けびん <kevin>

1995年生まれ。昔から文章を書くのが好きだったので趣味で始めました。マイペースな楽観…

けびん <kevin>

1995年生まれ。昔から文章を書くのが好きだったので趣味で始めました。マイペースな楽観主義者。国内外問わず放浪中。 地元でゲストハウスを開くのが夢。

最近の記事

石垣島での3ヶ月は、リフレッシュなんかじゃなく。

環境は全てを変える。 石垣島での3ヶ月は、まさにその言葉を体現したような、出会いと体験の尽きない、忙しなくも穏やかな、濃密な人生の1ページとして刻まれることとなった。 今年の夏を石垣島で過ごすと決めたことと、札幌での生活に閉塞感を覚えたことに因果関係はない。 始まりは、大好きだった人との別れだったと思う。 2023年1月1日。 16時くらい。当時付き合っていた彼女から話があるとメッセージが届く。 正直覚悟はできていたし、早くそうなる方が、自分の心は救われると思っていた。

    • したいことを好きなだけするようになったら、人生が楽しすぎる。

      衝動的に書きたくなったことを書きます。 僕は2020年9月に会社員を辞めてからというもの、「その瞬間したいことを好きなだけしてやる」という生き方をしています。 歌を歌いたい気分だから5時間ヒトカラしてみたり、 なんとなく絵を描きたくなったから中学時代の絵の具とパレットを引っ張り出して風景画を描いてみたり、 楽器を弾けるようになりたいからYouTubeを見ながら借り物のウクレレを練習してみたり、 テニスをしたくなったらたとえ人が集まらなくても後輩を呼びつけて2人でテニスをし

      • 「優しさ」を履き違えるな。

        「優しさには限界がある」 「きみの好きなタイプはどんな人?」 「うーん、そうね、"優しい人"かしら。」 「そうか、じゃあ彼なんていいじゃないか。彼は誰にでも分け隔てなく"優しい"と評判だよ。」 「そうね、たしかに彼は"優しい"わね。でもダメ。」 「どうして?」 「それくらい自分で考えなさいよ。」 これは、夏目漱石の言葉だ。 多くの男たちが、ふむふむと鼻息を吐きながら共感できることだろう。 しかし、「女心」などという哲学に、正解は永遠にやってこない。 ---※-

        • ハンナ・アーレント「人間の条件」から、「労働と余暇」について考える。

          僕はたぶん、多趣味なほうだ。 趣味はいい。 何かに没頭できる時間ほど、心地の良いものはない。 人生における余暇を、目一杯楽しむ為のツールとして、趣味は多ければ多いほどいいと思う。 「労働と余暇」アーレントは言った。 現代人には、余暇が増えすぎた。 かつて人間は、生命の維持に必要なことを行うことで精一杯だった。 水を飲みたければ、水を汲みに川へ行き、 食物を食べたければ、狩りをし、田畑を耕す。 目一杯の「労働」をして、その分の「必要物」を手に入れた。 蛇口を捻って水を

        石垣島での3ヶ月は、リフレッシュなんかじゃなく。

          【本との出会い】高校生~大学生編

          ※このnoteは、【本との出会い】小学生〜高校生編の続きです。 高校生になり、周囲の環境も相まって、僕は小説から離れた日が続いた。 そんな時、僕が再び本の世界に飛びこむきっかけになったのは、ブックオフでの立ち読みだった。 僕は本も好きだが、本屋さんも大好きだ。 色んな本が何万冊と本棚に並べられている光景、紙やインクのなんともいえない古書の香り、サラリーマンや中高生、老若男女が立ち読みをしているあの空気感がすごく好きだ。 だからこそ、実家の近くにあったブックオフには幾度とな

          【本との出会い】高校生~大学生編

          【本との出会い】小学生~高校生編

          「文章を書くことが好きだ」というnoteを書いた。 これは自分にとっての表明であり、羞恥心とも言える枷を外すための必要作業だった。 読むことが好きよりも、書くことが好きを念頭に置いたものであり、過去に準えて僕がどういう人間かを伝えるためのものだった。 書き始めてから、僕は思ったより、自分の過去について覚えていることがわかった。幼少期や思春期頃の記憶なぞ、もう忘れてしまっていると思い込んでいた。 何かひとつのきっかけさえ思い出せば、芋づる式に記憶が呼び起こされていく感覚があっ

          【本との出会い】小学生~高校生編

          文章を書くことが好きだ。

          僕は昔から、文章を読むのが好きだ。 そして、同じくらい文章を書くことも好きだ。 でも、書くことが好きだということを言い始めたのはかなり最近のこと。 なぜなら、シンプルに恥ずかしかったから。 僕が自分で文章を書き始めたのは、多分小学6年生くらいからだったと思う。 当時の僕は、夏休みの宿題の1日1言日記みたいなやつが好きだった。 あの宿題をめちゃくちゃ真面目にやっていた奴なんて僕くらいではないだろうか。 あの日記に書ける文章なんてせいぜい二文くらいで、今のTwitterより

          文章を書くことが好きだ。

          仕事を辞めて3か月経った今、思うこと

          僕は、2020年9月30日をもって、新卒で入社した住宅メーカーを退社した。 それから早いもので3か月が経とうとしているので、今思うことを書きたいと思う。 まず一つ言いたいのが、すごく幸せです今。 会社を辞める前や辞めた直後は不安感がかなり強かったんだけど、1か月経った頃くらいから、不安感も薄くなって、今では自由を満喫している。 有名な言葉でベンジャミン・フランクリンの「Time is money.」なんて言葉があるけど、僕はお金なんかより時間があることのほうがはるかに幸せ

          仕事を辞めて3か月経った今、思うこと

          「乾杯ループ」第三話

          第三話「缶チューハイ」 彼女と乾杯をするたびに、初めての乾杯の瞬間にループしている。 僕はそのことに気づいた後、飲み会を平常通りこなし、彼女との乾杯を避けて帰路についた。自宅の扉を開け、靴を脱ぎ、まっすぐにデスクへと向かう。白紙のノートとボールペンを取り出し、自分の状況をまとめていく。 まず、僕にとってこの世界は”5周目”だということ。 1週目、飲み会中に彼女の白いスカートを汚し、3週間を過ごしたのち期末試験終わりの飲み会で彼女と再会し、始めの乾杯でループ。 2週目、飲

          「乾杯ループ」第三話

          江ノ電に乗ったら稲村ケ崎で降りろ

          2019年12月29日朝、江ノ電に乗っていた。 僕らははじめに江ノ島でも、鎌倉でもなく、稲村ヶ崎で降りた。 朝食を食べる為だ。 鎌倉も江ノ島も行った後に言えることは、稲村ヶ崎が1番だったということ。 江ノ電と聞いて思い浮かべる景色、まさにそれを見ることができたし、少し歩けば海辺にも出られる。片手に持ったサンドイッチめがけてトンビが滑空してきたのもいい思い出だ。 鎌倉や江ノ島のような食べ歩きのできる商店街はないけれど、人通りが少なくて

          江ノ電に乗ったら稲村ケ崎で降りろ

          「乾杯ループ」第二話

          第二話「真っ白なスカート」 「私のこと、知ってます?」 彼女の質問に、僕は考えを巡らせる余裕がなかった。 「え、知ってるけど、、」 ただ聞かれたことに答えただけ。それだけだったはずなのに、彼女の反応はあまりにも不自然だった。 「え?どこでお会いしましたっけ?ごめんなさい、私覚えてなくて、、、」 彼女は不思議そうな、申し訳なさそうな顔でそう言った。 彼女は僕をからかってこんなことを言っているのか、実はスカートを汚されたことを根に持っていて何か壮大なドッキリを、、、

          「乾杯ループ」第二話

          「乾杯ループ」第一話

          第一話「乾杯ループ」 「かんぱ〜〜い!」 古臭い大衆居酒屋。 狭い掘りごたつのテーブルで、周囲の喧騒を断ち切るようにその場にいる10人ほどの男女が一斉に声を上げる。 手にもったジョッキやグラスをぶつけ合い、キンッと音が鳴り、なみなみに注がれたビールを喉へ流し込んでいく。 見慣れた光景。 大学3年生の僕は、いつものようにサークルの仲間たちと飲み会を繰り返していた。 僕もジョッキを前に出し目の前にあるグラスたちにぶつけていく。 ふと顔を上げると、今日初めてこの飲み会に参加し

          「乾杯ループ」第一話

          「今」さえ楽しければいい

          25歳。 入社2年経たずに会社を辞めた2020年の夏。 僕にとってのはじまりの夏。 僕は、来年の春からフィリピン留学を経て、オーストラリアへワーキングホリデーに行く。 元々、海外への異様な憧れが強くあって、大学在学中も語学留学を考えたことはあった。 なぜできなかったか考えた時、答えは簡単だった。 なにもかもが足りていなかった。 想いも、覚悟も、勇気も、お金も。 海外へ語学留学に行くにはお金がかかる。 いかにフィリピン留学が安いと言っても、数万円でできるようなことではな

          「今」さえ楽しければいい

          小さな地球儀の広い世界

          大学の卒業旅行でハワイに行った思い出は今の自分を形作る重要なポイントになった。 今でも写真を見返しては、感傷に浸るくらいには最高の時間だった。 . . ダイアモンドヘッドから見た朝陽が絶景だったのはたしかだ。今まで見た景色の中でも特に美しいものだった。 . だけど果たして、それと比べられるような景色を僕はいくつ見てきただろうか。 人は、自分がかつて経験した物事からしか、想像も、創造もできない。 よく僕たちが言う「やりたいことがない」

          小さな地球儀の広い世界