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食品ロスという社会課題

夜9時過ぎに家に帰ると、

「ねえ、賞味期限が切れちゃったお豆腐を麻婆にするけど、食べる?」

「もちろん食べるよ、腹減ってるし」

もっぱら賞味期限切れ担当のわたしだが、不思議と今までそれが原因でお腹を壊したことはほとんどない。

よってうちの家庭は食品ロス、廃棄ロスはそんなに無いんじゃないかとは思う。

まあ、そんなミクロのお話はおいといて、日本の食品ロスは、世界の中では大したことないのでは、と想像を巡らせていたわけだが。

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ところが、上記農林水産省の資料を見てみると、日本全体で年間600万トンもの食品ロスのうち、なんと家庭から発生している食品ロスが全体の46%を占めているではないですか。

これはいったいどういうことなのか?買いだめしすぎて、賞味期限切れで廃棄しちゃうのかあ?それ以外、何が考えられる?食える部分を料理せず捨ててるのも入ってるのかな?これ実際の理由の調査※がほしいですね。

※詳しくはこちらをご覧ください。→ 政府広報オンライン

プラスチック削減でエコバッグ利用を積極的にやってる人たちだったらできるんじゃないかな、少しの努力と気遣いで。今の3分の1、年間90万トンくらいに減らせるんじゃないか。一人あたり年間16キロ減らす。16キロって凄いなあ、500グラムの食事32食分。机上の計算だと楽勝そうなんだが、発生の原因がよくわからない上に、難しいんだろうなあ。

なんとなく、デパ地下や飲食店、スーパーや卸とかは理由は分かるんだよね。商売上、機会損失をなるべく避けたいから、それなりの在庫とそれに見合う生産をするから、余剰はでるよなあと。

ドンキホーテやオーケーストアで買い物することがあるが、いわゆる「訳あり」でお値打ち品、山積みになっている商品をよく見かける。卸やメーカーが力のある小売りに捌いてもらっているんだと思う。「こんなん、売れるんかいな」というものもあれば、「これは得だね、買っとくか」というものもある。けど、こういうやり方でもいいよね、結局、家庭で廃棄されてしまうケースも多いだろうけど。

一方で、日本の食品自給率は下がり続ける一方で生産額ベースで66%、カロリーベースでは38%(いずれも令和元年度、下記農林水産省資料より)。

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輸入に頼っているわけだが、国際関係上、輸入はしなければならないわけで、まあしようがない。
全て自給では賄えないので、輸入に頼っているけども、食品ロスは年に600万トン出ている。

さて、そもそも食品ロスって何が問題なのよ、って聞かれると答えが難しい。難しいのは私だけかもしれないが、誰が困っているのか?と考えた時、どう答えようか。以下、政府広報オンラインに書いてあったことを引用させていただいた。

大量の食品ロスが発生することにより、様々な影響や問題があります。食品ロスを含めた多くのごみを廃棄するため、ごみ処理に多額のコストがかかっています。また可燃ごみとして燃やすことで、CO2排出や焼却後の灰の埋め立て等による環境負荷が考えられます。
経済の観点では、食料を輸入に頼る一方で、多くの食料を食べずに廃棄している状況は無駄があります。人や社会への観点では、多くの食品ロスを発生させている一方で、7人に1人の子どもが貧困で食事に困っている状況です。私たち一人ひとりが食べものをもっと無駄なく、大切に消費していく必要があります。※政府広報オンラインより引用

なるほど、ゴミ処理のコストに加えて、CO2排出を抑えることによって、地球温暖化を抑制できる点は合点がいく。一方で困っている人がいるではないか。実に7人に1人の子どもが貧困で食事に困っている状況とのこと。食品ロスが原因で困っているわけではないが、捨てている人がいるのに、十分に食べられていない人がいる。これは問題である。


「捨てるんだったら、食事に困っている人たちに食べ物を届けることはできないのだろうか?」


冒頭に戻るが、賞味期限ギリギリ、切れていたとしても、麻婆豆腐はうまい、冷や飯をチャーハンにしてもうまい、雑炊にしてもうまい。デパ地下や飲食店から出る食品廃棄ロス、もちろん食べ残しを再分配するのはノーだけど、ちゃんと食べられるものを困っている人たちに届ける手段はあるのではないだろうか。

たぶんあるよね、無理にビジネスにしなくてもいいと思うんだよね、このご時世。もうプラットフォームはあるから誰が身銭切ってやるかだけど、こういうところに税金とか大企業の金使えば良いと思うんだよなぁ。

いつもありがとうございます。書きたいこと徒然なるままに書きます。