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東京という異国。

スパイスの効いた表現が読みたくなって村上春樹を。
村上春樹は香辛料の香りがする表現をするなと、個人的に思います。
香ばしいというか辛いというか、まさにブラックペッパー。
「こしょう」じゃない、「ブラックペッパー」。
山椒も私の感覚に近いかも。

主人公と歳が近いから、なんとなく、言わんとすることが分かった気がした。

20代の真ん中。
あれもしたいしこれもしたくてふらふらしている人がいて。
逆に、なんでもいいから変わらなきゃいけない・変えなきゃいけないんじゃないかと思っている人がいて。
そして生活や人生や将来、あらゆる「道」において迷子になって。
今まで通りを変えることは怖いけれど、きっとそれが今の自分には必要なんだと思う。
分かっているけれど、変わりたくない!いいや、大人になりたくない!なんて地団駄を踏みながら、とうとう決断をする。

これが時の流れなのか、それとも社会というものなのか、分からない。
ただ感じるのは、あの頃の将来はここにはないということ。
あの頃の夢や理想はもう手に入らないということ。
もう自ら道を切り開くような生き方は難しくて、流れに任せていくことが最良でダメージの少ない選択だと分かってくる。

あんなにお金や時間をかけた趣味とも、いつかお別れしなくちゃならないらしいよ。
でもそれは自信になるんだってさ。

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