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【日記】愛しさと虚しさと心強さと。

「あー。ちょっと寒いなぁー」
家を出て子供達と一緒駐輪場へ向かっている時だった。

「えー?全然寒くないよー?」
子供の頃は確かにお父さんも寒くなかったよ。
と心の中では思いながら、「そーかー」と当たり障りなくかえす。
なんで子供は寒くないんだろう。

今日は最高気温が上昇すると前日にニュース番組で言っていたのを鵜呑みにしたことを後悔した。

まぁ子供達が寒くないならいっか!とロンTと短パンの服装で自転車に乗った。

今日はトミカタウンに行きたいと上の子がせがんだので自転車でお出かけだ。時間にして30分の道のり。ちょうどいい運動だ。

いつもの道を軽快に進んでいく。
下の子は大ブーム中のタクシーを見るたびに「あっ!あっ!」とゆびをさして喜んでいる。上の子は家を出る時に見つけたお菓子を既に食べたいとせがんでいる。。機嫌が悪くなったとき用に取っておきたかったが、これ以上拒むと機嫌が悪くなりそうだ。
お菓子を手にしてから瞑想中の修行僧のごとく一言も口にしない。口にするのはボリボリと言う軽快な噛む音だけだ。

賑やかな道中。
頭の中ではこの後のプランを練っている。
焦点は一度自転車を取りに行ってから次の場所に行くか。

「んーやっぱりこっちの方が後々楽かー」

ちょっと無理してでも一回自転車を取りに行ってから次の場所に行くことを決意したのも束の間。
まぁそんなのこのあとの子供達のテンションで一気に崩れ去るからその場で決めるか!なんて事に落ち着いた。

ひとしきり遊び終えてプラン通り一度自転車を取りに行くことができた。

おぉ!今日はなんだかご機嫌だなー!
なんて思いながら特別に遠回りをしてバスを見にいく事にした。

2人ともバスが見たいらしく、ちょっと遠くに大きなバスターミナルがあるのだ。

よーし!いい子にしてたから行ってやるかー!子供達喜んでくれるといいなぁー!

親心全開MAXだ。

すでに子供達よりテンションが高いのかもしれない。
プラン通りすんなりことが運び、子供達の喜ぶ顔が見れるなんて最高じゃないか!

ほら!あとちょっとでバスいっぱい見れるよ!

ん?反応が薄いな。

あっ!2階建てバスきたよー!

あれ?聞こえないか?

ちょうど赤信号。
いやいや!子供達!お父さんもう少し喜んでくれると思ってたんだけどーって思いながら顔を見る。そう。子供と喋るときは顔を見ながら話すのがとても大事だ。

お互い、言葉を交わすときはちゃんとその人のことをみて話しなさい!って教えるぐらいだ。
大人になったら当たり前のこと。

目が開いてないよね。
ばっちり瞼閉じてるよね。
2人とも。
起きてたらその首の曲がり方はしないよね。

おとうさん。
バスひとりでみたよ。
すっごいいっぱいバスがいたんだ。
にかいだてバスとかはとバスとかみたんだ。
こんどはいっしょにみたいです。

今日はロンT短パンじゃなくてもきっと寒かったはずだ。

きっとそうだ。

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