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学生だけで運営するビジネスコンテスト~Business Contest WING①代表インタビュー

ここ数年、高校や大学で「起業」をテーマにした部活やサークル、学生団体が増えています。そんな中、2023年10月に「Business Contest WING」という団体が誕生しました。

「WING」は関西のさまざまな大学の学生が参加して、年に数回のビジネスコンテストを開催しています。コンテストの企画、運営から、企業への協賛の呼びかけまで、すべて学生だけで行っているのが特徴です。

発足以来、2023月12月、2024年3月、6月とこれまでに計3回のコンテストを実施し、参加した学生はもちろん、運営に関わった学生にとても価値のある体験を提供してきました。

各チームに2人のスタッフが付き、アイデアのブラッシュアップをサポート

そのWINGが次に行うコンテストが、9月14日(土)~16日(月・祝)の3日間にわたって行われます。

参加する学生は3日間、朝から晩までビジネスアイデアのブラッシュアップに取り組むという、かなり気合の入ったコンテストです。3連休をすべて返上してこのコンテストに捧げるのですから、参加者も真剣そのもの。どんなアイデアが生まれるのか、そして関わった学生たちがどんな学びと刺激を得るのか、本当に楽しみです。

そんな期待感たっぷりのビジネスコンテストを前に、WINGの設立者であり代表の折田さんにインタビュー。設立への思いやコンテストに期待すること、今後の展望などをお聞きしました。

Business Contest WING代表 折田 皓さん

学歴でフィルタリングしない

——まずは、WINGを設立されたきっかけを教えてください。
過去に私自身がビジネスイベントに参加して、ビジネスにより深く興味を持ったので「同じような人を増やしたいな」と思ったのがきっかけです。

その結果として「積極的に行動する学生がどんどん増えて、起業などにつながるような動きを増やせたら面白いんじゃないか」という思いからです。

——実際にビジネスコンテストを運営してみた感想は?
まだまだ、ビジネスに興味のある学生に出会うのは難しいな、という印象です。コンテストの参加者も、自分たちのつながりで声をかけた人が多いのが現状です。

また、企業さんの協力を得るのも簡単ではなく、もっと社会全体にこのような動きを広げていきたいですね。

——そんなWINGのコンテストにはユニークなルールがあるそうですね。
はい。「参加者は、自分の大学名と学年を言ってはいけない」というルールを設けています。コンテストでは数人ずつのチームにわかれてビジネスアイデアを作るのですが、あくまで大切なのはアイデアや熱意です。

「どこの大学か」とか「年上か年下か」といった属性によって先入観を持ったり、コミュニケーションが取りづらくなったりするのを防ぎたいんです。

これは企業さんや社会全体にもお伝えしたいことで「学歴でフィルタリングするのではなく、学生一人ひとりの本質を見てほしい」という思いがあります。


社会人としてのビジネスを疑似体験

——9月のコンテストに期待することは何ですか?
もちろん参加する学生さんたちの成長や学びにつながることを期待していますが、加えてWINGのメンバーの成長や組織としての発展にも期待しています。

WINGは実際の企業のような組織的な動きを重視していて、MVV(ミッション/ビジョン/バリュー)などの理念や部局を作って運営しています。その中で、普段の大学生活では得られないようなことを経験し、新たな発見につなげてほしいと思っています。

WINGが掲げるミッション、ビジョン、バリューと理念

——WINGのメンバーが得られる経験とは?
メンバーは会社と同じような組織体制の中で、周りと協力してイベントを作り上げる必要があります。企業や社会人の方も巻き込んで運営するので、責任感を持って取り組まないといけません。ある意味、社会に出る準備ができると思います。

また、私たちはスタートアップとのつながりを重視しており、起業家や経営者の方にも協力いただきながらコンテストを運営しています。だから、もし起業をめざすことになったら、そのコネクションが大きな武器になると思います。

何十年も続く組織に育てる

——WINGの活動において課題に感じていることはありますか?
これまで3回コンテストを開催してきて、たくさんの良いビジネスアイデアが生まれているのですが、発表して終わりになってしまっています。すごくもったいないな、と。

将来的に、生まれたアイデアを実際のビジネスに育てるアクセラレーションのような動きができれば理想ですね。

——WINGをどんな団体にしていきたいですか?
学生だけで立ち上げた団体の中には、短期間で終わってしまうものも少なくありません。WINGは老舗企業のようにしっかりと存続する組織にしたいので、下の世代にノウハウを受け継ぎ、基盤を固めている段階です。

しっかりと組織固めをして、何十年も続く組織を私たちの世代で築きたいと思っています。そのためにも、たくさんの学生に参加してほしいですね。


アクションを起こす“きっかけ”を提供

——まだWINGを知らない学生にメッセージをお願いします。
どんな学生さんも、それぞれ心の中に決めていること、自分のやりたいことが必ずあると思っています。それを自分でしっかりと発掘しながら、自分がやりたいことに向かっていけるような環境を、WINGは提供したいと考えています。

何となくの流れで学生生活が過ぎてしまい、後になって後悔する、というのはもったいないと思うので、やっぱり何かアクションを起こしてほしいな、と思います。

結局、何事もやってみないとわからないし、行動してみないと自分に合っているかどうかもわかりません。「ビジネスに少し興味がある」とか「何かしたい」といった軽い動機でもいいので、ぜひ参加してほしいと思います!

最終日には各チームがビジネスアイデアを発表し、受賞者を決める

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