見出し画像

私のpassion

 子供の頃、バレエダンサーのポリーナセミオノワさんが大好きだった。バレエ大好きが滲み出るバレリーナに見えて、私もこの人の様な表現がしたいと思っていた。数年前にユニクロの宣伝にも起用されていたので、わりと日本では知られているのではないだろうか。


 今現在私は福岡の岡本バレエ団に所属している。所属出来たきっかけはこの機会だった。

 アレハンドロ・ヴィレルスさん(ドイツ・ベルリン国立バレエ団プリンシパル)の講習会があるのをたまたまネットで見つけた。私はその時ちょうど福岡にいたというのもあり、岡本バレエスタジオに問い合わせて、その講習会に参加させていただいた。
このワークショップで、アレハンドロさんとその奥さんであるヨーコ・カレガリさんが、岡本先生のお世話になるように言ってくれたのだ。これがあるから、今の私がある。アレハンドロさんとヨーコさんは私のバレエ人生の恩人の1人である。

 さらなる驚きは、ドイツに帰ったら公演があるって言っていたアレハンドルさんの相手役が、な、な、な、なんと、ポリーナセミオノワさんだった。私の子供の頃の、あの熱い思いが蘇った。海の向こうで、繋がっている気がしてとても嬉しかった。今現在も、アレハンドロさんとポリーナセミオノワさんはベルリン国立バレエ団プリンシパルで、一緒に踊っている。


 さて、私の文章によく出てくるこの福岡の岡本バレエ団であるが、初めてバレエ公演を見たときこう思った。

(各国のプリンシパルがこの日本の首都でもない福岡に来ている…なんて贅沢なんだろう、九州、すごい所だ…)

心がときめいたあの時の感動は、今でも覚えている。プリンシパルが大勢いる贅沢な環境に、とにかく驚きを隠せなかった。

しかも岡本先生は、海外でバレエダンサーだった自身の人脈をもとに、世界中のプリンシパルダンサーの方達を招致して、40年間バレエ公演を続けている。岡本先生は本当にすごい、と言わざるを得なかった。
こんなこと、普通の人間は出来ないと思う。人脈をこの様に生かせるなんて…。
40年もの間、海外、国内のプリンシパルダンサーを毎年呼んで、九州の海外経験のない子供達やダンサーに生の世界のバレエを観せてくれて、貴重な時間を作ってくれている。

 岡本バレエ団は、日本のバレエ界の発展の為に、岡本先生をはじめ、有名なバレエダンサーが参加されていると感じざるを得なかった。昨年、今年は新型コロナウイルスの関係で、海外からの渡航が難しいため、国内のプリンシパルダンサー、有名ダンサー達が多数出演している。この、ダンサーを引っ張る力がある岡本先生のバレエの情熱からすると、私のバレエの情熱は…なんて、恥ずかしくて言えない。

 岡本先生の情熱は、どんなことがあっても私が自分に負けずに、バレエの稽古に励む原動力となるのである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?