|MAUVE CABINET|モーヴ・キャビネット

|モーヴ街2番地|オンライン・ギャラリー《MAUVE CABINET》は、愛書家のため…

|MAUVE CABINET|モーヴ・キャビネット

|モーヴ街2番地|オンライン・ギャラリー《MAUVE CABINET》は、愛書家のための小間物ブランド「霧とリボン」直営SHOP & ギャラリー《Private Cabinet》の別館(2023年閉廊)としてスタート。文学・アート・モードを横断する展覧会を定期開催しています。

マガジン

  • 菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート

    霧とリボン企画 モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》。[会期]8月18日(日)〜24日(土)|リネンのテーブルクロスに茶器やカトラリーが配され、お菓子や果実でいっぱいのティタイムがはじまります。「デザート」にまつわる文学、アート、モード。今夏、モーヴ街に甘やかな菫色の風が吹き抜けます。

  • 影山多栄子 & 永井健一二人展《空はシトリン》

    オンライン開催|霧とリボン企画|影山多栄子 & 永井健一二人展「空はシトリン〜宮沢賢治『春と修羅』に寄せて」|2022.7.31〜8.4|【展示アーティスト】影山多栄子(人形)/永井健一(絵画)/Du Vert au Violet(コラボポプリセット)【巻頭エッセイ】森 大那【エッセイ】維月 楓/熊谷めぐみ/嶋田青磁/ヨネヤマヤヤコ|無国籍な美意識と民芸の伝統が交差する人形作家・影山多栄子と、鉱物的感性で人物や事象を夢想する画家・永井健一。『春と修羅』から着想した、具象と抽象が明滅するふたりの作品世界をお届け致します。人形、絵画、エッセイが競演する「観て読む」オンライン展覧会をどうぞお楽しみください。

  • 最終幕〜菫色の小部屋

    全ての人々が自身の感性に誠実に生きることができるよう、ショップカラーの「菫色/Mauve」に願いを込めて、2015年より文学・アート・モードを横断する展覧会を開催してきた「菫色の小部屋」こと霧とリボン 直営SHOP&ギャラリー「Private Cabinet」は、本展にて吉祥寺での幕を閉じました。 終幕の記念に気鋭の執筆者によるエッセイを配信致します。

ストア

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    金田アツ子|Pudding à la mode

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(60サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 春の花でいっぱいの、プリン・ア・ラ・モード  ……金田アツ子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|高田怜央 東京にはまだ、訪れたことのない名曲喫茶がたくさんある。うっかりしているうちになくなってしまった場所もある。さみしい。 けれども金田アツ子さんの出してくれる昔ながらのデザート菓子は、いつまでたってもなくならない。遅くなってもいつも出迎えてくれる、わたしが来るより少し前の街の記憶。 春先の花々を摘みとって、一体なにをこしらえよう? 指輪? 王冠? ブーケ? それとも……アツ子さんの手にかかると、ひとたび季節のデザートに。お花畑のようなプリン・ア・ラ・モード。 薄明かりのランプの下、カフェテーブルに花束のようなデザートが並んでいく。蓄音機がチラチラとラヴェルを奏でる。かぐわしい花の香りに包まれながら、音楽の続く限り時が止まる。カウンターのレース越しに、アツ子さんが微笑む。 ★作品情報 アクリルガッシュ・バロンケント 作品サイズ|9.2cm×14.2cm 額込みサイズ|14cm×19cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 金田アツ子|画家 絵を描いて、個展やグループ展などで時々発表しています。静かな喫茶店とピアノの音が好きです。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    25,000円
    KIRI to RIBBON
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    横井まい子|泡沫のお茶会

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(80サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 菫色と緑色で描き始めるとあぶくのような髪の少女がぷかぷかと現れました。 少女は貝殻があると拾って眺めたくなってしまう。 マドレーヌは見るのも食べるのも大好物。 好きなものを並べてお茶の時間。 泳いでやってきたお客様たち。 ニガヨモギの葉が海藻のように見えてきた。 甘くて綺麗なお菓子は大抵小さくて食いしん坊には泡沫のよう。 けれど、その儚さが素敵でもあります。 ……横井まい子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|森 大那 「泡沫のお茶会」へ席を移しても、きっと事情は大きく変わりません。 
地上の喧騒など聞こえない、水底色の場所では、貝の形のお菓子にふさわしいお茶で。
カップの中は、彼女の服と同じ色でしょうか。
 魚たちは、次はいつ会えるか分からない透き通るような女の子に、好かれようと気にかけています。 もし今夜、夢の中で貝殻を拾ったら、朝の世界へ持ち出せるでしょうか?
 彼女の面影やお茶の味を忘れてしまっても、貝殻の触り心地だけは、泡のようには消えないでほしいものです。 ★作品情報 油彩・綿キャンバス 作品サイズ|22cm×16cm(オーバル) 額込みサイズ|約33.8×26.9cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 横井まい子|画家 少年や少女の姿を通して自然や物語を絵に表したいと思い描いています。 個展 2018年マリアの心臓(銀座)、アサヒギャラリー(甲府)他、グループ展などで作品の発表をしています。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    70,000円
    KIRI to RIBBON
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    金田アツ子|Pudding à la mode

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(60サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 春の花でいっぱいの、プリン・ア・ラ・モード  ……金田アツ子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|高田怜央 東京にはまだ、訪れたことのない名曲喫茶がたくさんある。うっかりしているうちになくなってしまった場所もある。さみしい。 けれども金田アツ子さんの出してくれる昔ながらのデザート菓子は、いつまでたってもなくならない。遅くなってもいつも出迎えてくれる、わたしが来るより少し前の街の記憶。 春先の花々を摘みとって、一体なにをこしらえよう? 指輪? 王冠? ブーケ? それとも……アツ子さんの手にかかると、ひとたび季節のデザートに。お花畑のようなプリン・ア・ラ・モード。 薄明かりのランプの下、カフェテーブルに花束のようなデザートが並んでいく。蓄音機がチラチラとラヴェルを奏でる。かぐわしい花の香りに包まれながら、音楽の続く限り時が止まる。カウンターのレース越しに、アツ子さんが微笑む。 ★作品情報 アクリルガッシュ・バロンケント 作品サイズ|9.2cm×14.2cm 額込みサイズ|14cm×19cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 金田アツ子|画家 絵を描いて、個展やグループ展などで時々発表しています。静かな喫茶店とピアノの音が好きです。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    25,000円
    KIRI to RIBBON
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    横井まい子|泡沫のお茶会

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(80サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 菫色と緑色で描き始めるとあぶくのような髪の少女がぷかぷかと現れました。 少女は貝殻があると拾って眺めたくなってしまう。 マドレーヌは見るのも食べるのも大好物。 好きなものを並べてお茶の時間。 泳いでやってきたお客様たち。 ニガヨモギの葉が海藻のように見えてきた。 甘くて綺麗なお菓子は大抵小さくて食いしん坊には泡沫のよう。 けれど、その儚さが素敵でもあります。 ……横井まい子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|森 大那 「泡沫のお茶会」へ席を移しても、きっと事情は大きく変わりません。 
地上の喧騒など聞こえない、水底色の場所では、貝の形のお菓子にふさわしいお茶で。
カップの中は、彼女の服と同じ色でしょうか。
 魚たちは、次はいつ会えるか分からない透き通るような女の子に、好かれようと気にかけています。 もし今夜、夢の中で貝殻を拾ったら、朝の世界へ持ち出せるでしょうか?
 彼女の面影やお茶の味を忘れてしまっても、貝殻の触り心地だけは、泡のようには消えないでほしいものです。 ★作品情報 油彩・綿キャンバス 作品サイズ|22cm×16cm(オーバル) 額込みサイズ|約33.8×26.9cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 横井まい子|画家 少年や少女の姿を通して自然や物語を絵に表したいと思い描いています。 個展 2018年マリアの心臓(銀座)、アサヒギャラリー(甲府)他、グループ展などで作品の発表をしています。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    70,000円
    KIRI to RIBBON
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    川野芽生 × 高田怜央|【Wサイン入り】詩と短編小説『黎明通信』

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【クリックポスト(全国一律185円)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送となります。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|川野芽生 こんにちは。歌人・小説家の川野芽生です。
詩人・翻訳者の高田怜央さんと一緒にZineを作成しました。
造本・デザインは霧とリボンさんにお願いした、トリプルコラボ本です。 内容は詩と短篇小説(怜央さんとわたし、おのおの詩5篇、小説1篇)。
怜央さんが小説を発表するのははじめて。
わたしが詩をまとまったかたちで発表するのははじめてです。 [発端] 発端はおそらく約一年前、怜央さんの詩集『SAPERE ROMANTIKA』の刊行記念の高田怜央×永井玲衣トークイベント(代官山蔦屋書店)を聞きに行った時でしょうか。
話を聞いていたらなんだか詩が書きたくなり、その夜にその勢いのまま書いた詩を怜央さんにLINEで送るという蛮行をしました。
怜央さんが過分に褒めてくれるので調子に乗って過去に書いた詩も読んでもらったり、その後も詩が書けるたびに送りつけたりしていたら、どこか発表の場を作ろうよ、ということに。 同じころわたしが『奇病庭園』を刊行し、「文学はつねにすでに翻訳である」と題して、『SAPERE ROMANTIKA』とのW刊行記念トークを本屋B&Bさんにて開催したとき、特典として二人が詩を書き下ろし、それぞれに日英両バージョンを用意して(怜央さんは英→日、わたしは日→英)、ペーパーを作りました。
それがこのZineに再録した「竜胆に就いて/On Rindoh」です。 そのまま、次は一緒にZineを作りたいね、という話になりました。
そして、霧とリボンさんにデザインをお願いしたらどうだろう?
その怜央さんのアイディアにわたしは夢中になりました。
昨年、わたしと怜央さんは霧とリボンさんのコフレセットに文章で参加させていただいていました。
そのときの、繊細な紙のデザインの美しかったことといったら。
霧とリボンさんに自分たちの本を作ってもらったら、どんなにかわくわくするだろう。 [個人的な文学遍歴] 実をいうと以前にも詩を書いていたことがあります。
最初に本を出したり原稿依頼をもらったりするようになったのは歌人としてなのですが、それよりずっと前、ものごころついた頃から物語を書いていて、中学・高校では詩も書くようになりました。
ジャンルに関係なくとにかく〈文学〉が好きで、なんというか欲深なんでしょう、色々なジャンル・形式に手を出してきました。 といっても当時は文芸部や同好会の部誌で発表するくらいでしたが。
(ちなみに俳句も川柳も作ったことがあります)

その後、大学入学前後から短歌にはまり、数年間は短歌ばかりやっていましたが、小説のことも忘れられず、卒論の時期を前にして小説執筆を再開したりしました。
今では短歌と小説の両方を発表させてもらっています。 でも詩は長いこと書いていませんでした。
短歌にはまり、ある程度同時代の短歌なども読むようになると、詩を書くにはもっと現代詩のことをきちんと学ばないと……! という気持ちになってきて、ハードルが上がってしまったのも一因だと思います。
それまで読んでいたのは、近代詩か翻訳詩が主だったので。 そんなわけで詩を書くのは久しぶり、人に読んでもらうことも滅多になかったわたしが、このたびZineで詩を発表することになったのでした。
まだちょっと照れがあります。 [テーマ「海」について] Zineのテーマは「海」。
これも個人的な理由で、海の近くに住んでいるもので、春頃、まだ水のつめたい波打ち際を散歩しながら、心にうつりゆくよしなしごとをiPhoneの音声入力でメモして数篇の詩となし、怜央さんに送ったからです。
今回のZineに載っているわたしの詩はそのとき作ったものです。
それに合わせて怜央さんも海の詩を作ってくれることになりました。 [短篇小説] わたしが普段発表する機会のない詩を出すのだからと、怜央さんもはじめての短篇小説に挑戦することに。
長さ的には短篇、というより掌篇かな。
寄せては返す波のような不思議な文体を持つ小説を書いてくれました。 [デザイン・造本] このZineの造本やデザインは、手に取ってじっくり眺めてほしいところです。
暁、波打ち際にきらめく砂のような、冷涼な装幀。
帯つきの本体冊子に、蛇腹状の小冊子が挟み込まれ、蔵書票もついています。
蔵書票には怜央さんとわたしの書き下ろし短歌が載っているので、実はこのZine一冊で詩+掌篇小説+短歌が読めるという計算です。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ ★収録作品 【詩】 花飛沫 Many Oceans [海たち]
 (足)(跡) 
Blue [ブルー]
 (貝)(殻) 
APPARITION
 メニュー
 Crying Blue [クライン・ブルー]
 そこに
 最後のように 【短編小説】
 難破船
 TWILIGHT THEORY 【対話詩】
 竜胆に就いて/On Rindoh
 初出:川野芽生 × 高田怜央『奇病庭園』『SAPERE ROMANTIKA』W刊行記念トーク「文学はつねにすでに翻訳である」特典ペーパー(本屋 B&B、2023年) ★書籍情報 3点セット仕様: [本体冊子] A6サイズ/中綴じ製本/32p/表紙:特色印刷/本文:二色刷り/帯付き
 [蛇腹小冊子] 112mm×80mm/外五つ折/帯付き
 [蔵書票 ] 名刺サイズ/表面:特色印刷 写真:川野芽生 編集:高田怜央 造本・デザイン:霧とリボン 発行日:2024年8月31日 限定 600部 ★プロフィール 川野芽生|小説家・歌人・文学研究者 1991年神奈川県生まれ。2018年に連作「Lilith」で第29回歌壇賞、21年に歌集『Lilith』で第65回現代歌人協会賞受賞。24年に第170回芥川賞候補作『Blue』を刊行。他の著書に、短篇小説集『無垢なる花たちのためのユートピア』、掌篇小説集『月面文字翻刻一例』、長篇小説『奇病庭園』、エッセイ集『かわいいピンクの竜になる』、評論集『幻象録』、歌集『人形歌集 羽あるいは骨』『人形歌集II 骨ならびにボネ』がある。2024年7月、第二歌集『星の嵌め殺し』刊行。 高田怜央|詩人・翻訳者 1991年横浜生まれ、英国スコットランド育ち。上智大学文学部哲学科卒。バイリンガル詩に第一詩集『SAPERE ROMANTIKA』、対話篇 『KYOTO REMAINS』(遠藤祐輔 共著)、「FUTURE AGENDA[未来の議題]」他 二篇(『ユリイカ』)、「AFTER YOU[あなたの跡]」(読売新聞)など。主な翻訳に、映画『PERFECT DAYS』(制作・脚本・英語字幕)がある。NY派詩の翻訳を構想中。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    1,650円
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        マガジン

        • 菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート
          5本
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        • 最終幕〜菫色の小部屋
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          追想|#菫色の小部屋_終幕《6》

          「菫色の小部屋、終幕——2015 - 2023」のお知らせをポストしたのが2023年3月4日、一年前の今日でした。  早いものであれから一年。  三年間の休業を経て営業再開した吉祥寺での最終年(2023年)を、アーティストの皆様、執筆者の皆様、そしてたくさんのお客様に支えて頂き、夢のような時間を過ごしながら、無事終えることができました。改めまして、ご厚意に深く感謝申し上げます。  その際に募集した「#菫色の小部屋_終幕」へご参加下さった皆様のコメントとお写真を、パンデミッ

          追想|#菫色の小部屋_終幕《6》

          追想|#菫色の小部屋_終幕《5》

          「菫色の小部屋、終幕——2015 - 2023」のお知らせをポストしたのが2023年3月4日、一年前の今日でした。  早いものであれから一年。  三年間の休業を経て営業再開した吉祥寺での最終年(2023年)を、アーティストの皆様、執筆者の皆様、そしてたくさんのお客様に支えて頂き、夢のような時間を過ごしながら、無事終えることができました。改めまして、ご厚意に深く感謝申し上げます。  その際に募集した「#菫色の小部屋_終幕」へご参加下さった皆様のコメントとお写真を、パンデミッ

          追想|#菫色の小部屋_終幕《5》

          追想|#菫色の小部屋_終幕《4》

           「菫色の小部屋、終幕——2015 - 2023」のお知らせをポストしたのが2023年3月4日、一年前の今日でした。  早いものであれから一年。  三年間の休業を経て営業再開した吉祥寺での最終年(2023年)を、アーティストの皆様、執筆者の皆様、そしてたくさんのお客様に支えて頂き、夢のような時間を過ごしながら、無事終えることができました。改めまして、ご厚意に深く感謝申し上げます。  その際に募集した「#菫色の小部屋_終幕」へご参加下さった皆様のコメントとお写真を、パンデミ

          追想|#菫色の小部屋_終幕《4》

          追想|#菫色の小部屋_終幕《3》

          「菫色の小部屋、終幕——2015 - 2023」のお知らせをポストしたのが2023年3月4日、一年前の今日でした。  早いものであれから一年。  三年間の休業を経て営業再開した吉祥寺での最終年(2023年)を、アーティストの皆様、執筆者の皆様、そしてたくさんのお客様に支えて頂き、夢のような時間を過ごしながら、無事終えることができました。改めまして、ご厚意に深く感謝申し上げます。  その際に募集した「#菫色の小部屋_終幕」へご参加下さった皆様のコメントとお写真を、パンデミッ

          追想|#菫色の小部屋_終幕《3》

          追想|#菫色の小部屋_終幕《2》

          「菫色の小部屋、終幕——2015 - 2023」のお知らせをポストしたのが2023年3月4日、一年前の今日でした。 早いものであれから一年。  三年間の休業を経て営業再開した吉祥寺での最終年(2023年)を、アーティストの皆様、執筆者の皆様、そしてたくさんのお客様に支えて頂き、夢のような時間を過ごしながら、無事終えることができました。改めまして、ご厚意に深く感謝申し上げます。  その際に募集した「#菫色の小部屋_終幕」へご参加下さった皆様のコメントとお写真を、パンデミック

          追想|#菫色の小部屋_終幕《2》

          追想|#菫色の小部屋_終幕《1》

           「菫色の小部屋、終幕——2015 - 2023」のお知らせをポストしたのが2023年3月4日、一年前の今日でした。  早いものであれから一年。  三年間の休業を経て営業再開した吉祥寺での最終年(2023年)を、アーティストの皆様、執筆者の皆様、そしてたくさんのお客様に支えて頂き、夢のような時間を過ごしながら、無事終えることができました。改めまして、ご厚意に深く感謝申し上げます。  その際に募集した「#菫色の小部屋_終幕」へご参加下さった皆様のコメントとお写真を、パンデミ

          追想|#菫色の小部屋_終幕《1》

          ミストレス・ノール|菫色の小部屋の最後のカーテンを閉めて

          *  2015年4月から2023年12月まで。吉祥寺の地にて扉をひらいた「菫色の小部屋」こと霧とリボン 直営SHOP&ギャラリー「Private Cabinet」は、本年12月をもって8年の歴史に幕を下ろしました。  最後の展覧会となった《最終幕〜菫色の小部屋》展では、総勢65組の多彩なアーティスト作品を展示。会期中は全国から45組以上のアーティストの皆様が駆けつけて下さり、共にお客様をお迎え致しました。  小部屋に溢れたはなむけのブーケや贈り物、お便りには、そこここに菫色

          ミストレス・ノール|菫色の小部屋の最後のカーテンを閉めて

          ヨネヤマヤヤコ|モーヴ色のとばりの向こう

           菫色の小部屋への招待は手書きのお手紙で始まりました。  雨宮まみさんからのお手紙でした。はじめて行くときは迷うかも、と出不精な私を彼女が連れて行ってくれることになりました。  モーヴ色のとばりをくぐり抜けるとほのかに清冽なラヴェンダーの香りが漂い圧倒的な美意識に彩られた空間が広がっていました。柔らかな菫色を帯びた灯りのもとで設えのひとつひとつに目を留めては感嘆の声を上げたり、ノール様の解説に耳を傾けては試着してみたり。菫色の小部屋は一見こじんまりとした印象を受けますがゆ

          ヨネヤマヤヤコ|モーヴ色のとばりの向こう

          森 大那|菫色集

           部屋の灯りを点ける時、その瞬間にだけ、見たこともない景色が出現する。  毎日眺め、眼をつぶっても暮らせるほど馴染みがあるのに、その瞬間だけは、子供の頃に一度だけ足を踏み入れたような気がする夜の遊園地、夜の砂漠の上をゆく郵便機の出発時刻を待つ飛行士の待合室、いわく付きの古酒たちが秘された城塞の地下室を目撃する。  それはピカソ的分解、ベーコン的歪曲、モネ的融解、セガンティーニ的輪郭、ルドン的陰影、ルソー的温度、デ・キリコ的遠近法であり、その一瞬を、私たちは追い求めているのだ、