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Napori

ろくな音楽もなくて そんなひびをまた2人で   僕ら指にラブソングで 今夜も二人で歩いてこ

前回書いた初めてのnoteを書き終わる時に丁度流れてきた曲。                      好きな人の家に泊まったあの日、昼下がりのベットで二人で聞いていた曲。手を繋いで寝た深夜2時、朝の情報番組を見ながら起きたはずなのに気づけば下校の小学生の声を布団の上で聞いていたあの日。眠る時は私に手を差し出してくれる彼、手を繋ぐだけで喜んでる私を抱きしめながら寝落ちする彼、私より早く起きて布団をかけ直してくれる彼、おはようなんて頭を撫でる彼、ゴロゴロしてる時は腕枕してくれる彼、全部があったかくて優しい思い出。 私は彼のことがきっと恋愛的好き。''大好きだよ''と私より少し大きな背中に伝えると''俺も好きだよ結構''なんてしたり顔の彼と目が合う。けど彼の好きは私と同じじゃない。一緒にご飯に行っても、深夜に二人で電話をしても、手を繋いでも、キスをしても、こうやって一緒に夜を越しても私は彼の彼女ではない。文字にしてみても今日の空模様みたいに心が段々ひんやりしてきた。

ある日彼に、

結構俺に本気になってきてない?俺に本気にならないで、俺も本気になりたくないから。
本当にお前は可愛いよな〜〜〜。けど俺は可愛い子が好きじゃないからお前とは多分付き合えないな〜〜

なんて言われた。言った後に彼が泣きそうな顔で泣かないでなんで抱きしめてくるから訳がわからなくなった。私はその腕を振り解かなかった。なんでなんて聞かなかった。本気で好きだよなんて言わなかった、言えなかった。もう会わないなんて言えなかった。代わりに口からは本気じゃないよ泣いてないよなんて言葉が出てきた。彼が私を抱きしめる腕を解いた後、私の手を握ってきた。離せなかった、握り返してしまった。そんな時に流れてきた曲が今日のタイトルの曲。今の俺らにピッタリな曲だななんて笑う彼。帰って歌詞を調べる私。

君と
縁そっとflight
僕ら互いの指を絡めあってもう
naporiずっといたいよ
ここで見つめあって互いに安堵する
oh right oh right oh right
絡めあっていく
oh right oh right oh right
二人はキスをする
oh right oh right oh right
絡めあっていく
oh right oh right oh right

彼がどんな気持ちでそんな事を言ったかは私はわからないけど、こんな歌詞あんまりじゃないか。なんて言いながらこの曲を聞く私。あんまりじゃないか、なんて言う資格は私にないけどね。

どうやってこの気持ちは終わるんだろう。どうやったら諦められるんだろう。どうやったら私の事を好きでいてくれる人、私と同じ好きで返してくれる人を好きになれるんだろう。これじゃあ不幸に酔ってるなんて言われても言い返せないよ。私が彼を好きなことが不幸だなんてこれっぽっちも思ってないけどさ。なんで好きになっちゃったんだろうね。なんで私じゃダメなんだろうね。

そしてきっと明日も彼に会う。私が撮ったアイコンにこの曲を設定してる彼からの連絡を待ちながら揺られる丸の内線。明日会えたらいいななんて期待する今日。

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