ドイツ一人旅_アナログ情報_00_07【海外旅行】
1998年秋 0日目 日本
ドイツ一人旅の計画が整った。
航空券は初めての海外旅行であるため割高だったがフランクフルトへの直行便にすることにした。『兄貴』には悪いが格安航空券を扱っている浜松町にあった旅行代理店で手配した。
そのあと『地球の歩き方』の新宿デスクに向かった。
鉄道の乗車券は旅行者用に乗り放題のパスがある。ユーレイルグローバルパスなら欧州全体、ジャーマンレイルパスならドイツ一ヶ国で乗り放題だ。
『兄貴』のアドバイスでグローバルパスは高いのでジャーマンレイルパスを購入して、スイスは乗車する区間のみ購入した。これがトラブルの原因になるのだが、それは先の話。
宿泊先の予約は5つ星のホテルしかできないらしく、当日、駅の近くにあるインフォメーションで予約するのが一般的だった。
「学生ならユースホステルが安いし、相部屋だからバックパッカー同士の交流もできるし、会員になっておいた方がいいよ」
『兄貴』からユースホステルのパンフレットを受け取り、後日会員の手続きを行った。
ドイツに関する情報は研究室の先輩からも頂いた。
「友人に卒業旅行でドイツに行く後輩がいるって話したら、手紙をもらったよ。参考にしてくれ」
手渡されたのは、ワープロで印字された8枚の手紙だった。ドイツに関する情報がぎっしりと記載されていた。ドイツでの交通手段、ホテル、お薦めの観光地など。
先輩の友人かと思ったら、その友人の友人だった。ネットが普及していない時代には、紙と口コミよるアナログ情報がとても貴重だった。
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