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暑い季節を楽しむ方法⑤〜浴衣って面倒くさい。だから面白い。

暑さも本番となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?お祭りのシーズンですね、大阪は天神祭りに淀川花火大会と賑やかになります。
こんにちは、鍼灸マッサージ師の田中弥三郎です。

浴衣や和装がただ好きなだけの素人が、調子にのってnote書いて講釈垂れてます。
今回の記事が書きたくて、伝えたくて、浴衣のことをnoteに書いた次第です。
カッコいい浴衣男が増えますように…

前回の記事はコチラ

『浴衣とは』から始まって、選び方、着方、立ち方をご紹介してきました。
今回の記事で、浴衣について締めくくろうと思います。

最終回となる今回は、

【浴衣って面倒くさい。だから面白い】

です。
Tシャツに短パンでも暑い季節。わざわざ羽織って帯締めて、歩きにくい下駄。
面倒くさいことだらけです。
でも、それを楽しむくらいの気持ちで着てもらえたらと思うのです。

浴衣は面倒くさいけど

はい。たったいま書いたように、面倒くさいです。
では、何のために着るのか?
答えは1つです。
『カッコいいから!』
です。

着るものを選ぶのに、カッコいい以上の理由などありませんよね。TPOを弁えることは前提ですよ。
面倒くささを補って余りあるカッコよさがあるのです。

その証拠に、めちゃくちゃ声をかけてもらえます。ダサい人にわざわざ声をかけませんよね。
カッコいいから、声をかけてもらえるわけです。

浴衣を着ると立ち居振る舞いが変わるんです。ガサガサ動くと着崩れちゃうので、ゆったりした動きしかできなくなるんですよね。
それがなんとも優雅で落ち着いて見えるわけです。

優雅で落ち着いて振る舞うからには、表情も大事ですね。どんなに暑かろうと、涼しい顔して余裕を見せてください。
間違っても「暑い暑い」なんて言ってちゃダメです。思うだけでもダメです。顔に出ます。
暑いに決まってます、Tシャツ短パンでも暑いんですから。
わざわざカッコつけて着るからには、それくらいの気概を持ってください。
扇子であおぐときは、袖から脇に風を入れてあげると着慣れた感じでカッコいいですよ。
暑いことすらも、カッコつける要素になります。

面倒くさいって、悪いことか?

ただ着るだけで面倒くさいと言った上に、優雅に振る舞えだの、余裕を見せろだの。
面倒くさいことを上積みしてますが(笑)

面倒くさいって、悪いことでしょうか?
面倒くさいって、繊細な気配りがある、ともいえるんじゃないでしょうか。

夏に一度か二度着る程度のものだ。動きにくい格好でムダだという人も、あるかもしれません。
でもムダだなんて言い出したら、それこそ全てのことがムダで片付けられちゃいます。
この世は壮大な暇つぶし。楽しんだ者勝ちです。

ファッションという分野において、いわゆる洋服ではない『和』のファッション文化。
これに触れることで得るものは大きいと私自身が感じたのです。
根本的な構造が違うから、着用の手順や立ち居振る舞いが違うのです。これでもかというくらい、初心者とこなれた人との差が付きます。

そして、何と言っても生地の面白さですね。
浴衣を始め和服は、基本的にシルエットはみんな同じ。どこで違いを出すのかというと、身のこなしと生地しかないのです。

是非とも色んな着物や生地、反物を見てみていただきたいですね。
染物も織物も、それぞれに良さがあります。
綿、正絹、麻、ウール、混紡に化繊。
素材にもそれぞれ、良さがあるんです。
あなたのお住いの地域はどこですか?結構お近くにも、ステキな織物や染物があるかも知れません。
旅行ついでに買った反物で作った浴衣は、本当に宝物です。日本各地に〇〇織会館とかありますから、探してみてください。
私のおすすめは、愛知県の鳴海有松絞会館と、石川県の能登上布会館です。

オッサンにこそ、和装を

私はもうすぐ40歳になりますが、初めて浴衣や着物を着たのは25歳のときでした。
初めて作った着物は今も1番のお気に入りですが、見え方が違ってきました。

20代のころは、どこか背伸びした雰囲気が出ていました。それが30をすぎ、それなりに歳を重ねた今のほうがしっくりと馴染んで見えるのです。
もちろん、若者がキリッと瑞々しく着ているのも素敵だと思います。
そしてまた、四十前の男がゆったりと着こなすのも若者を上回るくらい素敵だとおもうのです。

この感覚は、洋服ではなかなかないのではないでしょうか。例えばトレンドファッションなんかは、若者には敵いません。
それなりに歳を重ねたその人らしさに、スパイスとしてトレンドファッションを取り込むバランス感覚が必要になってきます。

対して着物であれば、生地にときめいて選んだものですから、年齢を重ねても浮いたりしません。
好きな色は年齢を重ねても好きですし似合います。
着慣れてきて身体に馴染んだ様は、なかなか良いものです。

最近はとかく、オッサンには手厳しい意見が多く感じます。ですが、オッサンにはオッサンの良さもあるんじゃないかと思うのです。
年齢を重ねて身につけたあなたらしさを、堂々と見せてやろうじゃありませんか。

カッコいいは正義。でしょ?

カッコいいのと、イマイチなの。どっちが好きですか?照れちゃう人もあるかも知れませんが、やっぱりカッコいいほうが良いでしょう。

イイ感じなオッサンと、パッとしないオッサン。
私はなんとしても、イイ感じなオッサンでありたいです。そしてイイ感じなジイさんになりたい。
妻も私の和装姿を褒めてくれますし、妻のためにもカッコよくありたいです。

顔の造作じゃなくて、イイ感じなオッサン。ほどよく肩の力が抜けて、どこか色気もあるような。
くたびれて肩の力が入らないんじゃなくて、脂ぎってギラついたような色気じゃなくて。
そんなオッサンに、私はなりたい。
なんてね。

話がちょっと飛躍しますが、想像してみてください。
街にカッコいい男が増えたらどうでしょうか?
なんか、良くないですか?
素敵な女性はいっぱいいますが、女性と同じくらい男性陣はカッコよくあるための努力をしてますか?
そんなあなたに和装、どうですか?
その手始めに浴衣、いかがですか?
カッコよくあるための努力の1つとして、アリじゃないですか?
カッコいい男が増えたら、景気も良くなるんじゃないかなんてけっこう本気で思ってます。

まずは浴衣で、波平さんごっこから

いきなり着物で高級料亭や茶席なんて、ハードルが高すぎます。やっぱり浴衣で、家でくつろぐところからがオススメです。
ドアノブに袖が引っかかったり、トイレのときにもたついたりと慣れるまでは色々あります。
だからまず、家で慣れてから外出です。
外出も最初は歩いていける範囲から。
会う人も、気のおけないいつもの仲間と会うところから。
そしてそこから、行動範囲を広げていけばいいんです。
最初に気合が入りすぎると、途中で息切れしちゃいます。肩の力を抜いて、イイ感じに格好いい男を目指してみませんか?
良いもんですよ、和装って。



それではここらで、私の記事を終わります。
ここまでお付き合い下さり、感謝申し上げます。
素敵な和装男が世の中に増えますように。

もしあなたの街で和装男を見かけたら、声をかけてみてください。きっとすぐに、仲良くなれると思いますよ。声をかけられたくないなら、わざわざそんな目立つ格好しませんから。
と言いつつ、私自身も声をかけることはなかなか出来ないんですがね。声をかけてもらえたらめちゃくちゃ喜んでおります。
ということで、ありがとうございました。

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