渋谷 - 金王神社
(※写真6枚 / 写真と本文関係ありません。)
「上司は部下から嫌われるのが仕事」という理屈が好きじゃない。好きじゃないというか同意できない。なぜなら、人間的な短所や欠点のすべてが「上司だから」という名目で肯定されてしまう可能性があるから。
上司といえども一人の人間だ。直すべき欠点は直すべきだろう。けれど「嫌われるのが仕事」と開き直ってしまえば、嫌われていることを問題視しなくていいし、嫌われている原因を特定する必要もない。それはただの思考停止・怠慢に他ならない。
好かれるために努力して、それが報われなかったらかっこ悪いし、恥ずかしいし、自尊心も傷つけられるだろう。そういうリスクを避けるための便利な理屈にもなるよね。対人スキルの弱い奴でも己を正当化できるし。
これはあくまで僕の観測範囲の話だけど、「組織が成長するために部下に嫌われてでも己の信念を通す」という人はほとんど見たことがなく、大抵は「面倒なことから逃げまわって保身のことしか頭にないから嫌われる」とか「上に立って偉そうな態度取りたいだけだから嫌われる」というタイプの方が圧倒的に多い。そんな調子で「部下から嫌われるのは仕事だから」なんて言われてもイマイチ説得力に欠けるんだよな。
もしかしたら僕が知らないだけで「上司は嫌われるのが仕事」という形容がしっくりくる人物も世の中にはいるのかもしれないけどね。
いずれにせよ、好かれるにしろ嫌われるにしろ、それは相手が決めることであって僕が決めることじゃない。好かれようとするのも嫌われようとするのも等しく的外れな行為で、そんなふわふわした指標をもってして上司として有能かどうかを推し量るのは無理があるんじゃないかなと僕は思う。
というか「部下から慕われている有能な上司」の方が思い当たる人が多いんだけど、僕の周りが異常なのかな。つくづく不思議な理屈だよ。
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