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資産運用はポートフォリオで決まる

資産運用の巧拙はポートフォリオで決まります。

「この株が上がる!」「今が買い時!」などと言ってくる人のことを信用してはいけません。そういう人は手数料ゲッターです。

ポートフォリオとは、資産の配分割合のことを言います。自分の収入規模、資産規模、家族構成、今後のキャリアなどに応じてポートフォリオを組みましょう。

資産運用は長期的に考えるべきです。そして、長期の資産運用の成否は、どの銘柄を買ったか?ではなく、どんなポートフォリオだったか?で決まります。

以下、留意すべきことを記載します。

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①不動産も入れる

よく、住宅ローンを抱えて不動産を持っている人が、それを除いて金融資産だけでポートフォリオを組もうとする人がいます。不動産を持っているということは、インフレがくれば儲かる、デフレがくると損をするという資産を持っていることを意味します。

金融資産は、それを勘案してポートフォリオを組む必要があります。いや、その場合は下手に資産運用せずに、ひたすらローンを返済するほうが良いと思います。

②頻繁に売ったり買ったりしない

頻繁に売ったり買ったりするのが趣味な人は結構ですが、そうではない人にとっては、頻繁な売買は無意味です。証券会社を儲けさせるだけです。

(ニュースを見たり企業研究したりして、株価の上下を予想するのはよい勉強になりますので、それ自体はGOODです。あくまで資産運用の観点からコメントしています。)

大事なのはポートフォリオなので、ポートフォリオを保ったまま、その枠内で売買することはあまり意味がありません。ポートフォリオを変える行為が重大である、と肝に銘じましょう。

③収入の変動性を勘案する

景気の変動に対して収入が安定的な人は、景気連動型の資産運用をすべきです。逆に、景気の変動に収入が左右される人は、安定的な資産運用をすべきです。

意外に、こうなっていないケースを見ます。そもそも、安定的な職業に就く時点でそういう志向性の持ち主なので、資産運用も安定的になってしまっています。

もっとも安定的な収入の持ち主が、年金生活者です。生活に不安のないリッチな年金生活者には、バンバン株式投資をしてもらって、景気浮揚に貢献してもらいたいものです。

④新興国投資は一部に限定する

ブラジル株式ファンドに投資をして大きく損をした人がいました。新興国投資は成長性が魅力的ですので、ポートフォリオの一部に組み込むのはGOODですが、注意が必要です。

理解しないといけないのは、株価と為替のダブルで影響を受けるという点です(為替ヘッジの商品もありますが、マイナー通貨はヘッジコストがかなりかかっているはずです)。

ドルやユーロなら、円に対して安定的に動きますし、大きく動く場合は政府の介入もあり得ます。マイナー通貨の場合は読めません。リターンも大きいが、リスクも大きいと考えるべきです。

⑤手数料の高いファンドに投資しない

ファンドマネージャー諸氏に怒られそうですが、一般的には、手数料のかからないインデックスファンドで十分です。

自分の好きな会社の株式を買うのと同様に、考え方や投資方針、人柄などに魅力を感じるファンドマネージャーがいれば、厳選して投資をしても良いと思います。そうでない場合は、繰り返しになりますがインデックスファンドで十分です。

⑥節税が最高の運用と心得る

会社員ならイデコやNisa、自営業者なら小規模企業共済など、政府が制度として認めている節税商品が複数あります。

まずはこれらを最大限活用しましょう。節税が最高の運用です。税率の低い人は、税率の高い人と勝負すると、長期的には必ず勝ちます。金持ちが税率の低い国に移住するのは、これを知っているからです。(無論、制度上認められている範囲でのことを言っています。)

⑦ポートフォリオを維持する

国内株が3割、というポートフォリオを決めたら、それを決めた諸要因に変動がない限り、それを維持する必要があります。これがおそらく一番難しい。

株価が上がって、ポートフォリオに占める割合が4割になったら、1割分を売却して他の資産に配分し、また3割に戻す。逆に下がって2割になれば、他の資産を売却して3割に戻す。リバランスと言います。

「こんな面倒なこと、誰がやんねん!」と思った方、プライベートバンカーというのはこういうのを業としています。関心があれば、プライベートバンカーに依頼してみるのも一手です。金融資産数億円からのオーダーですが。

中には少ない資産規模でも応じてくれる業者がいるかもしれませんが、資産規模が小さいと手数料が見込めませんので、サービスはそれ相応のものになるでしょう。

(スマホで格安・自動でできるサービスがあるようです。未研究ですので本稿では言及しません。)

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「じゃーお前はどうしてんねん!」と言われてしまいそうですが、こんなところで開示できませぬ。何の変哲もない運用をしていますが、ここに至るまではかなりダイナミックであったことは事実です。

『人の生涯は、ときに小説に似ている。主題がある。』(竜馬がゆく) 私の人生の主題は、自分の能力を世に問い、評価してもらって社会に貢献することです。 本noteは自分の考えをより多くの人に知ってもらうために書いています。 少しでも皆様のご参考になれば幸いです。