見出し画像

顔出しNG論

クリエイターとして自分を売り出す時、顔は出すべきか?

信用問題として顔を出したほうがそりゃあ開示的にも好都合だ。ましてやネットをベースに商売するとなると、匿名性が高すぎてどこの誰か分からない奴と金銭のやり取りをしなければならないリスクが生じる。
フリーランスの場合、イレギュラーな問題も一人で対処しなければならないから顔を出してSNSをやっている人も多い。ある意味「顔」は、最もアイコンにしやすい素材だ。

というのも、最近ナレーター界隈では顔を出してSNSをする人たちが圧倒的に増えた。顔を出すという行為自体を界隈や業界の人に言われてやっているのならば、それはやめたほうがいいと私は考える。

最近、noteを含め「虹倉きり」名義でやっている各SNSやクラウドソーシングサービスを今のアイコンに統一した。前は鉛筆書きのイラストやpicrewで作ったモンタージュイラストをアイコンにしていたが、どれが虹倉の顔なのかてんで分かりゃしないような気がしたので自分の意志でそうした。
だがしかし、アイコンは実物の顔ではない。それは単純に「私が顔出ししたくない」からだ。

元々「虹倉きり」という名前は、ひとつのハンドルネームでしか過ぎなかった。最初は「きり」でやっていたし、ネット上における正体隠しのマスクにしか他ならなかった。
ところが物書きやらナレーションやらの商売を始めた途端、その名前はハンドルネームから活動名に様変わりし始めた。結果的にはすごく充実した日々を送れているし、手に職を付けるというわけではないがお金を稼ぐ手段を複数持つことができた。
ただ、もっと本格的にやるのであれば「虹倉きり」としての自分を視覚的に晒すことも念頭に置かなければならない懸念も出てきた。それが「顔出し」だ。

お察しの通り、私はSNSで顔出しをしない。理由は身バレをしたくないからだ。
「虹倉きり」というのはリアルの自分を隠すための名前だ。それは今も変わらない。仕事上、顔を出さないといけないのは私も重々承知している。でもそれは、SNSやクラウドソーシングサービスじゃなくても良いのではないかとも考えている。

クリエイターの活動をする以上、ポートフォリオを用意しなければならない。これまで自分が何をして、どういうことができるかを示す履歴書のようなものだ。
ちなみに、noteの公開ポートフォリオのことを言っているわけではない。クライアントに出す、非公開のポートフォリオだ。
もし自分が顔を出すなら、宣材写真としてポートフォリオにしれっと載せる程度に留めておく。どこかに営業をかける以上、ある程度の身元は明かさなければならない。下手すりゃ履歴書より書かなければいけなかったりする。
普通に考えてみてほしい。あなたの会社で写真のない履歴書を送られてきたら、人事担当や上役がそれを見て「採用したい!」って気持ちになるだろうか?
多分業界人が「顔を出したほうがいい」と言うのはそういうことだと思う。

情報発信を仕事につなげたいなら別に顔を出してもいいのだ。ビジネス戦略上、必要なことであればそれはそれでいい。
(それ以前の問題として、私はそもそも顔出しを止める権利を持ち合わせていない)
でもSNSって、日常のふとしたことをつぶやくのが本来の使い方なんだよなぁ。だから発信を頑張るのもおかしな話だと思うし、インフルエンサーじゃない限り意識高い発言をしなきゃいいのに…と個人的には思う。

顔出しには「身バレ」という最大のデメリットがある。

もしあなたが何かしら問題を起こしたか巻き込まれたとして、あらぬ形で第三者に個人情報を暴かれたらどのように対処するだろうか?
知られたくないことをバラされて仕事や学校どころの話じゃなくなったらどうするだろうか?

少なくとも、周りに流されて顔出しするのはあまりいいことではない。
それらを全部想定した上でやっているのであれば、お好きにやってとしか言いようがない。
ちなみに、選ばれるためにやるんだったら、私は知識と引き出しを多くするかな。

この記事が参加している募集

虹倉家の家計を支えてくれる心優しい方を募集しています。 文章と朗読で最大限の恩返しをさせていただきます。