見出し画像

最強王な性格。


世の中には色々な人がいる。それぞれが強烈な個性の色を出していて、その発色はまぶしいくらいだ。そうとは思えないけれど、ウチだって強烈な個性の持ち主の一人なんだろう。


誰一人として同じ人間はいない。でも不思議なもので、似たような属性を持った人がいて、それを「リーダータイプ」などとジャンルで括ってみたり、もう少し細かくした「穏やかな性格」といった分け方をしてみたりする。


そこで最近思っていることがある。


あらゆる属性の中で、最も強い属性とはなにか。
特に今回は「性格」に絞って考えてみた。大型書店をプラプラしていたら、「最強王図鑑」なるものがあり、恐竜やら妖怪やら昆虫の「最強」を決めるような本が平積みされていたが、まさにアレのことだ。


最強の性格って、なんだろう・・・?


とはいえ、調べるにしてもウチの周りにいる人間同士を闘わせることしかできないので、サンプル数は非常に少ない。そして、ここでの「強さ」というのもかなり曖昧だ。生存率を測ることもできなければ、仕事の良し悪しを測ることもできない。


とにかく、ウチの主観でしかないため、まったくもって説得力に欠ける。その辺は念頭においてもらい、でも、少なくとも「腕力的な強さ」のことではなく、「人間としての強さ」を考えたいと思っている。


もちろん組織運営の話でもない。だから「リーダータイプの人が強い」とか、そういう話でもない。あくまでも個人としての話であり、人間として成長していく強さのことだ。


・・・そうか。そう考えると、強さとは「成長を続けられるか」ということなのかもしれない。今、書いていて気づいたよ。


強い人 = 成長し続ける人


たしかに、ウチは「成長し続ける人」に脅威を感じている。たとえば、新人の子は恐ろしいほどの成長を見せるためビビってしまうし、立場が上であるにも関わらず、成長が止まらない人にも恐れ慄いてしまう。


植物を眺めていてもそうだし、子どもをみていてもそうだが、成長は目に見えて大きくなる。それは身体的なことに限らず、精神的な熟成や、仕事の大きさにも関わってくる。


やはり、目の前で大きくなっていく人間を見るのは怖いものだ。追い抜かされる怖さというよりも、限界が見えない、底が見えない怖さに近い。未知なる生命と出会うような心持ちになってしまう。そして、それは同時に「強さ」でもあるのだと思う。


では、そんな成長が止まらないような「強い人」とは、どんな人なのか。
最強な性格とは、どんな人のことなのか。
妄想を膨らませようと思う。



普通に考えていったら、《貪欲な人》は強そうなイメージがある。我先にと手を伸ばし、ガツガツと突き進むような人は、当然、自分の願望を叶える力がある。出世もすると思うし、不自由ないところまで突っ走ることができるだろう。


でも、ウチの周りにいる貪欲で欲深い人たちは、みな、ある程度のところまでいくと、一様に不祥事を起こし、陥落していった。自分のことばかり考えているせいか敵が多く、嫌われ、裏切られ、消えていってしまう。そして、欲に忠実が故に、一喜一憂する人が多いように思う。


強い部分もあるが、それ以上に「弱さ」を感じてしまう。
これでは最強とは呼べない。


《信念が強い人》はどうだろうか。これも強そうだ。実際、仕事もプライベートも、自分の信念や理念に従い生きているような人は強い。強風が吹いても倒れない強さがある。信じるものがあるからこそ、よそ見をすることもないし、惑わされることもない。だからこそ、前に進むエネルギーが凄まじい。


ウチの周りにいる信念が強い人は、たしかに優秀な人が多いが、同時に危うさを感じることもある。純度が高いことは美しいかもしれないが、しなやかさに欠ける。「これ!」となったら一本調子になってしまうような脆さがあり、ポキッと折れたときに始末が悪い。語弊があるかもしれないが、「鉄砲玉」のような印象を抱いてしまう。


これまた、強さの裏側にある「弱さ」が目立つ気がしてならない。


今度は《負けず嫌いな人》を考えてみる。負けず嫌いは強い。そして、しぶとい。勝つまでやめない気配すらある。これは面倒くさいほど強い。だから、きちんと結果を残すし、勝ち越すまで闘う精神力も兼ね備えている。


でも、ウチの知っている負けず嫌いな人は、勝ちにこだわる故に、常に「敵」を設定して闘うきらいがある。ライバルがいないと情熱を燃やすことができず、「勝利」に目が眩み、手段を選ばないこともしばしばだ。たしかに強いことは間違いないが、それは腕力を振るう武将的な強さなのかもしれない。


だからこそ、いつでも首を取られる可能性がある。これも、ウチの考える「強さ=成長し続けること」とは少し離れるようだ。


では《素直な人》はどうか。これは、強さとは結びつかないイメージがある。武器も防具も身につけてないような、裸一貫の印象すら抱いてしまう。間違いなく、勝ち負けの闘いでは負けてしまうだろう。


ウチの側にいる素直な人は、よく話を聴く人が多い。誰の話でも、まずは聴く。そして、素直なリアクションを見せる。自分に正直なのか、人の目を気にしなさすぎなのか、率直な意見を口にする。アドバイスなども、どんどん吸収し、打てば響く楽器のような結果を出していく。


考えてみれば、新人は素直なことが多い。とにかく多くの人から吸収しようと立ち振る舞うから、先輩からも愛され、ものすごい成長をみせていく。これは本当に強いと思う。しかし、年齢を重ねると人の話も聴かなくなり、どんどんカタブツになっていくんだよね・・・。


そうなのだ。色々な人と会ってきたが、成長し続ける人は「素直」なことが多かった。これは年齢に関係ない。子どもでも老人でも、素直な人は成長が止まらない。


世界を素直に受け止め、素直に生きる。


ただそれだけのことだけど、結局、素直な人が一番成長している気がする。ということは、「最強の性格は、素直」になる。なんともあっけない解答だが、でも、ウチの中では腑に落ちる。


素直が一番!


言うが易しとは、まさにこのとだ。
素直でいるだけで強くなれるなら、誰も苦労はしない。


でも、現実は違う。
素直でいられない瞬間は多い。
ウチらは、素直が故に、騙されたり、損をしたり、苦しむ社会を生きているのだ。


最初は素直でいたはずのに、いつの間にか欲が生まれて、自分に固執し、負けることを恐れるようになる。


そう考えると、もしかしたら全てを承知の上で、それでも「素直でいること」ができたら、強くなれるのかもしれない。


素直でいることが難しい社会だからこそ、素直に生きる。


そんな人が、一番強いのかもね。


ウチも、そんな人になりたいな!


うん!


素直が一番!


この記事が参加している募集

今こんな気分

創作に励みになります!