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「COVID-19パンデミックで日本の自殺率が増加」

TONOZUKAです。


COVID-19パンデミックで日本の自殺率が増加 

以下引用

横浜市立大学附属病院の堀田信之氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックが日本の自殺者数に与えた影響を検討するために、2009年1月から2021年9月までのわが国の人口動態統計と死亡統計を調べ、2020年7月以降のパンデミック期間に従来のトレンドから予測される値を上回る自殺者が観察されたと報告した。予測値よりも増加が特に顕著だったのは若い女性だった。結果は2022年3月29日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

 COVID-19パンデミックは、日本人のライフスタイルにも大きな変化をもたらした。これにより、自殺を選ぶ人が増えたのではないかと懸念されている。そこで著者らは従来のトレンドから予測される数値と、パンデミック期間に実際に観察された自殺者数を比較した。

 著者らは2020年4月から2021年9月までをパンデミック期間に設定して、重回帰分析でそれ以前のトレンドが継続した場合の、人口10万人当たりの自殺率を推定した。

 2009~2021年に、日本の人口は1億2800万人から1億2600万人に減少しており、平均年齢は43歳から47歳に増加している。2019年4月から2020年3月までの2019年度の、人口10万人当たりの年間自殺率は、男性が20.9人、女性は8.7人だった。性別ごとに自殺率を予測値と比較すると、2020年4月以降のパンデミック期間では、男性で17.0%(95%信頼区間11.4-22.7%)、女性では31.0%(22.8-39.2%)高くなっていた。

 月ごとの自殺率が予測値より上昇したのは2020年7月からで、それ以降は男女ともに推定値より高い状態が2021年9月まで続いていた。人口10万人当たりの自殺率は、2020年4月は男性1.65、女性0.62で、2021年4月にはそれぞれ1.96と0.92になっていた。

 年代別に自殺率を予測値と比較したところ、男女ともに増加率が大きかったのは20歳代だった。2020年4月の人口10万人当たりの自殺率は、男性が1.88、女性は0.69だったが、2021年4月にはそれぞれ2.34と1.10になっていた。なお、失業者の自殺率は、2009年からの経時的な変化は推定される予測値と同様だった。

 これらの結果から著者らは、COVID-19パンデミックにより日本の自殺者は増加しており、特に若い女性で増加率が高かったと結論している。

 原題は「Trends in Suicide in Japan Following the 2019 Coronavirus Pandemic」、概要はJAMA Network Open誌のウェブサイトで閲覧できる。




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