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心のアナフィラキシーショック?

心にもアナフィラキシーショック症状ってあるのかな、と思うことがあって……
そんな体験を(ちょっと重たいんですけど)書いてみます。

※PTSD(心的外傷後ストレス障害)の話ではありません。

わたし、夜はのんびりとネットで古いアニメなど楽しんでおります。
いかにも女子なものもいいのですが、「ルパン三世」とか「シティハンター」なども結構好き💛

で、たまたま見ていた「シティハンター」にこんなシーンがあったのです。

主人公のリョウに恋人を殺された女スナイパーが敵討ちの闘いを挑んだ。
彼女の恋人だったその男は、やはり殺し屋でしかもリョウの親友。
お互いにプロ同士の闘いの結果だった。

リョウは彼女に殺される覚悟でその挑戦を受ける。
そんな彼の想いがわかるからこそ黙って見守っていたパートナーのカオリだったが、いざ二人が銃口を向け合った瞬間、向かい合う二人の間に飛び込む。

「リョウが死んだら生きていたって仕方ない!
残されて悲しむのはイヤ!兄貴だけでたくさん!
撃って、二人一緒に撃って!」

いえいえ、まあね、アニメですから(^^ゞ
筋書きとしてみたら、いかにもなカワイイ話とも言えます。

でも、そうとわかっていても、メチャクチャうるうるしてしまったのですよ。

なぜかというと……
きっとわたしも、カオリとまったく同じことを思うだろうから。
 

誰よりも大切に思う人を亡くすということ。
その辛さ、苦しさ、悲しさは、とても言葉で伝えることが出来ません。

そして、あの苦しみをもう一度乗り越えられるのか?
そう問われたら、答えは「ノ―!」です。

二度と絶対にいや。
ムリ。
生きていけない。

深い実感として、そう思います。

  *

もう十年以上も前のことです。

それまで生きてきた人生の中で、誰とも較べようもないほど大切に特別に思う人がいました。

その頃の私は人生のどん底。
10年頑張った結婚生活で、心身ボロボロになって離婚。
職もなく、人生の望みもなく、ただ茫然としていた時期。
ただその人の存在に、救われ、支えられ、助けられ、励まされて、生きることをゼロからやり直していました。

ちょうど知り合った頃に、その人(Kさん)は検査で癌が見つかって、それからは闘病の日々。と言っても入院も手術も拒否して、違う方法で病気を克服しようとしていました。
互いにそれぞれの人生の暗闇のなかで、光を見つけようとしていた。
そんなタイミングでした。

出会ってからKさんが亡くなるまで3年半。
わずか3年半のつながりの中で、Kさんの存在がわたしの人生を変え、生きる意味を変え、大きな深い意味での「愛」がこの世に確かに存在することを
気づかせてくれました。

文字通り心の支えだった特別な存在。

なのに、その大切なKさんが病に蝕まれ、この世を去ってしまうのを、ただ見守っていることしかできなかった。
Kさんがいなくなってしまった世界を一人で生きていくことは、わたしにとって人生で最大のチャレンジになりました。

  *

あれから十数年が経ちました。
わたしはチャレンジを乗り越えて、今では心の望むままに理想の未来を描き、ワクワクしながら日々を充実して生きています。

それでも、あの時のことは思い出したくないのです。
どうやってあの日々を過ごしたのか。過ごせたのか。

あんな苦しい思いをもう一度しろと言われるなら、死んだ方がマシ!
いまでも心底そう思います。
 

だから、なのかな、と、アニメを見ながら思ったんですよね。

あれ以来、誰かと本当の意味で深く親しく関わることがない理由。

たとえどんなに仲が良くて一心同体のパートナーであったとしても、死ぬときも一緒、という訳には中々いかない。
どちらかが先に逝き、どちらかが残される。

でも、残されるのはもちろん嫌だし、自分が先に逝って大切な相手にあんな苦しみを負わせるのも辛い。
それが耐えがたいという思いが、深いところに沁み込んでいるから、そういう関係にならないように勝手に心にブレーキがかかるのかも。

一度は耐えられても2度目は致命傷になるアナフィラキシーショックみたいだなあ、なんてね。

  *

さて、つい先日、知人から聞いた、ちょっとほっこりするお話。

この春に亡くなったおばあ様を追うように、つい先頃おじい様も亡くなられたと。
お二人は同い歳。同じ年に生まれ、同じ年にそろって旅立たれたのだそうです。

あら、そう言えば!
すっかり忘れていたけれど、わたしの母方の祖父母もそうでした。
同い歳ではなかったけれど、わずか1週間の間に続けて亡くなったのでした。

お祖父ちゃんが病気がちのお祖母ちゃんをずっとお世話していたのよね。
そのお祖父ちゃんが急逝したら、寝たきりだったお祖母ちゃんが後を追うように旅立った。
お祖母ちゃん、きっとお祖父ちゃんのことがホントに好きだったんだろうな。お祖父ちゃんがいてくれたから、それまで頑張っていたのかも。
 

人と人のご縁というのは不思議なものですね。


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トップの画像はTOMOさんのイラストを使わせていただきました。
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