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一歩前へ

ひとりでいる事について考えたことがあるけど、ひとりで食べるごはんってなんであんなにもつまんないかね。それをどうにかしたいもんだよ最近は。



久々にかなり熱く話しながら居酒屋飯を食べたのだけど、そりゃあまぁおもしろかったなぁ。熱く話したって言うけど、半分は喧嘩。
何にについて話したかって、「恋愛と性」についての、端から聞いてりゃウザい話なんだが、そういう話もひとりじゃできないし、隣に居合わせたひとだったり、居酒屋のマスターともできるはずはない。

ひとり一品くらい頼んで、あとは呑みまくって話すだけ。

こうやって話しながらご飯を食べていると、人間ってそんなにたくさんご飯はいらないんだなーって思う。


ちょっとだけつまんで、グビグビ呑んで、グビグビ呑んでまたちょっとつまんで。

いくらか呑んでいると、話も波に乗ってちょっとだけ感情的になったり自分のことをああだったこうだったと話して、より一層おもしろくなるんだけど、気づけば2時間とか3時間を2品とか3品頼んだだけで過ごしている。


お店としちゃあんまりいいお客じゃないんだけど(品のない話してるし)、こっちとしちゃあちょっとのおかずで色々話せるんだし、色々呑めるんだからいいよな。

そういうお店を見つけた時って、「ああ、なんかいいお店見つけたなぁ」なんて思うんだな。


話している内容はさておき、「ああなんか幸せだなぁ」と思う瞬間。


寅さんが言ってたな。
寅さんの甥っ子のみつおが、悩んでいる時にこう質問した。(正しくはないけど覚えてる限り)

みつお「おじさん、人間ってなんのために生きているのかな?」

寅「お前もめんどくさいこと聞くなあ?…そうだなあ。」
 「生きてると、ああ、生きてて良かったなぁって思うことがあるだろ?そのためにみんな生きてるんじゃないか?」


ほほう。なるほどなぁ。

僕も別に何かについて悩んだりしてお酒を呑むってことはなくなったけど、ただ、つい最近そうやってちょっと熱く話した夜は、なんだか自分でも気持ち悪いくらいに「幸せだなぁ」なんて思ったりした。
実を言うと相手の女性をちょっと不機嫌にさせてしまったんだけど、それの議論として居酒屋で呑みながら話そうかという話になったのだ。

結果として満足はいかないまでも、やや納得させて帰ることになった。
それに満足したって気持ちでもあったんだとは思うんだけど、話の内容としてはお互いに疑問に思っていることだったり相手の不思議に思っていることをぶっちゃけて話して質問をぶつけ合ってみたというわけ。

腹にある相手への疑問は、ぶちまけて正解。
実はこんなんで思っているんだ、なぜなのかわからない、どうしてこうなの?…なんて、面と向かって話して聞いてみると、ちょっとだけ距離が近くなったような、たまに遠ざかることもあるとは思うんだけど、遠ざかった分だけ話す距離が縮まったというか、話せる内容の距離?が近くなった感じがする。「近づくとじゃあこれもアレも」と聞いてみたくなる。
聞いてみると、結果的に距離は近付いたりして。


それが無性におもしろい。
そんな時に僕は、気持ち悪いけど「生きてて良かったなぁ」なんて思っているようなのだな。

トイレにたまに書いてあるでしょ。
もう一歩前へ出てくださいって。あれに近いものがある。
腹を割って話すって、そういう一歩前に踏み込めるってことが、自分は好きなんだと思うんだ。


一歩前に近寄る、これからの僕は。

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