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理科教育

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理科の自由進度学習

理科の自由進度学習

はじめに今回のテーマは理科における自由進度学習です。(厳密には「単元内自由進度学習」ですが、記事内では「自由進度学習」と記載します)

理科授業の基本は帰納的な問題解決型ですが、今回は演繹的アプローチ(先に結論を示してから実験に取り組ませるもの)を取りました。賛否両論ある部分かとは思いますが、演繹的であるべきか、帰納的であるべきかという議論は一旦置いておきます。演繹的アプローチで自由進度学習を行っ

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理科おもちゃプロジェクトの構想

理科おもちゃプロジェクトの構想

3年生の理科の教科書には「つくってあそぼう」という理科のおもちゃを作る単元があります。
理科という教科は「体験」によって学ぶ部分が大きいです。初めて理科を教科として学習する3年生においては、この「体験」の質と量がその後の理科学習に大きく影響してくると考えています。

そこで現在、この理科のおもちゃ作りを、国語科・図画工作科と合わせつつプロジェクト学習として進めています。

プロジェクトのゴールは?

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「仮説検証型」の理科授業~理論編~

「仮説検証型」の理科授業~理論編~

今回は理論編です。

そもそも「仮説」とは何なのか、なぜ「仮説」が必要なのか、授業における「仮説」の扱いなどをまとめました。

1.そもそも「仮説」とは何なのか色々な論文・書籍を見てきて、私個人としては「仮説」の絶対的に正しい定義というものは存在していないと感じています。教育実践家や研究者それぞれに考えがあり、多かれ少なかれその定義に個人差がイメージです。

ただ、それではここから先の話に進めませ

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「仮説検証型」の理科授業~概要編~

「仮説検証型」の理科授業~概要編~

「考察」を「仮説の検証」として捉えて行う理科の授業に行きつき、現在実践しています。
問題解決の過程をただなぞり、とりあえず実験楽しかったね、といった感じの授業よりははるかに良いという実感があります。
今回の「仮説検証型」も問題解決の過程をたどりますが、ただなぞるのではありません。子どもたち一人ひとり全員が、問題を「自分ごと」として捉え考えていける授業デザインを意識しました。

当たり前と言えば当た

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