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中高教員がおくる「早く帰れるタスク管理術」

こんにちは。復職してほんの少し職場に慣れてきた中学教員のひすとりです。
今回は、私立中高教員であるわたしが実践していた「早く帰れるタスク管理術」について紹介します。

タスク管理・教職・生産性に興味がある方におすすめの記事です。

はたらく全ての人に共通する話題の一つですよね。
みなさんはどうやって「早く帰る」工夫をしていますか?
教職の中では、世界一多忙と言われる日本の教員なりに試行を繰り返す日々です。

ぜひ最後まで読んでみてください。

タスクの海に溺れた、担任1年目「これは考えないとまずい」

そもそも、自分が本格的に「タスク管理」を始めないとやばいと感じたきっかけがありました。それが、初めて担任を任されたことです。

今まで、授業準備だけでも相当の時間を要していましたが、そこに加えて、担任業務がのしかかります。特に担任業務をこなす中で感じた負担は次の二つ。

①その日が締め切りのルーティンタスクが増加
(日誌、出欠の記入、保護者への連絡、ホームルームの伝達事項の確認…)
②クラス生徒と担任以外の先生を繋ぐ窓口案件(=予期できないタスク)が増加

この結果、わたしは、頭の中を常に少し先のタスクで支配されて続ける毎日を送っていくことになりました。さらに、日中にそれらのルーティンタスクなどに追われ、一番必要だけど自分の裁量に任されている「授業準備」は、当たり前のように定時以降に始めるようになっていきました

本当に毎日、溺れながら過ごしている感覚だったと思っています。

そんなわたしが、一念発起してビジネス書などを読み漁り、「ある手段」を見つけました。それを使って、実践をコツコツと続けること2年。

結果、毎日ほぼ定時帰り遅くとも定時後1時間以内には退勤に変わったのです

GTDをおすすめしたい

その方法とは、「GTD」と言う考え方に基づくタスク管理のことです。
GTDという言葉を知っていますか?

GTD:「物事をやり遂げる」という意味の“Getting Things Done”の頭文字が語源となっており、生産性向上コンサルタントのデビッド・アレン氏が開発したタスク整理術。

デビット氏の書籍『ストレスフリーの仕事術』によれば、GTDは頭の中にざっくり詰め込まれている「気になること」を外に出し、整理することで「やるべきこと」に集中できる手法です。

例えば、頭の中の“やるべきこと”を考えた時に、次のように仕事やプライベートのことが混在していませんか?

今日締め切りの仕事
あとで調べようと気になっていること
上司とスケジュール調整が必要な案件

このような雑多な状態の頭の中を整理することで集中力を高め、仕事の効率化をはかることがGTDの目的です。

GTD実行!5つのステップ

では、実際どのようなことをしていくのかを説明していきます。
実行までに5つのステップがあります。以下の通りです。

①把握 ②見極める ③整理する ④更新する ⑤選択する

参考:gtd Japan HP

把握:頭の中で気になっていることを、全て同じ場所へ書き出し把握する。

見極める:「行動」が必要かどうか判断。
行動してもどうにもならないものは消す。行動するもののうち、2〜3分以内で終わるのはその場でやってしまい消す。3分以上かかるものは、③で出てくる行動リストに入れる。

整理する:行動リストに入れる作業をプロジェクトに分類する。
さらに細かい作業項目に分けて記入する。
  例)プロジェクト:授業・分掌業務・担任業務など
  例)細かい作業項目:プロジェクトが授業の場合
  使用するスライドの構成を考える→スライドの清書→プリントに印刷する

更新する:適宜①〜③のための時間をとり、最新状態にする。

選択する:実施する状況、優先順位に合わせて、行動リストの中から選び、それを実行することに集中する。

中高教員のためのGTD活用ポイント

では、これらのステップを中高教員の仕事にどう落とし込めばいいのでしょうか。わたしの普段の業務の中で意識していることを紹介します。

1、気づけば時間を奪う「ルーティンタスク」には、GTD アプリが効果的!
担任の先生であればわかる、地味に時間をくうルーティンタスクが、実はタスク管理の落とし穴だったりします。

例えば、出欠簿の記入や日誌のコメント、教室整備、保護者への連絡など

毎日やることなので、わざわざ手帳などに予定として書かないことが多いと思いますが、累積すると1時間、下手したら2時間くらいかかることもありますよね。

これらをこなす中でわたしがよく陥っていたのは…

退勤前の「あ、これ忘れてた!」という抜け漏れ
「今日はどれからやろうかな」という判断疲れ

これらの負担を減らすことが、早く帰るための鍵だと考えるようになりました。

そこで実践したのが、GTD実行用のアプリを使うことです!

わたしが使っているのはtodoistというアプリですが、色々なアプリがありますので良さそうなものを試すのがいいと思います。

アプリを使う最大のメリットは、行動リスト一つ一つに、いつやるか「日時」を指定できることです。さらに、大体のアプリで「日時繰り返し指定」ができますので、ルーティンタスクを「毎日」と指定しておけばその日のタスク画面に毎日自動的に表示されるようになります

わざわざ毎日手書きで把握するのは大変だけど、抜け漏れは防ぎたい。
そんな悩みが解決できる効果があったのです。

2、行動リストを分割するときは、25分を基準にする!
中高教員は、授業50分で1コマの枠組みで動くことが多いので、1つの行動リストに分割するときは、最大でも25分くらいの作業項目を意識して分けると動きやすいです。

3、行動リストはその場で日付指定!
締め切りから逆算して、2〜3日は余裕を持って完了できるように、やる日を決めていくきます。1の項目でも前述しましたが、アプリであれば日付を指定することができます。入れればその日どのくらいのタスク量かもすぐにわかるので便利。

4、新しく任された仕事は、その場でアプリへ
会議や打ち合わせで割り振られた仕事は、できるだけその場書き出します。
タスク処理時間の時に、行動リスト化できるので、抜け漏れを防げます。

5、退勤時間は、先に決める!
決めた時間の中でやる「習慣」を作らなければ、どんなに仕事が少なくても、時間内には終わらない原則を意識してみてください。

もし、生徒対応など突発事項により、決めておいた退勤時間内に終わらなかったものは、迷わずタスクを「明日」の項目へドラッグ!そしてスピード退勤!

なぜなら、それ込みで計画したタスク管理だからです。

とはいえ、毎日うまくいくわけではないと思います。
仕事の立て込み具合によっては、どうしてもまとめて残業することもありますが、完璧主義すぎずにタスク管理をするとストレス少なく過ごせるはずです。

それでも、心身不調で休職したのはなぜ?

ここまで書いてきて、こう思っている人がいるかもしれません。

この人、休職経験があるんだよね?本当に帰れてたの?
本当は、帰れてなくてストレスを溜めてたんじゃないの?説得力がないかも?

結論から言うと、わたしが休職したのは「仕事が終わる終わらない」こととあまり関係がなかったんです。根本原因は、自分の他者や出来事への考え方・捉え方の癖、自己肯定感の欠如だったんですね。
(休職の経緯に興味がある方は、こちらの記事をどうぞ)

とはいえ、仕事が終わらない毎日だったら、もっとひどくなっていた可能性が高いことは間違いありません。

どちらにせよ、タスク管理を上手にして仕事をスッキリ終わらせることは必要だし、おすすめだと考えています。

教職関係者、そして全てのはたらく人の生産性をあげ、自分の心を満たす時間を増やすきっかけになれば嬉しいです。

🖋あとがき

ここまで記事を読んでくださった方、ありがとうございました😊
よかったら、ほかのエッセイや読書ノートも目を通してもらえたら嬉しいです!

< 自己紹介はこちら

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👇ゲームで人は救えるという話

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