変化はなるべく緩やかに
ぎゃーんと泣いていた赤ちゃん。アイスクリームを口に入れられて、ピタリと泣きやみました。
冷たさにビックリして気持ちのスイッチが切り替わったのです。泣いていたのを忘れるくらいの強いインパクトがあったのでしょう。
(余談ですが、乳幼児の泣きを収めるために常にこうするのは勧めません。緊急の場合はアリだと思いますけど)
これが泣く前からアイスを食べていたのでは、ここまでのインパクトはありません。口内の温度に落差があったから起きた現象です。
同様に。
度を越した繊細さがある人にとって、落差がある対応は一般人の想像以上のインパクトがあるようです。
いきなりの大声・ドアを力いっぱい閉める なんかはわかりやすいですが、もっと一般的なことでも脅威になる場合があります。
例①
人に触れられることを嫌がる子。体操の指導の時、ポーズが間違っていたので手を取って教えようとしたところ、ビクッと震えて怯えた顔をした。
この子はパッと触れられると強く刺激を感じるようです。怖がらせてしまうと学ぶための構えがとれません。
なるべく変化がなだらかに感じられるような手立てが必要です。
↓
「○ちゃん、ちょっと触りますよ。さわるよ。。はい触った」
と心構えができるようにしてから触れると、怯えずに応じることができました。
学習問題の難易度もそうです。
例②
最初から難しい問題を出すと「できない!嫌だ!」となる子。不安が高まるようです。
易しい問題から始めて、『できる』と自信をもってから少しだけ難しめの問題に移るようにするとスムーズでした。
また私は療育では『ヒントください』『おしえて』のカードをあらかじめ用意しておくことがあります。
『ハッ、わかんない!』となっても、カードがあればどう言えばいいかわかります。(気持ちが揺れるとどう言えばいいか思い出せず、黙ってこらえているお子さんがいらっしゃいます)
敏感さがある人には、とにかく穏やかに、変化は緩やかに。本人にとって急勾配となる対応は避けた方が良さそうです。
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