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今日

アイコンを変えた。名前も変えた。
最近、タイ人達から「キョウちゃん」と呼ばれている。日本語の名前は呼びにくいらしい。キョウは八重歯のことだ。八重歯ちゃん、と呼ばれてるのはうけるけど、気に入っている。
最近は今日が良ければそれでいい、みたいなふわふわテンションで生きているから、ちょうどいいかもしれない。でも悩んだり不安がある時の方が文章は書けていたな。心機一転。そんな感じの秋日記です。

おくたまの洞窟

奥多摩、という場所に昔からなんだか憧れていた。「奥多摩に行く」という響きだけでもう楽しくなってしまって、目的を忘れた。それで集合してすぐ、今日何しに行くんだっけ?と聞たら、同行者は呆れていた。

電車で片道2時間。だんだんだんだん、ちょっとずつ田舎になって、気がついたら山の中にいた、という感覚だった。さらに奥多摩駅からバスにのって上の方を目指す。山が深くなる。しかしよく見るとちゃんと人の手が入っている気配があって、ここはまだまだ人間のテリトリーだ、と思った。

目的地は日原鍾乳洞。想像の5倍広かった。
自然が造った芸術、という感じ。しかし、暗いし狭いし濡れてるし寒いし、各スポットに地獄の名前がついていてちょっと怖い。でも最後の最後に白い岩で雲の中みたいな場所があって、そこだけ天国みたいだった。


地獄ではしゃぐ人間たち
側の売店で味噌おでんとビール

上野

近所の人に特別展のチケットをもらい、上野の国立博物館へ行った。特別展はとんでもなく混んでいたので、ささっと引き上げて東洋館へ行く。このエリアがいちばん好きだ。人がぜんぜん居ないのも良い。

シアターのチケットももらったので見た。
なんか既視感があると思ったらトッパンの制作だった。飯田橋の印刷博物館で見たシアターと似ている。こちらは進行がプロの司会の人で、生解説してくれた。声とトーンがめちゃくちゃ聞きやすかった。豪華。

上の階にテラスを見つけてぼんやりした。誰もいない。気温がちょうど良くて風もなくて空気がしんとしている。秋の静かな日って良い。

粟津邸

粟津邸で行われていた、吉國元の展示「根拠地」を見た。
この建物がとても良かった。風と光と音がいい感じに入って来て落ち着く。黒いタイルと白い壁と、たまに目に入る外のみどり。玄関とか手すりの無い階段とか、視覚(デザイン)的にも良かった。京都駅などを設計した原広司の建築だそうです。

で、その建物の内部に絵画の展示。
吉國元が描いた、生まれ育ったジンバブエの人々や風景。カラフルで力強い作品の中に、彼がそこで過ごした時間と生活があった。家政婦さんの絵がいくつかあって、それが良かった。洗濯して料理して掃除する。当時のジンバブエの社会情勢は不安定だったらしい。でも、どんなに社会背景や情勢が変わっても、生活を淡々と続ける、そこになんだか強さと、静かな諦觀を感じた。

さらに展示の合間に、ウガンダから日本に来た女性へのインタビュー記事の抜粋があった。
いくつか記事があった中で、ひとつ好きな記事があった。

日本の生活は整っていて素晴らしいが、そこまで整理されたくない。ランダムさ偶発性、バタバタとした都市のエネルギーや喧騒が恋しい。

物事を揺さぶってみたり、ちょっとおかしなことをしたい、と。それはちょっと分かる、と思った。ちゃんとした生活って本当に心地よくて、本当につまらない。わたしの中にもごちゃごちゃした場所への憧れはある。

建築と絵とステートメント。情報量が多くて
目がまわる。頭を回復させるためにケーキを食べて帰った。


採光がとても良い建物
風も良い

最後まで読んでくれてありがとうございます。

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