こんにちは。いつもは療育をしたり幼稚園保育所でカウンセラーをしたり、また大人へのカウンセリングもしたりしています。臨床心理士で公認心理師です。40代女性です。こちらのアカウントでは子育てや家庭にまつわる色々と、発達障害のあるお子さんについてなど書いています。 得意とするのは人の行動から能力的な背景を推定することです。以前は知能検査や発達検査のテスターもしており、検査結果を見てあれこれ考えるのが好きです。『今もっている力』『今やっておくといいこと』『どんな風にすると効果的か』
例)悩みを話してくれた友達に、「頑張って、元気出して」と言いたくなった。 これ、言っちゃダメというのが世間に大分浸透したと思います。気持ちに寄り添わない言葉だと。 でも、 「頑張って」と言わずに我慢した人は、言いたくなった自分の気持ちは抑え込んだわけですよね。 言いたくなったのは、それほどまでに悩んでいる相手の姿が痛ましくて、黙っていられないからではないでしょうか。 できることがあれば何かしてあげたいけど、それがわからないから、励ますくらいしか思いつかない。 ↑これ
子どもさんにも関わる内容なので貼っておきます 私の別アカウントの記事です↓
子どもと大人って会話がかみあわないことありますよね。 どうしてそうなるのか考えてみました。 ①慣用表現を知らない 例) 大人「算数が得意なことにアグラをかいてたら、うっかり間違うかもしれないよ」 子ども「そんなことしない」 大人「わからないよ、間違えるのは慣れた頃だからね」 子ども「問題を解く時にアグラはかかないもん」 大人「?」 ②間違った意味で覚えてしまった 例) 勝利と優勝を同じ意味だと思っている 子ども「きのうの柔道の試合、◯くんが優勝した」 大人「え?決勝戦は
家の中だと元気なのに外では黙ってしまう→安心できる場と、そうでない場をしっかり分けているお子さんです。 場の違いにとても敏感なのかもしれません。 「あまり外に連れ出していなかったから?」「私の性格が遺伝したのかな」など、、親御さんとしては原因を知りたくなりますね。わからないことは一つでも減らしたいですし。もっともだと思います。 私がお伝えするとしたら、「知りたいことはいくつもありますね。その中の大きな一つが、『この子に対してどうすればいいのか』ではないですか?」 外に
以前、ネット上で読んだ話です。(ホラーではありません。また記憶を頼りに書いてますので細かい所は間違っているかもしれません) あるかたが、昔のビデオ映像を観たそうです。ご自身が子どもの頃に撮影されたものでした。 映像の内容〜 お母さまが「どのおもちゃで遊ぶの」と尋ねている →ご本人(子ども)は「Aにする」と言ってその通りにしてもらっていた。 →遊びだしてすぐに「こんなので遊びたくなかった!」「Bのおもちゃが良かった!お母さんがAを出した!」と激しく怒って泣く →「自分で選ん
他人の感覚って外からは見えないけれど、こうしたものには個人差がすごくあります。 音や味はわかりやすいですね。誰かにとって好ましいものでも自分にはそうでもない。 私はお蕎麦の香りがわかりません。不味いとは感じないのですがおいしさもサッパリわからないのです。実家の家族も同じことを言うので遺伝なのかもしれません。といって全ての嗅覚味覚が低いわけでもないのです。蕎麦に関しては壊滅的なものの、基本的に食いしん坊です。 別の感覚でも、個人差はあります。光への感受性について、前に話題
A「洗面所がよくビシャビシャになってる。使い方、何とかならない?」 B「自分だって電気消し忘れるだろ!」 Bの返答の勢いに圧倒されてしまい、話し合いが困難。 これ、Bが言いたいのは『この話おわり!私は変わる必要ない!』ということだと思います。文句を言われた不快感をまるごとはね返そうと懸命になっています。他人から文句を言われる不快感に耐えられないということ。耐性が低いのです。 こうなると話し合いの余地はなさそうです。 この耐性低すぎ問題、外でもこうだと非常に困ったことに
私、心理職なんですが、幼稚園や保育園でも仕事をしています。子どもの行動観察をして発達状況を確認し、先生方にコンサルテーションをしています。その際、せっかくなんで保育のプロである先生方の技も、もらえるだけもらっちゃおうと努めております。 その中の一つをご紹介します。 幼児さんを看ていると、こんなことがあります。 ↓ 子どもの自己主張が強すぎ、大人の言葉が耳に入らない。 これは切り替えの場面でよく見られます。 お片づけ、トイレ行くよ、お帰りのお支度。 ぜんぶ嫌です。イヤだ
他人にいいことがあると「ズルい」と思ってしまうこと、ありませんか。口に出してしまうとちょっとまずいですけども。 ズルいという言葉からは、『あの人は大した努力もせず不当に良い結果を手にした』『それに比べて自分の現状に不満がある、公平でない』という意味を感じます。非難のニュアンスを含んでいます。 もし非難するつもりがないのに言ってしまうのなら、『いいな、うらやましいな』『私にも同じようなことが起きればいいのに』というのが正しい表現かと思います。 『いや、自分はどうしてもあの
架空事例) Aくんは小学4年生の男の子、ASDの診断があります。 私の療育の生徒さんです。ある日の終了間際、Aくんが爆弾発言をしました。 Aくん:「昨日、お母さんが『もう家から出て行って』て言った」 Aくん母:「(驚)言ってないよ!」 お母さまの説明では、 ①Aくんは学校で嫌なことがあったらしく、帰宅後に同じクラスの子の悪口を言っていた。 ②「あいつ気持ち悪い!」などと30分にわたって繰り返し言うので、お母さまの忍耐に限界がきた。 ③Aくんに「もうこの話おしまい。自分の部
ASDやADHDのお子さんに、身につけてほしいこと。子どもさんごとに色々あると思います。 支援者に相談して助言が得られるといいのですが、そうもいかない場合。(行政がやっている相談は半年待ち、とかザラですよね) ご家庭で練習したい時の考え方をご紹介。 目標となる行動を具体的に決める できるだけ細分化する 出来ているところと出来たり出来なかったりするところに線引きをする 上の3で決めたところをターゲットに練習する 1について。 悪い例:「下の子に優しく接する」→漠然
Rさんは置きやすい所にパッと置いてしまいます。 コップを置こうとした時に自分で「机の中心に置かなくちゃ」と思い出せればいいのですが、急いでいたり次にすることがあると思い出せません。 こういう時は見えるもので、ヒントになるものを設置するといいのです。 今回はコップを置く場所をはっきりさせるため、コースターを使いました。コースターは出したり閉まったりせず、常に置いておきます。 ASDやADHDなど発達障害(神経発達症)をもつかたは、うっかりミスを繰り返すことがあります。コ
小さい子と一緒にいると、何かにつけ子どもに合わせることが多くなります。どこに行って何をするか、食事の場所選びなど。 前にチェーン店のラーメン屋さんで、幼児を連れたお客が「子どもが卵アレルギーなので、卵無しの麺ってあります?」と言っていました。 →案の定、店員さんに「ありません」と言われていて。 卵アレルギーの子を連れてラーメン屋さんに来る…のかぁ…と思いました。 きっとそのかた、店選びの基準が『自分の食べたいもの』だったのでしょう。 自分1人だったらその基準でいいので
神経発達症(発達障害)のあるかたにはよくあることだと思います。 「こういう時はこうする」とわかっているのに、実際はできない場合があります。 ・親切にしてもらったのにお礼を言わない ・自分が担当した作業が進んでいないのに、提出期日まで黙っている ・謝罪の言葉を伝えるべき場面なのに、あいまいな表現しかせず相手が怒る 考えられる原因はいくつもあります。 ・「今がその行動をとる時」だと気づいていない ・自分の気持ちの対処で精いっぱい ・問題の認識から行動までの間に時間がかかる
素直に謝れない子どもさんに、私ならどんな風に話をするかなーと考えてみました。 自分が悪いところがあったのはわかってる。でも抵抗を感じてどうしても謝れない。 ↓ よく聞いてみると… 相手も悪かった、状況のせいでこうなった。自分だけが悪いんじゃないから謝れない。 じゃ、どういう時なら謝れるのか。 ↓ 100%自分が悪い時。言い訳の余地がない時。 たいてい、こう思っていらっしゃいます。 …でもどっちかが100%悪い時って、あんまりないですよね。何かしら別の要素があるものです