいになれたらな。 密かなライバルであり、永遠の憧れ。 そんなあの子の香りを、尊敬と少しのジェラシーでつくりました。 一瞬の香りを、永遠に漂わせて。 あの子の香りを、私のものに。 PRODUCTS 「ハナは8歳」 ハナちゃんは天然パーマ。 あ

          あの子の香りを、私のものに

          彼の傍で眺めた海たち

          彼が「月の光が海に溜まっている」と言った。その海を、私は彼の肩越しに見たんだ。 枯れてもなお、想いは続いていくんだ。 こんなカクテルがあったら酔いね、と手を繋いで畦道を歩いたんだ。 太陽の光が海に溜まっている。 夏の霧は全てをぼやかしてしまう。美しい。隠してしまう。気持ちも過去も、貴方の表情さえ。声が滲んでいる。それに気づかないのは霧のせい。しっとりとした、生温い水蒸気のせい。 かつて海の底に沈んだ世界が、形を取り戻したようだった。 貴方の助手席は私の指定席。

          彼の傍で眺めた海たち