友人が社長を務めている会社で働くということ
2023年6月22日に、株式会社アイデミーは上場をすることとなった。
私が、アイデミーに入社したのは、2020年11月だったので、入社から2年半が経過したタイミングでの上場ということになる。
長かったか?短かったか?のどちらかしか選べないのであれば、短かった、の方が近いような気はするものの、いずれにしても、とても濃く、刺激的な時間であったのは間違いない。
タイトルの通り、私にとってアイデミーは、友人が社長を務めている会社となるわけだが、もし今、社長を務めている友人に「うちの会社にこないか?」と誘われており迷っているという方がいれば、少しでも参考になればという思いの下、上場の余韻に浸りながら、ちょっとしたポエムをお送りしたい。
目次
友人が社長を務めている会社に入社するまで。
入社する前に意識したことや、今感じていること。
結論:「友人が起業していたら、そこに行け。」
1. 友人が社長を務めている会社に入社するまで。
アイデミーのCEOは、石川聡彦さんだが、石川さんと私は、中学校以来の関係である。大学は、それぞれ別の大学に進むこととなったが、石川さんが大学生時代に起業をしたということは比較的タイムリーに把握していた。
そんななか「アイデミーで一緒に働かないか?」と言われたのは、アイデミーが、個人向けの無料のe-learningをリリースしたタイミングであった。社会人2年目が終わりに差し掛かっていた時期であったが、このときには、私は、この誘いを断った。
確かに「今入社したら、ひょっとしたら役員になれるかもしれない。ストックオプションもたくさんもらえるかもしれない。」なんてことは考えもしたが、それを「学生に毛が生えた程度の若造が二人揃ったところで何ができるんだろう。」という考えが上回った。
当時勤めていた大企業(メガベンチャーの方が近いかもしれないが)で組織の力学を学んでからアイデミーに入社した方が、学生起業家である石川さんを助けることにつながるのではないか?と思ったわけである。後付けと言われればそれまでだが。笑
とはいうものの、一番仲の良かった親友が起業した時からずっと、いつかは一緒に働いてみたいなと思っていたのも事実だったので、それから3年後に、私はアイデミーに入社することにした。
アイデミーに転職をした決め手は、以下のインタビューでも答えさせていただいているのでぜひ。
https://www.wantedly.com/companies/aidemy/post_articles/462990
2.入社する前に意識したことや、今感じていること。
入社前から意識をして、今もルールにしているのは、社員としてのコミュニケーションにおいては敬語を崩さないことである。石川さんの周りの経営層の方々ははるかに年上で、実業の面でも経験豊富な方が多いにもかかわらず、石川さんに敬意を払って敬語で話していらっしゃる。という状況で、私が友達だからといって、ラフな関係で仕事に臨むのはおかしいだろう。
これは、もし友人の会社に転職を考えている方がいるのであれば、徹底することをオススメする。もっと言うと、自分が社長の友人であるということを他人に知らせることのメリットは一切ないと思った方がよい。何をやっても「だってあの人、社長の友達だからね。」という色眼鏡を通して判断される状況を自ら作りに行っているようなものである。やめた方がよい。
え、じゃあこの記事は何?と思ったそこのあなたは鋭い。私は、どちらかと言うと知られて、知らせてしまったことを後悔しているわけである笑
とはいっても、友人であることのメリットは非常に大きい。それは、言葉遊びのように聞こえるかもしれないが、友人であるからだ。社長といえど、プライベートな時間はもちろんある。そしてプライベートな時間といえど、仕事の話をすることもある。他の人よりも、社長としての人格の彼と話す機会が多く、長くなるということである。
社長のマインドシェアを人よりも高頻度かつ近距離で覗くことができるというのは、自分の仕事を優先度づける、意味づけるにあたってとても重要であると私は思っている。
私の前職である楽天では、週に1回必ず全社員がCEOである三木谷さんの話を聞く時間が設けられていたが、週に1回という頻度であっても、非常に貴重で重要な時間であるというように感じていたのだから、アイデミーに来てからのこの状況はありがたかった。
3.結論:「友人が起業していたら、そこに行け。」
前項をまとめると、以下のようになるだろう。
思っているよりは、友人のときとは違う距離感で働くことになるが、他の従業員と社長の距離よりは、心理的に近い距離で働くことになり、それが働きやすさとなる。
そして、エモーショナルな部分を突き詰めるのであれば、「いつかはあいつと一緒に働いてみたかったんだよな」と思いながら人生を終えることになってもよいのだろうか?
やってみてダメだったら、転職すればいい。
そしてなにより、何がダメか分かればそれが糧となるはずだ。
「noteに書いてあったから、起業している友人と働いてみたんだけどさー」という愚痴でもよいので、そういった会話が、居酒屋のどこかから聞こえてくることを願いながら、上場を迎えた今日という日を噛み締めつつ、明日からまた頑張ろうと思う。