最初の投資家として関わったアイデミーが上場しました
Skyland Ventures(SV)の木下です。節目なので久しぶりのnoteを。
2012年から始めたSkyland Venturesの投資先から、Branding Engineer(現TWOSTONES&Sons)、メンタルヘルステクノロジーズ、ANYCOLORに続き、アイデミーが4社目の上場(IPO)となりました。祝!!!
僕らSVは学生起業家含む若手起業家の最初の投資家(シード投資家)として関与しているケースが多いのですが、今回で3回目の”現役”最年少東証グロース上場更新となりました。
アイデミー社長の石川さんとの出会いと投資する前のこと
2014年6月か7月あたりに、高校の後輩で、東大生で起業している人物がいるというのをTwitterで知りコンタクトしました。印象は今と変わらず眼力が強く優秀な人物で、めちゃくちゃ魅力的な方だということ。一方で、気になったのはGoods株式会社(現アイデミー社の昔の社名)という社名でした。
『Goods…?』
当時の事業はモノのレコメンドサービスでしたが、事業路線を変えてほしいなと素直に思いました。(過去の記事にも当時のことを書いてます)
こだわりを持って決めた社名だったのかもしれませんが、検索で引っかかりにくい。ブランドネーム的に、一般名詞を社名/サービス名にすることに僕は懐疑的でした。(もちろん社名/サービス名が良ければ事業が成功する訳ではありません)
ただ、恐らく程度の差はあれ、当時から石川さんはとても魅力的な人物であり、絶対に成功する方だろうなと思った人は僕に限らず多くいたと思います。そこから3年、たまにすれ違うようにり、若手起業家などが集まる場で会うと「僕らから投資を受けてくださいよ」と何度か言っていたと思います。
石川さんが僕の投資を受けてくれた理由の何割かは、僕がたまにでもこのように投資を受けて欲しいと伝え続けていたこともあると思っています。そして運命的にも同じ高校出身。縁を大切に!
アイデミーへの転換とSkyland Venturesからの投資
SVがアイデミーへ投資をさせて頂いたのは2017年6月のことです。SVからの投資を受けるまで、起業から3年はVC/エンジェルなどから投資を集めず会社を運営していたのですが、SVの関与が決まる頃には「投資を受けてこれまで以上にスタートアップらしくやっていこう」という情熱を強く感じました。その大きなキッカケの一つは、2017年頃に石川さんの同世代起業家のスタートアップがM&Aされたことだそうです。これは当時も言っていましたし、石川さんの上場当日に公開したnoteのとおりです。
2017年の石川さんが奮起したときに、接点があった僕らはタイミングよく事業について一緒に議論させて貰うことが出来ました。事業領域の選定で僕が貢献したことがあったとすると、「AIの分野はこれからまだまだ成長分野だから、この領域の中でやれること決めてやっていこう」と後押ししたことです。
現在のアイデミーの方向は下記の通り、石川さんの研究での課題から来たもので、エンジニア向け(個人向け)のAIプログラミングの学習サービスでした。
一般的には教育サービスは難しいのでは・・など思って当時フィードバックしていました。しかし、石川さんの場合は、AI関連という事業領域に関しての合意が出来ていたし、当時の毎週のMTGで深く議論することで石川さんへの信頼は常に厚いものでした。また、MTG内でのアジェンダの作成や1週間での活動量から、スマートにPDCA回せる人だと確信が強まりました。
その頃、サービス名も、「オンラインの教育分野なので○○+AcademyでAidemy」と石川さん提案で決まりました。僕も、Aidemy(アイデミー)はめちゃくちゃいい名前だと思いました。
そして、そこから半年ほどだった頃。リリースする新生アイデミーは、エンジニアの方たちからも大きく評価を得て、その後会員数が数千人・数万人と成長して行きます。
また、大企業(エンタープライズ)からの問い合わせが多数発生し、現在のアイデミーのAI/DX研修事業に軸足を移行していきます。
アイデミーは、初期に構想した根幹は維持しつつ、現在は顧客ターゲットを個人のエンジニア⇒エンタープライズに転換しています。
事業転換しながら約6年で上場できるほどの業績成長をつくったので、投資家として参加していたVC/エンジェルや石川さんと身近に接している誰もが「方向転換しながらこれだけのスピード成長を実現することがあるのか?」と多かれ少なかれ驚いていたはずです。
その後のいわゆるシード期を超えそうな種を持って、僕らが主導した初回のラウンド(プレシード)・シードラウンド(1億円)・シリーズAラウンド(8.3億円)、その後KDDI・日本ゼオンさんなどとの資本提携を経て、2023年6月IPOに至りました。昨今のように巨額の資金調達をする訳でもなく、利益を出してシリーズAの後に上場。上場については、事業・経営陣が優秀だったのはもちろん、UTECのリソース及びアイデミー担当者でもある郷治さんの直接的な支援が本当に大きかったと思います。
僕はアイデミーにハンズオンだったのか?
ハンズオンではなかったと思います。
しかし、シード期の事業決め以外でも、その後のファイナンスや事業展開についての重要度の高い判断に、何度か関わらせていただいたと自負しています。もちろん会社にとってはポジティブに関われたのではないかと。
書いていて思ったのですが、ハンズオン/オフは投資家が決めることではなく、起業家がどう思ったかですね。SVの関与スタイルがどうだったか。石川さんに聞ける方は直接聞いてみてください。
あとは、事業アイデアの壁打ちやブレストだったり、広報的なものだったり、石川さんは小さなヒントでも実際に試して行くタイプですし、SVの企画も提案後すぐに乗ってくださるフットワークの軽さのある経営者でした。
上場当日に、SVとして上場記念動画を公開したいから取材させて欲しいと言っても快諾してくれました。
石川さんとは初期の初期を除くと毎週のように定期MTGしていた訳では無いのですが、節目節目で相談・共有してくれる人だったから、人柄に巻き込まれていった感覚があります。また、多くのVC・エンジェルも近いことを感じた人は多かったと思います。
加えて、僕と石川さんとの関係で1個だけ言えるのは、SVの投資先の中でも、プライベートでも強く記憶に残る体験を幾つかシェアしていると思っています。
アイデミーの上場に関するnoteリスト
長くなりましたが、アイデミーはみんなが応援したくなる素敵な会社です。
多くの社内メンバーやSVメンバーがアイデミーのIPOを一緒に祝い、節目のnoteを公開しています。お時間ある方はぜひみんなのnoteもご覧ください。
アイデミーから12記事・Skyland Venturesから4記事となりました!
・アイデミーCEO/社長石川さん
・アイデミーCFO伊藤さん
・アイデミーCOO河野さん
・アイデミーCTO清水さん
・アイデミー執行役員 事業本部 BizDev&Communication部 部長
・石川さんの高校の同級生でアイデミーModeloy Engineering事業部 部長 甘粕さん
・アイデミーデータサイエンスグループリーダー品原さん
・アイデミー研修・コンサルティングのデリバリーチームとマーケティングチームのマネージャー藤山さん
・アイデミーコンテンツ担当の岩岡さん
・アイデミー広報の高野さん
・アイデミーデザイナー&ロゴリニューアルプロジェクトに関与した浅本さん
・アイデミーマーケティング担当原田さん
・Skyland Ventures木下のnote(このnoteです)
・Skyland Ventures キャピタリスト&クリエイター須永さん
・Skyland Ventures コーポレート/HR 初田さん
・Skyland VenturesインターンShutoくん
社長がIPO Day1でnoteを公開し、
Day2以降もメンバーがそれに続く。まさにスタートアップ。
アイデミーはスタートアップそのものです。たくさんの優秀なメンバーが集うアイデミーの、これからの飛躍を心からお祈り申し上げます。
アイデミーのメンバーたち!SV須永さんディレクションで作成したこのメンバーのインタビュー動画も自慢の完成度です。
One Aidemy! これからのさらなる飛躍がとても楽しみです!