ある人にとっては最高の日、ある人にとっては世界の終わり、またある人にとってはただの一日
両親や弟にとっては晴天の霹靂だったかもしれない、去年末の絶縁だが、私にとっては長く長く悩んできた末の決断だった(彼らは忘れてもう楽しくやっているだろうけれども)。
あの日、雨上がりの、もわっとした空気を覚えている。十二月なのに気温はわりと高く、私の気分を表したかのような黒いダウンコートは暑かった。
絶縁にあたってずっと相談していた遠い親戚に、電話しながら二駅分歩いた。ついにやってやったという高揚にも似た気持ちと、ここまで絶望的に分かり合えなかったという現実と。
急におなかが空