坂口喜咲

歌手 / シンガーソングライター/ ハッピーエンジェルきいちゃん

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最近の記事

新しいミニギターのお話

おととしは体調を崩し、ほとんど音楽活動ができなかった。昨年、なんとかもう一度動き出そうと決めた時には、今までとはだいぶ違う心持ちで、力が抜けていた。今まで作ってきた曲、とりあえず適当でもいいから外に出してしまおうと思った。なにもかも、それから考えればいい。 音楽活動が楽しくなるような、もっと歌いたくなるような、そんなミニギターを買ってあげようと思った。何年弾いても、アコギは自分の身体に大き過ぎる気がしてうまく扱えず、支配されるような感覚だった。 10年くらい弾いているアコ

    • お花の話

      先日スイートピーを買った。 ピンクと紫と白の3本。 すぐ枯れてしまう花を、わざわざ自分のために持ち帰り数日間楽しむ、という刹那的な感じがなんだか申し訳なくて、切り花を自分に買うことが苦手だった。それなら鉢植えで買ってきて、育てた方がよっぽどよかった。 既に半分殺されている状態で並ぶお花を見て、かわいいなあ、いいなあ、と見惚れつつ、どうしても自分が連れて帰るかどうかは悩んでしまう。 茎に巻き付けられたアルミホイル、ティッシュを外して、少し傷んだ足をカットし、水に活け直す作

      • 2023 メモ

        何度も日記のようなものを書いては消して、をくり返してきたこのnoteなんだけど、とりあえずもう一度書いてみようかな〜で適当に書いていたものを公開してみます。 7月。 「愛だけは」をリリースした。1年半ぶりだって、あっという間だった。桜が咲いてる時に作ったんだ。 記憶があるうちに、と作った曲だった。人間の脳は生き延びるための仕組みが本当によくできている。大切な人たちのことをたくさん脳に焼き付けようと、最近は毎日思ってる。 生き延びることが大切だ。できないことは別にできないま

        • キッチン

          台所がいちばん落ち着くよ 狭くてゆっくりできる場所がないんだ 日曜日は偏頭痛でベッドにごろんで 誰にも言えない時間は過ぎるんだ 5時あがりで終わって6時帰宅 そこから悲しいパスタをひとりで食べて 酔っ払って黙ってキスしたあの子がいなくなって 頭きて殴ったその手は痛いでしょ もしもあなたに会ったならあたしはきっと また同じように悪魔になってしまうだろう スキップできない今にくだらない広告つけないで これしかできそうにないのか 愛したいと願った夜は 受け止めきれずにどこまで

        新しいミニギターのお話

        マガジン

        • 日記
          3本
        • BIOGRAPHY
          1本
        • 歌詞
          28本

        記事

          坂口喜咲 BIOGRAPHY(2008-)

          ▲PROFILE▲ 坂口喜咲  歌手 / シンガーソングライター 東京都出身。 2015年バンドHAPPY BIRTHDAY解散後より、ソロで音楽活動を行う。ギター弾き語りやバンドでのライブ活動の他、楽曲提供やチェコアニメのナレーション、イラスト制作、貝殻集め、YouTubeラジオなど、自由に楽しく活動中。ハッピーエンジェル。 ▲BIOGRAPHY▲ ▶︎2008年 2人組バンド「えびのお寿司おねえさん」結成。自主制作CD‐R「初潮のダンス」ライブ会場、ディスクユニオン、高

          坂口喜咲 BIOGRAPHY(2008-)

          愛だけは

          あなたとなにかを明日できるなら 風の吹く街でパンでも買って歩こうか 桜が咲いたら夢のチューリップ抱いて まだ見ぬ明日にときめく声を聴かせてみせて 濁らせたままのあの日々なら溶かして やわらかい言葉にそっと包まれ眠るよ ああ、あなたのその目が光ってまぼろしになる きっとその前に その前に もっとそばにいて あたしの記憶が消えてなくなっても きっと愛だけは 愛だけは 愛だけはのこして 怒りを帯びてるそのまなざしだって 本当は誰かにわかってほしかっただけだって 気付かないうち

          スロープ OVER THE RAINBOW

          昼と夜が混じる冷蔵庫の中アルマンド 小児科事務も不倫で 酷すぎて酔えない 鯖を読んでみたいの 加藤ミリヤ青山テルマ ジェラピケ配る50代男がつぶれている 高い音、低い音、その間で探してよ 足りないミュージック 足りないわ足りない音楽 ねえ あー 深夜のガスト ドリンクのバー 昼間は介助 ストローでビール 五月女はクール 足台アップダウン ワニに乗りたいワニに乗りたいワニに乗りたい あー 黄緑のフリース 根津典央ドゥーン 足りぬ時間数  増やしてほしいエレベーター 新宿

          スロープ OVER THE RAINBOW

          Veils

          キスをするたびに 思い出してね ふたりを包み込む 愛のベール 閉じ込めた気持ちはいつしか 記憶を蝕んで 暗い影落とした 言えないまま過ごしたあこがれ 透明なふりした見えない時間 憂鬱な過去に支配されない 今を素直に生きてゆくだけ 好きな人に好きと言うよ 薔薇のような声を聴かせて キスをするたびに 思い出してね ふたりで過ごした愛おしい日 涙でちぎれそうな夢 もう一度すくいあげて ねえ 揺れてる影 あの子と愛のベール ひとりの時にいつも思う 今までのすべてを無駄じゃない

          光合成

          もっと遠くまでいきたいな 何度も怯えた夜にさよなら 言えなかった言葉だって あなたは知ってるんだと悪い夢を見てた 朝が夜となり朝になる 同じ毎日をくりかえしうつむいた がっかりしている窓の横 肩を落とすなよ なにか始めようぜ 逃げ出すように掴まれた手 あっけなく振り払って向かう先は 明日目覚めたらきっとあなたにさよなら 光の中走って行って もう大丈夫だって 信じて ゆるしてよ もうなにもないけど 開け放った窓から新しい歌が見えた やさしい嘘が聞こえても もうなにも思い

          病院まではとても遠い

          夜が泣いてる 荒れている波 長い電車 遠い街まで 揺られて眠る 安心したなら 知らない場所へ 病院まではとても遠い 気休めの思い出じゃ癒せはしない 病院まではとても遠い どうかお願い無事たどり着けますように 繰り返される 悲しい風 揺られて想う本当の夢 夏の匂いに 支えられたなら よかったのにな 病院まではとても遠い 気休めのコーラもぬるくなって 病院まではとても遠い どうかお願い無事たどり着けますように 病院まではとても遠い 私は私の今日を生き

          病院まではとても遠い

          犬と苺

          今からどこ行こうか 重い気持ちを薄めていたい 意味を失った指輪を外して殺して投げた 今からどこ行こうか あなたがくれたしあわせ全部 確かに胸に刻んでも手が痺れて掴めない ちょっと気になる女の子 ちょっと気になる男の子 浮いた気持ちはふたりの愛を削って試すのさ やっぱりそうだ男の子 やっぱりそうか女の子 浮いた気持ちはふたりの愛をすり減らすと知って 今からどこ行こうか あなたがいればどこでもいいよ 雨が降っても目覚ましは「起きろよベイベー今日はいい天気だ」 忘れ

          夏の姫

          重たい身体ひきずって二日酔いの夕焼け へたくそなカラオケで手拍子をして笑った なんであたしは未だにひとりでここにいるんだろう 赤いソファ 破けた煙草の跡 無神経な占い馬鹿馬鹿しいからやめなよ この先なにもいいことないような気がしたんだ きっといなくなったあなたが全部知ってたのね あたしがずっと探してた光の輪の行方も いかれた世界でダイビング 遠くで花火は打ち上がる あたしの知らない場所で 夏が始まる ひとりきり過ごす熱帯夜 不安定な日々続いてく どうやって、

          DECEMBER

          なんにもしなかった今日も 窓際で枯れたパンジーと 出られないベッドから眺めてるわずかな陽 うしろめたくて詰め込んだ 甘過ぎて重いクッキーと 人には言えない安いお菓子の行方 会いたい人がいなくなってしまったな やりたいことももうない 明日は何曜日 まだ愛したい夢があるんだ 朝日が昇ったら またあなたを思い出す なんにもしなかった今日も 寝てるだけのDECEMBER 宅急便さえ出られないパジャマのまま 孤独の中で静かに増してゆく 愛おしい想い

          あたしの彼氏の悪口言うやつ全員殺す

          今日このライブが終わったらきみは好きな人に会いに行く こんな素敵な日を過ごしたくせにさっさと背を向け出て行くの あの頃のライブハウスとあの頃のバンドがよかったな あの頃出会った君が好きだった本当は言いたくないけど 挨拶すらしない地下のアイドル何十分も自撮りに夢中 散々楽屋散らかして帰って夢も希望もセンスもない キャバクラみたいにステージあがんな 金が欲しいならちゃんと仕事しろ 裏ではずっとイベントと客の悪口ばっか言ってるよ わたしはいつでもお姫様 小鳥を眺めたりし

          あたしの彼氏の悪口言うやつ全員殺す

          ポークカツ

          高温風呂の中で さっき食べたポークカツを思い出す 親のことなど考えず 昨日の失敗も忘れたよ 明日のことなど捨ててゆけ あなたの笑顔だけに胸をいっぱいにしていたい このまま目が覚めなくてもいいや 思い出すよポークカツ あのおいしいポークカツ かなわなくても何度だって呼ぶんだ 思い出すよポークカツ 忘れられないポークカツ あなたの味 あなたの味 思い出すよポークカツ 死ぬなら今がいいとさえおもった かなわなくても何度だって呼ぶんだ 思い出すよポークカ

          ポークカツ

          地下鉄

          袖を通して気付いた いつのまにか赤が似合わないの あの頃とはもう違うわ 初期衝動の演技じゃ泣けないね わたしが恋をした彼は きっと未来の旦那にはならない その話ならばやめよう ここから先はもう知らないわ あなたの肩に触れた時 涙が出るくらい好きだなんて言えなかったんだ OH MY BAD 抱き合ったら 思い出してしまったの 置いてきたはずの夢も OH MY BAD 裏切ってよ もう二度と会えないように地下鉄でキスをしよう 同じような恋の歌 聴い