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北海道の時代がもう来てるらしい。

いつだったか、福岡出身の男性と話した。

彼は24歳で、入社した会社の配属先に、札幌を希望、友だちも誰もいない札幌に単身やって来たらしい。


【関連】彼はこの記事に登場するぞ!

〈引用〉
身長を聞いてみると177cm。出身は北海道ではなく九州らしい。大学は東京に行きMARCHのどこかを卒業して、今年の春から仕事の配属で札幌に来た。


大学時代はヨーロッパにも短期間いたらしい。体格は、やけにガッシリしている。スポーツマンだったそうだ。



その彼が言っていた。

「これからは北海道の時代です!」


嬉しいこと言ってくれんじゃん。

なぜそう思うの? と聞いてみる。


「だってこんなに人間らしい暮らしができる街は、世界中どこを探したって、札幌だけですよ」


嬉しいこと言ってくれんじゃん。

なぜ? と続けて聞いてみる。


「だって、人生でエアコンをつけずに夏を過ごしてのは初めてだし、ご飯は美味しいし、人もみんな優しい。

春は桜がちゃんと咲いて、夏は快適で、秋の紅葉は綺麗で、冬になると雪が降るんですよ。しかも災害も少ないときてる。こんな人間らしい暮らしは、世界中どこでもできませんよ」


嬉しいこと言ってくれんじゃん。

もうちょっと聞かせてよ、と思って、具体的には? と聞いてみる。


「え、だって、札幌市内は都会的でお買い物もできるし、人口も多いからビジネスには事欠かないですし。

かといって少し足を伸ばせば、自然があって登山だとか、マリンスポーツもできて、冬になればスキーにスノボにって、最強じゃないですか!」


嬉しいこと言ってくれんじゃん。

なにそれ、なにそれ、本当は別に理由があるんじゃないの?


「ぶっちゃけた話ですけど、綺麗な女性が多いんです。肌の色が白くて、キメが細かくて、おしとやかな女性が多いんですよ。福岡、あと東京だとこうはいかないです」


なんだ〜! 男性的じゃ〜ん!

それが一番大きな理由なんじゃないの〜?


「い、いや、もちろんそれもあるんですけど、とにかくこんなに人間的な暮らしができる街は他にはないですよ!

僕、全国転勤ですけど、北海道で転職活動したいですもん! とにかくこれからは北海道の時代です!」



ふーーーーん、そうなんだ。

私は生まれてこのかた、ずっと北海道だから、その魅力は当たり前すぎて気づかないけど、外から来た人がそう言うんなら、きっとそうなのかもなぁ、と思った次の瞬間、私の脳内では「あ、あれに似てるな」と浮かんだ。




鎖国してたときの日本。





世界の情報はごく限られたものであり、日本という国の中だけで、文化が隆盛を極めていく。

浮世絵だとか、当時の識字率の高さ、家の作り、庶民の生活ぶりに、多くの外国人が驚いた、というお話とまんま一緒である。ジャポニズムってやつだ。知らんけど。


「今はリモートでどこでも仕事ができる世の中じゃないすか。だから、絶対にこれからは北海道に来る人が増えると思うんですよねぇ」


個人の意見である。
その真偽はわからない。



「てことはホッカイドニズムってことだね」


と私が言うと、彼はポカーンとしていた。
しまった、一段飛ばして発言してしまった。



北海道民は、この無限大の可能性に、
おそらく気づいていない。



<あとがき>
前職時代に東京へ出張したとき、ここで暮らすのは無理だな、と悟りました。ビルは巨大すぎますし、人も多い、人々は社会の歯車になった感があって、他人と比較しながら生きてる様子を感じたことを覚えています。と書くのは偏見すぎますし、北海道民のただの僻みみたいなものかもしれません。最後までありがとうございました。

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